【感想】友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~

戸谷洋志 / 光文社新書
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • kernel

    kernel

    友情というシングルイシューから多様な時代の哲学者を取り上げるという試みは、新書の紙幅のなかで上手く機能していると感じた。
    サブカル批評に片足を突っ込む程度ではあるが、著名な漫画作品の一場面を例示することで、記憶の紐づけには役に立つ。
    ここで触れられる名高い哲学者には当然、専門の研究者もおり、考証としての正しさがどこまでかは、名前こそ知ってはいても「友情」という題材にいかに取り組んでいたか(そもそも取り組んでいたかのかすら)知らない身としては正否は出しかねるが、各々の哲学者あるいは友情そのものの哲学的探求の端緒として的確に仕立て上げられているように思う。

    再読。
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    投稿日:2024.03.10

  • 睦月

    睦月

    タコピーが大学入試で出題されたと聞き読みました。文章が読みやすい。
    自分たちの身近にあるものでたとえてくれる、前章で大切だったことを繰り返し言ってくれる。
    哲学者たちの友情に関する論をわかりやすく説明した後に知ってるマンガについて同じテンションで解説されて少し笑ってしまう。あとめっちゃネタバレするやんけ!
    エピローグのまとめ方が優しくて著者の他作品も読みたくなりました。
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    投稿日:2024.02.26

  • しん

    しん

    世界の見方が変化して今の状態になったという流れわかる。友情を軸にして、社会の中の人と人を見ていく。近代化が満ちて既存の世界観から抜け出してしまったことや、戦後にもまだ未解消の構造が残ることがわかる。

    似ているから同じと判断していた時代。男同士の友情で組み上がった社会は今の日本にまだ現存している。
    違うから個別だと判断するようになって、ルールの信用を少しでも破ったら切り捨てる、完璧に対する潔癖社会も残っている。

    そこで個人に核を持ち、向上心を潰さずに、他者による感情は自分のものではないと構える時代対応が求められた。枠の中身が変わった。

    世界がつながると、枠を使う問題が出てきてしまった。これまで横滑りさせてしのいでいたけれど、本体に返ってきた。フェミニズム、クィア、分業を成り立たせる世論、を変えようとする動きになる。

    どういう社会性を目指すべきか。暇を優雅にコーヒーを飲みながら、スパモングッズを眺めて考えている。分業イズムが嫌いで、そうじゃない、手分けだろと、いつか突っ込めるのかなんて考えている。
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    投稿日:2023.11.27

  • たむらたむ

    たむらたむ

    筆者は健康な男性で、それ以外の人(特に女性や同性愛者)のことはよくわからないのかなと思った。非当事者が当事者に関連することを話したり書いたりするのはやっぱり難しいのだろうなと改めて考えさせられた。

    投稿日:2023.10.14

  • いっちー

    いっちー

    それぞれの哲学者の思想をマンガでわかりやすく解説していて、理解しやすかった!
    どの漫画のシーンも感動的で感情移入してしまった。

    投稿日:2023.09.18

  • kkishishi

    kkishishi

    「友情とはなにか」「友人に対して自分はどうあるべきか」といった問いについて、アリストテレスやニーチェ、カントといった哲学者の意見と、現代の漫画作品の登場人物間の友情を基に考察した作品。時代背景によって考え方が変遷するのが面白いのと、哲学者たちも友人関係で葛藤があったんだろうなぁと思いながら読み進めると、時代を超えた親近感が湧いてくる。続きを読む

    投稿日:2023.06.01

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