【感想】昆虫の惑星 虫たちは今日も地球を回す

アンヌ・スヴェルトルップ・ティーゲソン, 小林玲子, 丸山宗利 / 辰巳出版
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
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  • 赤木かん子【公式】

    赤木かん子【公式】

    小学校にはちょっと難しいと思う(今はそういう人がいないとはいえないが)。
    高校は、SDGsで環境やるなら、生態系に入れて欲しい一冊です。
    昆虫がいかに地球上で働いてるのか、という話です

    2023/11/30 更新続きを読む

    投稿日:2023.11.19

  • なずな丸

    なずな丸

    「昆虫の大多数は朝から晩まで、ヒトの暮らしを支えるささやかな仕事をこなしているのだ」
    昆虫をこんなに身近に感じることはない本だった。

    投稿日:2023.09.13

  • inarix

    inarix

    “それ”はこの惑星上に恐竜よりも以前から存在し、その誕生と滅亡を見ていた。4億年前に翅を手に入れ、1億5千万年以上もの時間地球の空を支配し、地質時代に5回もあった大量絶滅を生き延びて今も存在している。
    その数、ヒトひとりにつき2億匹以上。
    数を数え、太陽や月、天の川から方向を知り、教師役を務めることもでき、仲間やヒトの顔さえを識別できる。分泌物は毒物になり薬になり、乾燥した体は稀有な染料となり、また吐く糸は極上の布となる――。
    もう、それを知ったら奴らを虫けらなんて呼べやしない。尊敬の念を抱かねば、滅びるべきは我々ヒトの方なのだ。
    いや、地球はヒトが滅びてもきっとなにも変わらない、けれど虫が激減でもしたら、ましてや一種でも滅びたら、驚くほど精密にできているその自然環境を大きく狂わせてしまうことだろう。

    ノルウェーの昆虫学者アンヌ・スヴェルトルップ・ティーゲソンの著作を、『昆虫はすごい』の著者、丸山宗利氏が監修。奇妙で、美しく、風変わりで、驚異的な能力をもつ昆虫たちの生態を、体の機能と仕組みから種としての多様性、植物との関係や現在置かれた状況まで、ひとつのテーマを2ページ程度のコンパクトさで、ユーモア交じりに紹介する。
    知れば知るほど面白く興味深い、驚きの昆虫世界!
    昆虫が苦手なひとも多いが、それでもきっと面白く読めるはず。私も虫は苦手だけど夢中で読んでしまった。ただし、見知らぬ名前の昆虫が出てきたからって調子に乗ってネットとかで検索するのは、おすすめしません……。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.22

  • メガネ

    メガネ

    昆虫好きには是非とも読んで欲しい本です。
    不思議ですばらしい昆虫の世界を堪能できますし、地球は人間だけの星ではないことがよくわかります。
    もちろん、昆虫嫌いの人にもおすすめです。昆虫、自然の大切さがよくわかります。続きを読む

    投稿日:2023.05.19

  • かとのひも

    かとのひも

    このレビューはネタバレを含みます

    ○昆虫たちの控えめながらのスーパーぶりやモンスターぶりに驚く
     “有用”という言葉の空虚さ
     すべての生きものが必要なのだ
    ○足元の昆虫たちのことを語らずに未来を語れないじゃん!と「なんとかしなくちゃ」の気持ちが強くなる
     “ヒト”の絶滅ポイントまでもう少し余裕があると良いのだけど…
    ○文中、翻訳の関係か原書もそうなのかわからないのですが、前後がつながらなかったり、話題が飛んだり、主語を見失ったりで、混乱することが。←当方の理解力が低い可能性が高いです
    ○昆虫の科学本なので、説明する昆虫は“種”まで記載してほしかった。←自分で調べなさいという挑戦状なのかもしれない。知りたいという気持ちが湧いたので
    ○P116「“ハイド氏に戻れなくなったジキル博士”」は、多分“ジキル博士に戻れなくなったハイド氏”なんじゃないかと思うのだけど…、違うかな?

    ◎はじめに
     貴重な食糧として幾多の動物たちの命をつなぐ
     思いがけない方法でヒトの悩みを解決する
     驚くほど精妙にできている自然環境の中で、そのシステムに大きく貢献している、奇妙で、美しく、風変わりな虫たち

    序章 地球は昆虫の星である
     個体数でも種の数でもヒトは昆虫の足元にも及ばない
     大きさも重さも多岐に渡る
     四億七千九百万年前に出現…恐竜より早い
     植物とのネットワーク
     翅という奇跡

    1章 小さな体は高性能_体の仕組みと機能
     脚は六本、翅は四枚、触角は二本
     体が三つの部分に分かれている…頭・胸・腹
     「節足動物門」
     「insect」の語源は、ラテン語の「インセカーレ(刻み込む)」…体に刻まれたような凹み
    ・頭(感覚器官)…口が一つ、眼、触角
    ・胸(移動)…翅と脚、筋肉。脚とは全く別の移動手段である翅
    ・腹(消化器・生殖器)…体の中で最大

    無脊椎動物…背骨や骨格を持たない、外骨格
     体の表面は油で覆われている←脱水を防ぐ
     脱皮
    変身のとき
     不完全変態
     完全変態←昆虫の85%
     1600年代になって、オランダ人生物学者ヤン・スワンメルダムが、幼虫と成虫は連続した存在であることを証明した。
     それまでは、生まれなおすために卵に戻って蛹になるなどと考えられていた
     1800年だけには、幼虫をチョウに変えたとしてドイツ人科学者が異端としてとらえられた

    昆虫には肺がない
     「気門」から気管に空気を満たし、細胞に酸素を送る
     血リンパ←栄養分とホルモンを細胞に供給し、老廃物を処理。酸素は運ばない
     血の色は無色か黄色か緑色

    言語
     匂い、音、花々からのお誘い、体全体が楽器
     足の裏の味覚、複眼(偏光を見られる)

    トンボ…自然界のチートハンター、95%の確率
     視覚!ヒト1秒に2.30枚の画像で連続した動きに見える
     トンボは1秒に最大300枚の画像を認識して見分けられる+選択的注意力

     知能…情報を取得し、分析する能力
        →昆虫も知能を持つ
         ただし、種による差が大きい
        社会性昆虫は知能が高い
     「教える能力」
     ・教師が無知な生徒に出会ったときのみに生じる
     ・教師の側に負担が生じる
     ・生徒は、教わらなかった時にくらべて、学者速度が速まる
     ←ミツバチの8の字ダンスも
     仲間の顔の認識
     ←アシナガバチの研究

    昆虫の分類と学名
     「どれだけ類似しているか」
     似ている部分とそうでない部分で分けてまとめると体系が出来る
     界・門・綱・目・科・属・種
     2つの部分からなるラテン語の学名をイタリック体で表記するのが決まり
     前半は属名、後半は種名…1700年代リンネ

     昆虫綱の五つの大家族
     コウチュウ目(鞘翅目)170の科
     ハチ目か膜翅目
     チョウ目(鱗翅目)
     ハエ目(双翅目)
     カメムシ目(半翅目)

    2章 昆虫たちの“婚活”事情_生殖と繁殖
     生物の大きさ
     数十~数百ナノメートルのマイコプラズマから百メートル超のメタセコイアの木まで10段階以上に分けられる
     昆虫は小さい方の六段階←??

     繁殖能力にずば抜けた昆虫たち
     「どのようにして、自身の遺伝子を可能な限り多く次世代に渡すか」…雄と雌の戦略
     受精嚢
     雌…短期間に複数の雄と交尾したい
     雄…自分の遺伝子だけを残したい
     生存のための交尾という戦い

     雌の戦略
     「性的共食い」…カマキリなど
     「精子の選択」…受精嚢にためた精子から受精する精子を選ぶ
     
     アブラムシ…一定の期間、クローンの幼虫を産み落とす
     雌雄の受精だと遺伝子が混じり合い、環境変化に対応しやすくなる
     昆虫界では雌の数が優位にある
     …アリ・ハチはほぼ雌
     ミツバチ・アリ・スズメバチは性染色体を持たない
     女王が卵子を受精させると雌になり、受精させないと雄になる
     遺伝子が共通する娘たちにとっては
     “自分と娘たち”よりも“自分と姉妹たち”の方が遺伝子が近い
     女王は複数の雄と交尾する
     …従来の考えが否定される

     子煩悩な昆虫
     コオイムシ、ハサミムシ、シデムシ

    3章 食べて、食べられて_昆虫と食物連鎖
     勝ち組になるには
     ←繁殖に成功するまで命を落とさないこと
     「捕食寄生者」宿主を内側から食い尽くし、成虫になるタイミングで宿主は死ぬ
     ・テントウハラボソコマユバチ
      …テントウムシをベビーフード兼ベビーシッターにする
     ・セナガアナバチ
     巧妙な罠
     ・ツチハンミョウ
      ハチの巣に連れていってもらい、悠々自適生活
     ・キリギリス
      セイレーンのように歌で餌をおびき寄せる
     ・フォトウリス・ベルシコロール
      ホタルの一種、発光サインを使い分けて餌をおびき寄せる

     「国際ムシヒキアブ・デー」4月末日
     獲物を一口二口すすったら、ポイ捨てする
     暗殺者アブ

     「ムシマゲドン」
     ジュウシチネンゼミ、ジュウサンネンゼミ
     セミの体内の目覚まし時計…土の温度
     
     シマウマの縞は昆虫避け
     ハエたちは縞模様の面に降りるのを好まない
     
     昆虫は自然界のバランサー

    4章 昆虫VS植物_植物との共進化
     昆虫のほとんどは草食性
     蜜・花粉・種子・葉・茎,花
     依存しつつ、有利に立とうとする
     「相利共生」
     「共進化」
    植物の含有量少ない:窒素、ナトリウム
    ・“幼虫期”が長い昆虫
     …幼虫の間に栄養を蓄える
    ・“幼虫期”が短い
     …成虫になっても、根・花・種子など栄養価の高いものを食べる

     アブラムシ…主食の樹液には窒素が少ないため大量に摂取して、余った水と糖分を排出する:甘露

     ナトリウム:水たまりのチョウ、ワニの涙

     ヤナギ…雄花と雌花は別々に咲く
      「花序」マルハナバチの女王の好物
      ヤナギの恩恵を受け、王国を築く

     タマキンバイ(キンポウゲ)とハナバエ
      タマキンバイの種子の中でしか幼虫が育たない
      寝床と食事を提供、受粉の手伝い
      ←危うい均衡

     オレガノとアリとチョウ
     虫除け効果のある“カルバクロール”
     ←クシケアリには効果無し
     ←カルバクロールの香りでゴマシジミがやってくる
      幼虫はクシケアリの幼虫が大好物

     トリカブトとマルハナバチ
     横着なマルハナバチは受粉の手助けをせずに蜜を掠めとる

     サンアソウの一種は動物の糞の匂いを種子につける
     糞虫が種子を土に埋め、かつ卵を産み付けない

     植物からのご褒美
     「エライオソーム」…スミレとアリ
     アリアカシア…住まいと樹液を提供
     「アリ植物」

     菌根ネットワーク
     …SOSの発信と受信
     …マザー・ツリーが同種の若木に食糧袋を届けている

     アリとシロアリの農耕と牧畜
     ハキリアリ…菌類の栽培
     キノコシロアリ…草や藁を菌類に分解させる
     アブラムシの護衛と牧畜
     …敵から守る、翅を食いちぎり他にうつらないようにする、化学物質で成長を抑えたり、歩行移動出来ないようにする
     ←植物には嬉しくない状態
     ←クマがアリもアブラムシも食べる
      クマのいる地域の方が植物が元気

     アリ・シロアリを駆除した畑としなかった畑
     (乾燥したオーストラリアの小麦畑)
     ←しなかった畑の方が収穫高が高かった
     ←水分と窒素、雑草
     
     スウェーデン
     アカヤマアリを森の一部から排除する実験
     ←森の様相が一変する
      一見、野草や解体屋の虫たちが勢いづいたが、土壌の炭素と窒素の含有量が15%低下した

     養菌性キクイムシ…枯れ木に穴を開け菌を栽培、幼虫の餌にする

     昆虫は「単一栽培」のプロ

     「生物的防御」…コントロールが難しい。

    5章 ヒトの食卓と昆虫_蜂蜜から昆虫食まで
     野生の植物の八十%以上が昆虫の受粉により種子をつけている
     果物より日持ちする甘味…蜂蜜
     「マッド・ハニー(幻覚を引き起こす蜂蜜)」と人間

     ノドグロミツオシエ…人にハチの巣の在処を教える鳥
     「マナ」…モーセがさまよえる民に与えた食糧
       ←諸説あるが、マナコナカイガラムシがタマリスクの樹液を吸って排出した甘露が有力

     「蝗害」エジプトを襲った10の災害の内の1つ:聖書
     ←ハイド氏に戻れなくなったジキル博士←??
     ←相変異
     ←蝗害でさえも、植物の進化に必要

     カカオの小さな恋人ヌカカ
     アーモンドとミツバチ大移動作戦
     コーヒーノキと「単独性のハチ」とミツバチ
     昆虫受粉のイチゴは赤く実がしっかりしている

     動物や鳥たちを支える昆虫、それらの恩恵を受けるヒト

     「昆虫食」は世界人口の四分の一以上
     エコな昆虫食
     昆虫食の普及のために
     ←心理的ハードルを下げられるか
     ←大量生産出来るか
     ←他の生物の飼料から作る方が現実的
     昆虫食のパイオニア
      ホールト『昆虫食はいかが?』1885

    6章 自然界の“掃除人”_死骸と糞の分解
     うろのあるナラ乃巨木は生物多様性の砦
     
     自然界の死骸や排泄物、枯れた植物の処理を引き受ける昆虫たち

     「湿気でダメージを受けて朽ちた木」
     ←甲虫たちの最高の物件
     「枯れて時間のたったパサパサの木」
     ←菌類の大好物。菌類のアパートになったのち、甲虫たちの物件となる

     枯れ木は“生き生きした”存在
     多種多様な昆虫たちが、自分にあった物件を探し当てる。木のソムリエ
     人工林では、好条件の物件が少ない

     菌類と甲虫の共同作業
     昆虫が木を訪れたか、そうでないかで菌類の発生状況が大きく異なる
     昆虫が訪れなかった木は腐敗までに時間がかかる

     剥き出しの土の減少
     アリvs ネズミの都会の食べ物を巡る抗争
     アリは病原菌を撒き散らさなきので、都市の清掃役として適任
     都市の生態系の機能と価値

     死骸を巡る動物たちとの抗争
     …孵化した幼虫を死骸にとりつかせる
     …早食い戦略
     …死骸を隠す
     …他の種とも協力するモンシデムシ
     …家畜のウシに与えた薬でハゲワシの99%が死に絶えたインド
      ←ウシの死骸が長期間放置され、昆虫たちでは間に合わず、野犬が激増。狂犬病の災禍に見まわれた

     殺人事件の解決
     ←中国の殺人事件
      村人たちに鎌を持ってこさせたところ、1人の鎌だけにハエがたかった:1235年
     ←現場で見つかった昆虫の生息域が事件解決のカギになる現代の事件もある

     糞という生きた資源
     糞虫の驚異的な仕事量
     棲むか、掘るか、転がすか

     自分の糞も利用
     ハムシ…糞のカツラを幼虫にかぶせる
     カメノコハムシ…脱皮しな外骨格と合わせて屋根もどきを作る
     ツツハムシ…筒を作り卵を産みつける、孵化した幼虫は筒を背負って移動し、その中で蛹になる

     ナマケモノという生態系
     ミツユビナマケモノと蛾と藻
     ←ナマケモノガがナマケモノの毛の中で排泄し、生涯を終え、死体が腐敗し、緑色の藻の栄養になる
      ナマケモノガは、ナマケモノの糞の中に卵を産み、孵化し、成虫になると、地面に降りてきたナマケモノの毛の中に戻る
      ナマケモノは藻をなめ、栄養を得る

     オーストラリア大陸とウシと糞虫
     オーストラリア大陸を危機から救った糞虫
     
     糞虫の種の15%が絶滅の危機
     ←農業の変化、牧草地・砂地から…
      抗寄生虫薬「イベルメクチン」
     
     「種の多様性の担い手」樹皮の荒いナラの木の減少
     ←木のうろに生息する種のうち100種ほどは絶滅危惧種に
     ←古木の保護の必要性
     
    7章 産業を支える昆虫たち_ヒトによる昆虫利用
     ミツバチ…蜜蝋
     神話ではイカロスの翼に、現代はロウソクや化粧品に
     キリスト教のミサには蜜蝋製のロウソク
     ←蠟はキリストの体、芯は魂、炎は人間にとっての光、ロウソクが溶けるのはキリストの犠牲

     カイコ…絹
     中国の皇帝が独占していた
     中国の妃・ルイソが茶碗に落ちたかいこの繭をつまもうとすると美しい糸に変わったという神話
     「絹糸虫」
     クサカゲロウの仲間
     オドリバエ
     クモ(昆虫ではない)
      アラクネーはもともと人がクモに転生させられたもの
      バルーニング、体が軽いうちは糸で空を飛べる
      ジョロウグモのドレス
      スパイダー・ゴート
      …糸づくりの遺伝子を移植されたヤギ

     「没食子インク」
     タマバチの虫こぶのタンニン酸から作られる
     四世紀には使われていた

     「赤」
     コチニールカイガラムシをすりつぶして赤の色素を取り出す

     「シェラック」
     ラックカイガラムシ:自然界からの最も価値ある贈りもの
     レコードやジェリービーンズのツヤツヤ
     防水効果、ニス、絵の具、歯の治療、絶縁体、糊など
     …生物多様性に貢献、ラックカイガラムシを守るために農薬を使わなくなる

    8章 昆虫が与えてくれるもの_バイオクリミー、医学、セラピー
     モデル生物としての昆虫
     「バイオミミクリー(生物模倣)」
     トンボ…ドローン
     キノコシロアリ…巨大ビルの受動的冷房
     ノーベル賞とショウジョウバエ(朝露を愛するもの)
      生理学や医学への貢献
     ショウジョウバエのアルコール依存症
     ハキリアリと抗生物質
     ウジと傷の治療
     「マゴット・キング(ウジの王)」
     …イギリス男性1900年頃
     
     コオロギ・セラピー
     
     虫愛づる人々
     「バイオフィリア」生命あるものへの愛

     虫と触れ合う機会を

     プラスチックを食べる虫?
     ミールワーム
      ※体内の微生物が分解する 
     ハチノスツヅリガの幼虫

     カツオブシ科の幼虫
     絶食状態に置くと、若返る
     ←成長スイッチの切り替え
     ←ただし、ダメージもある

     ミツバチ
     老化の速度をコントロール出来る
     外出組と育児組

     ネムリユスリカの幼虫 
     97%の脱水に耐えられる
     乾燥休眠モードからは水で目覚める
     トレハロースに置き換え

     生ける屍になれる昆虫たち

     自然界は精妙に構築されている


    9章 昆虫とヒトの未来_環境と多様性を守るために
     昆虫の四分の一が絶滅の危機に瀕している
     種は最後の個体が死ぬはるか以前に、生態系の中での“死”を迎える

     世界が一枚のハンモックなら
     …すべての生きものとその活動が縦糸横糸になる
      糸が引き抜かれていけば、やがてハンモックは破れる

     何が昆虫を脅かしているのか
     ・土地開発
     ・気候の変化
     ・農薬の使用や遺伝子操作
     ・外来種の導入

     モウドクフキヤガエル
     ・製薬業界かこのカエルの猛毒に興味を示したが、研究室に持って帰ると毒性が無くなっていた

     生物たちの住処の環境をそのままの状態で守る
     多様な環境、多様な昆虫
     …長期的な生態系の安定
     …昆虫による有機物の分解と土の再生

     昆虫と光害
     気候変動と昆虫
      偽りの春

     均質化する世界

     マラリアカ…遺伝子操作で絶滅をはかる
      ←その結果何が起こるのか、充分に考えないといけない

     人間により生態系に持ち込まれる“モンスター”たち
     ・ロード・ハウ島

     新しい環境と新しい種
     ・ロンドンのチカイエカ

    ◎おわりに
     人間は無脊椎動物を必要とするが、向こうは人間を必要としない…エドワード・O ・ ウィルソン
     世界はささやかな奇跡に満ちているが、それを発見する優れた目の持ち主は少ない…カナダの昆虫学者

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    投稿日:2023.04.24

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    このレビューはネタバレを含みます

    第69回(2023年度)青少年読書感想文課題図書
    高等学校の部 
    内容:
    「プラスチックを食べるミールワーム、食べ物や日用品に貢献するミツバチ、
    傷を癒すニクバエ、農耕や牧畜をするアリ、子煩悩なハサミムシ、水中で音楽を奏でるミズムシ……
    虫が苦手という人は多いが、虫の世話になっていない人は地球に1人もいない。
    あなたの知らないところで黙々と仕事をしている昆虫たち――
    (もちろんちょっとしたコツでずっとぬくぬくしているやつもいる)
    そんな昆虫たちのめくるめく世界へと誘う、「知ること」の楽しさに満ちたネイチャー・ノンフィクション。」

    もくじ:
    はじめに
    序章 地球は昆虫の星である
    第1章 小さな体は高性能 ―― 体の仕組みと機能
    第2章 昆虫たちの“婚活事情 ―― 生殖と繁殖
    第3章 食べて、食べられて ―― 昆虫と食物連鎖
    第4章 昆虫VS植物 ―― 植物との共進化
    第5章 ヒトの食卓と昆虫 ―― 蜂蜜から昆虫食まで
    第6章 自然界の“掃除人 ―― 死骸と糞の分解
    第7章 産業を支える昆虫たち ―― ヒトによる昆虫利用
    第8章 昆虫が与えてくれるもの ―― バイオミミクリー、医学、セラピー
    第9章 昆虫とヒトの未来 ―― 環境と多様性を守るために
    おわりに
    謝辞
    監修者あとがき

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    投稿日:2023.04.12

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