【感想】余寒の雪

宇江佐真理 / 文春文庫
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
4
7
5
1
0

ブクログレビュー

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  • hito-koto

    hito-koto

    このレビューはネタバレを含みます

     宇江佐真理「余寒の雪」、2000.9刊行、2003.9文庫。独立9話。大奥での壮絶な経験を持ちながらも静かで凛とした姿をくずさないお梅39歳を描いた「藤尾の局」。大柄で力持ち、豪快に見えるけど純朴で可愛らしい大滝太夫28歳を描いた「梅匂う」。剣術修行のために仙台から江戸に来たつもりの原田知佐20歳、北町同心の後添えとなることが親の希望と知り反発するも、共に過ごす内に剣を捨て同心の家族になることを決めた「余寒の雪」。秀逸でした。この3人の女性の美徳、強さ、可愛らしさ、日本女性のどの女性にもある気がします。

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    投稿日:2022.11.14

  • gjmda

    gjmda

    2022年5月15日
    初期の作品なのかな。
    男まさりの知佐が騙し討ちのように江戸の祝言にやって来て、故郷に帰るすべもなく、居残りするほかない。
    そこでうまれる情。
    大女の大滝。容姿に似合わない女らしさ
    幸せを掴むのに臆病な人たち。
    今現在も通じる心の機微。
    その世界で幸せ者が増えて嬉しい。

    武家ものの2篇は読みづらくて最後までは
    読んでいない。
    参考文献も書いてあり、解説にあった通り,実験的な作品なのだろう。
    かたくて、説明的で。
    町民と武士の違いなのか、町民の話の方が好き。

    2023年9月9日
    再読
    梅匂う、大女の大滝
    余寒の雪 男まさりの知沙
    で既視感。
    やはり読んでいたのね。
    やはり面白い。
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    投稿日:2022.05.16

  • pata

    pata

    このレビューはネタバレを含みます

    2021/10/18
    後半の史実に基づいたっぽい話が苦手で。
    話が面白くてもその人の歴史とか調べたらだいたい「えー」ってなるやん。史実。
    この度は知らんけど。
    結局みんな死んだ。ってなるから史実不要。
    大陸に渡ってチンギス・ハーンになったらしい。でいいねん。私は。

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    投稿日:2021.10.24

  • shigenobu

    shigenobu

    宇江佐真理さんの著作を読むたびに、気持ちがほっとします。
    哀しく泣ける話もあるけれど、殆どの作品で優しい読後の気分が味わえます。
    違う作家の重い作品を読んだ後の宇江佐さんには、気持ちを楽にして貰えます続きを読む

    投稿日:2020.06.21

  • 3つの木の本棚

    3つの木の本棚

    江戸時代、町人・武士・様々な環境の人が精いっぱい誠実に生きていくさまが描かれて 好感が持てる作品が多いです。
    藩の現状と行く末に苦労する家老や 大奥の老女にまで上り詰めたのち商家の後妻となった女性の生き方など、内容もバラエティに富んだ短編集。
    本棚に埋もれていたの見つけて、旅行の行き返りに 読みました。

    2017/1/15 読み始める。1/26 読み終わる。

    余寒の雪 (文春文庫)

    内容と著者は → [more]
    内容 :
    修行を積み、男髷を結い、女剣士として身を立てることを夢見る知佐。
    行く末を心配した両親が強引に子持ちの町方役人と祝言を挙げさせようとするが―。
    幼子とのぎこちない交流を通じ次第に大人の女へと成長する主人公を描いた表題作
    他、市井の人びとの姿を細やかに写し取る六篇。
    中山義秀文学賞受賞の傑作時代小説集。

    著者 : 宇江佐 真理
     
    続きを読む

    投稿日:2018.11.11

  • todo23

    todo23

    出張帰りの飛行機と新幹線の中で、申し訳ないけれど、疲労困憊/時差ぼけの頭で読みました。それでも読みきれる読みやすい作品です。
    多くの作品は女性を主人公に据えたしっとりした雰囲気の時代小説ですが、その中で「蝦夷松前藩異聞」は著者には珍しい歴史小説です。なかなかしっかりした構成で、重厚な雰囲気に出来上がっています。こんな小説も書くのだと驚かされました。
    続きを読む

    投稿日:2017.11.10

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