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アニル・アナンサスワーミー, 藤井留美, 春日武彦 / 紀伊國屋書店 (17件のレビュー)
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桜ヶ丘_med/dent/health_
[鹿大図書館・冊子体所蔵はコチラ] https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB25616199 [鹿大図書館学…生選書ツアーコメント] 「先生、自分は死んでいると話す患者さんがいます。すぐに来てください」 私たちはどのようにして自分のことを自分であると認識しているのでしょうか? 私の右手は私の手であると、異物感を感じずに―骨折したときにつけるギプスのように、この小指は私の体にくっついているだけで私の体ではない!、という感覚を感じずに―分かるのは何故でしょうか? この本では、様々な精神疾患の症例を挙げながら「自己」という感覚について記載し ております。 症例の一つ一つが具体的で分かりやすく書かれており、とても読みやすい一冊となっております。 読了すれば、時に強くもあり、時に弱くもある「自己」を、一層愛おしく感じるようになるでしょう。続きを読む
投稿日:2024.04.25
MM
たまたま手にとって550円で買った本にしては大当たりだ。ちなみに北斗の拳とは、全く関係のない本だった。 「我思う故に我あり by デカルト」がいかに時代遅れかということを、「自己とは何か?」という問い…に対する脳神経科学と哲学との対話から解説していく。 「我ら思う故に我らあり by 氣志團」が、言い得て妙なのではないかと改めて思い直された。続きを読む
投稿日:2023.06.16
蓮子
コタール症、認知症、身体完全同一性障害、統合失調症、離人症、自閉症スペクトラム障害、体外離脱、ドッペルゲンガー、恍惚癲癇を神経科学の知見をベースに、精神医学や哲学の視点にも留意しつつ「自己とは何か」を…追求した本。とても興味深く読みました。「自己」というのはとても微妙で、少しでも齟齬があれば簡単に揺らいでしまう。読んでいて衝撃的だったのは自分で自分のことを「死んでしまった」と言い張るコタール症や違和感のせいで四肢の切断を望む身体完全同一性障害。私も以前、自分の左脚が自分のものだと感じられなくなる症状があり、医師から「脚を切断しようとしないでね」と言われたことがあった。私の場合は投薬で症状が落ち着いたものの、症状が重くなると身体完全同一性障害のようになるのだと改めて知った次第。非常に面白かったです。続きを読む
投稿日:2022.02.24
prigt23
「恍惚発作」の世界の完全さとか、「私は存在しない」というパラドックスなどなど。 とくに恍惚発作における確定感という「すべてのものがあるべきところに置かれて、美しさを感じさせる」というのは存在をまった…く知らなかった。勉強になりました。続きを読む
投稿日:2021.09.22
サマ
自己とは何なのか、という問いに様々な精神病の症例と研究を元に神経科学から迫っていくという本。とても面白かったしためになった。 自己が精神の病によって崩れることで、そこにあった「自己」の正体を掴むことが…できる。特に統合失調症や離人症の「随伴発射」や「予測コーディング」の話は勉強になった。「情動はこうしてつくられる」でも出てきた話だったので、理解しやすかったのもあるが。こうした脳の「不調」には、身体からのアプローチが最善なのかもしれない。身体を自分のものにすること、身体は自分だとわかること。続きを読む
投稿日:2020.12.03
猫に小説*´꒳`ฅ
自己とは何か。自己概念が崩れてしまう病気から、自己を形づくるものに迫る。 感覚の統合ができないと非自己感に苛まれることになる。予想した感覚と知覚される感覚がずれた場合も同様だ。そこには島皮質が深く関…係している。とても納得できた。 誰にでも統合ができない体験は簡単に起こり得ることを知って、自分が自分であると自覚している神秘を感じる。続きを読む
投稿日:2020.09.10
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