【感想】宗教にはなぜ金が集まるのか

島田裕巳 / 祥伝社新書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • CON

    CON

    お布施や戒名料も献金のひとつ。実は身近で献金をしているのでは?
    一神教の世界では「利子の禁止」が大きな問題となってきた。旧約聖書では、神は同胞から利子を取ってはならないと命じているから。その命令がとても重要なことになった。商品経済が発展し、貿易が盛んになっていくと、多額の資金が必要になり、徴利の是非が問題として浮上するようになる。キリスト教はユダヤ教にはない原罪の教えがあり、その罪を賄うために教会に通った。原罪がなければ、賄罪の必要もない。利子が禁止されているとはいえ、経済活動が活発になれば、どうしてもそうした神の意識に従っているわけにはいかなくなる。そのため、キリスト教では神学が鍛えられ、利子を合法化する理論を構築していったため、経済学が発展した一因といえる。利子の禁止はイスラム教も同じだが、法学が重視されたのでそこまで発展しなかった。キリスト教における利子禁止の戒律が神学を鍛え上げ、その結果経済学を生み出すことになった。
    近代以降、宗教に土地が寄進されることはなくなっていく。経済基盤を失った宗教は、信者からの献金に頼らざるを得なくなる。信者にとってはどれだけ献金したかが教団に貢献した証となり、教団側は、莫大な献金で巨大建造物をつくるようになる。巨大建造物ができれば、信者はそれを歓迎する。自分たちの信仰が目に見える形を取ったことで自信になる。
    キリスト教がもっとも大事な概念(利子)を突き詰めていって前途が開けた。イスラム教は場当たり的な対応で凌いできた。現実と戦うのが学問であると理解できる。
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    投稿日:2023.12.26

  • あるふれっと

    あるふれっと

    ホットトピックだよなぁ。バズワードにぶら下がって上澄みだけ掬うようなを本を出す必要など皆無だろ、という地位を築いている筆者だけになんか勿体無い。新興宗教の金集めと、歴史宗教のそれとは分けて考えるべきだろ、と思う。続きを読む

    投稿日:2023.10.23

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