【感想】軽薄(新潮文庫)

金原ひとみ / 新潮文庫
(28件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
10
9
4
2
1

ブクログレビュー

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  • mi-key

    mi-key

    タイトルの「軽薄」が何を表しているのか気になりながら読み進めた。
    意味は意外にも中盤で、主人公カナの告白により明らかになる。
    カナの生い立ちや結婚の経緯、甥である弘斗との関係。それらには一切共感できないのに、物語の中で触れられる小さなエピソードとそれに対するカナの感覚にはいちいち頷けてしまい、この「軽薄」の意味を知って、秘密を暴かれたような居心地の悪さを感じた。
    しかも「マザーズ」から続けざまに読んだせいか、カナの母親の部分に拘って読んでしまった。
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    投稿日:2024.03.11

  • みさきんぐ

    みさきんぐ

    「失えるものの数だけ、人は魅力を携えるのかもしれない」人の魅力はその人が失えるものの数に比例する?前に読んだ『死ぬこと以外かすり傷』を思い出した。

    投稿日:2024.03.03

  • △KAHO▽

    △KAHO▽

    私は強烈な過去をもってるわけではないけど
    カナに共感する部分が多かった

    これを読んで私が軽薄な人間であることが
    なんかわかってしまった感がある。
    けどそれを知っても揺るがない感じが
    それもまた軽薄というか。
    態度や行動っていうか感情が軽薄。

    不倫をしてしまうところが軽薄というよりかは、
    それ自体をなんとも思ってないところが軽薄。

    その感情がめっちゃ似てた。
    不倫はしてないけど。

    最後が何がとは言葉で表せんけど
    あんま好きじゃなかったな。
    なんやろ。
    選んだ道は全然肯定するねんけど。
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    投稿日:2023.06.05

  • 5ost

    5ost

    過去のトラウマから理性的だった恋愛観が、段々とタガが外れていく小説。
    一生懸命取り繕っていた体裁を、あれよこれよと剝がしていき、最後は本能一択で結末を迎えます。
    本能で突き進めばそりゃそういう最後になるだろうな、と失笑してしまうような最後でした。
    これだけ正直に生きられたらある意味幸せで、羨ましいなと思いました。
    なんだかんだで相思相愛ってましたからね。
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    投稿日:2023.03.30

  • haruta

    haruta




    [捨てる薄い本]
    [ #300ページ以下で捨てる本 ]

    __________________

    家が狭いこともあり 捨てる本/残す本 を感想を添えて紹介してます☺︎

    #軽薄
    #金原ひとみ

    刊行年:2018 / ページ数:297ページ/ジャンル:文芸作品、純文学 / 国:日本 / 価格:550円

    __________________


    この本を読んだ時の感想がちっとも思い出せないので、不倫の本について書きます。

    不倫の本を読むと、大学受験の帰りを思い出します。
    受験終わり、しなのに乗って、家から適当に持ってきた本を開いたら不倫の本でした。
    当時、大人の女の人が書く小説はあまりにも不倫が多い気がして、これは現実に不倫が当たり前だからなのか、それとも永遠の憧れだから物語でやるのか、いつも気になっていました。
    大人になった今では、前者な気がしています。
    なんとなく女子って、永遠に女子同士、恋バナで盛り上がれるような恋愛がしたくて、結婚してからは不倫をしてみるのかもしれないな、とも思ったりします。もっと切実なのかな。わからないけど。
    あの日のしなので読んだ本は、みんな不倫の話だな、以外の記憶がなくて、ぼーっとしていたようで、家についてからマフラーがないことに気がつきました。
    JRに問い合わせたら見つかったうえに、わざわざ郵送で送ってくれて、人って優しい、と思ったのです。(日記)




    #読了 #読書 #読書記録 #本棚 #book #本のある暮らし #断捨離 #残す本







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    投稿日:2022.12.15

  • yutuki

    yutuki

    『アタラクシア』に続いて、金原ひとみ作品を読了。こちらも傑作。どちらかといえば本作の方が好みか。
    甥との不倫関係を描く物語だけれども、ラストまで読んで読者が得られるのは、主人公カナの再生の物語。後半も終わりに差し掛かると、これをどう終わらせるのかと残りのページを気にしながら読んだが、たいへん美しく、肯定的な物語として幕を下ろす。甥との行く先が幸せになるかではなく、そのカナが至った納得そのものに、わたしは信を置くのだ。続きを読む

    投稿日:2022.11.13

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