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幸田文 / 新潮文庫 (14件のレビュー)
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hazel8483
映画『PERFECT DAYS』で 主人公が読んでいた文庫本です。 就寝前に少しずつ。 たしかにそんな読み方が似合う。 人にそれぞれの履歴書があるように、 木にもそれがある。 (P43) と…考えて、林の木々を見に行ったり 木を木材にする現場を見せてもらったり。 木材にした後も「木は生きている」 木造の建物が落ち着くのは それも関係しているかもしれませんね。続きを読む
投稿日:2024.05.17
こうへい
題材を深く掘り下げようとする著者に執念の様な情熱を感じる。 同時に著者の情熱に引きずられる様に、又はその名声(露伴の名声もその背後にあるか)にひかれてか周囲のバックアップがまあ凄い。昭和の空気感をそ…こかしこに感じたりもする一冊だった。 TSUTAYA BOOKSTORE パークタウン加古川ミーツテラス店にて購入。 続きを読む
投稿日:2024.05.03
あらたく
筆者が実際に日本各地に出向いての樹々に対する 情感が描かれていて実際に自分も目にしてみたい 気持ちになりました。
投稿日:2024.04.26
ゆき
いやこの表紙じゃないんだけどね、わたしの持ってるのは。。 『PERFECT DAYS』で平山さんが求めてたのと同じやつ(わたしも彼と同じく古本屋で100円で購入)。その表紙のほうが全然かっこいい。 …その昔、幸田文を見つけては買っていた時期があり、買ったものの読んでいなかった作品。上記映画に出てきてびっくりして読んでみた。 いや面白い。幸田文さんは率直だ。素直だ。そのような姿勢で、感じたことをそのままあぶり出すかのような文章が素晴らしく魅力的だと思う。 たとえば、「杉」のこんな文章。 「本当のことを打明ければ、私はおびえていた。おびえているから考えることもなみを外れるし、並外れを考えるから、またそれにおびえる。この杉は、なにか我々のいまだ知らぬものに、移行しつつあるのではなかろうか、などと平常を外れたことを思ったりして、だいぶイカレていたのだが、同行皆さんの厚い好意の手前、感じたままのあしざまはいえない遠慮があり、その遠慮で、イカレをかくした。」 その文章の魅力を、巻末の「解説」で佐伯一麦さんがサマセット・モームの文章を引用し、実に的確に語っておられる。 モームいわく、良い文章とは、育ちがよく、礼儀を尊重し、生真面目すぎもせず、つねに適度であり、『熱狂』を非難の眼で見なければならない、という。 そして幸田文さんの文章はまさにこれに当てはまると。 実に同感です。 ----- なお「木のきもの」を読み、樹皮に興味がわいてきた。 「木は着物をきている、と思いあててからもう何年になるだろう。北海道へえぞ松を見に行ったとき、針葉樹林を走りのぼるジープの上で当惑したことは、どれがえぞ松だか、みな一様にしかみえず、見分けができないことだった。仕方がないので、目的地へついてから、教えを乞うた。あなたは梢の葉っぱばかり見るから、わからなくなっちゃう。幹の色、木の肌の様子も見てごらんといわれた。つまり、高いところにある葉や花にだけ、うつつを抜かすな、目の高さにある最も見やすい元のほうを見逃すな、ということである。そのときに、これは木の装いであり、樹皮をきものとして見立てれば、おぼえの手掛かりになると知った。」 「木は着物をきている」という発想が面白くて、ジョギングの最中、樹皮ばかり見るようになった。もともと桜が樹皮だけでわかる唯一の木だったけど(子どものころ桜の木に登ってたから)、楠を覚えて、そしたら他の場所でも「あ、楠だ!」とわかるようになり、楽しい(字を覚えた子どものよう)。 先日はジュゴンの肌みたいだなぁと思って興味をもっていた木が、「ヤマモモ」だと知る。 わたしは葉っぱを見ずに樹皮ばかり見ているので、葉にも目を広げつつ、少しずつ木の種類をわかるようになっていきたい。続きを読む
投稿日:2024.04.20
りん
花や滝、もっと大きな単位の自然を見に行こうと思ったことはあっても、「木」を見に行こう!と思ったことはないかもしれない。身近な存在なのに。 この本を読むきっかけは映画ですが、読んだことで相乗効果がうま…れた気がする。 作者が「木は生き物」という思いが強いというか当たり前のことと思っている。印象的だったのは、台風で薙ぎ倒された木たちを、「集団死傷」と表現していること。 もう殺人事件並み。 そして、「死んだ木」と「木の死んだの」の違いなんて考えたこともなかったけど、木の死んだのは「無垢無苦の天然死」という表現は感覚的にも分かりやすい。 まずは生きている木、屋久杉を見に行きたくなりました。続きを読む
投稿日:2024.04.17
オザ肘
人生を共にしたい本 木の話なんだけど、確実に人間が生きる上で大切なことが書いてある 「人にも木のように年輪があって…」とかどっかで聞いたような生半可な教えではなかった。若いわたしにはまだまだ分からない…ような核心があった。時が経ったら読み返して、どんな気持ちになるのか知りたい。 文字量は多くないが、その分無駄が一切ない。 こんなに美しい文を久しぶりに読んだ。なんとも言葉では言い表しにくい感覚。 著者の人格、今まで積み重ねてきた人生を読んでいるような気持ちにさせられる。「尊敬」としか形容できない… 書末の解説を読んだら十数年かけられて出来上がった作品とのこと。丁寧にひとつひとつ書かれたものなんだなと、忍耐力にまた感服…続きを読む
投稿日:2024.04.02
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