【感想】わたし、定時で帰ります。2―打倒!パワハラ企業編―(新潮文庫)

朱野帰子 / 新潮文庫
(39件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
5
20
8
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 04きれこんぶ

    04きれこんぶ

     つい最近の話題で、あちこちの地域の長の方々がカメラの前で釈明会見をして職を辞する姿を見ました。ハラスメントへの認識の甘さと警戒感を改めて意識させられるご時世だと感じさせられます。
     前作ではどちらかというと身内の立場の問題でしたが、今回はカスタマー側の封建的な構造が話題の中心でした。野球は、古くから国技にも匹敵するほど国民が好きなスポーツであるからか、グラウンドでの実力が人の格差を生み年功序列を創り出す。何故か下級の自意識があると、従う以外の選択肢を失ってしまう。過去の悪しき構造を今の世代に教えてくれたシリーズがこの作品でしょうか。
     新人の隠れたポテンシャルをも描いてくれていて、時代がもつ潜在的な可能性をさりげなく気にさせて頂いたのも嬉しい点だと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.12

  • melluna

    melluna

    1作目が面白くて、すぐに2作目にも手を伸ばしてしまいました。こういう困った取引先や新人、確かにいるわ…と思ってしまうような痛快で面白いストーリー。楽しく読ませて貰いました!

    投稿日:2024.04.28

  • 甘いパンよりしょっぱいパン

    甘いパンよりしょっぱいパン

    このレビューはネタバレを含みます

    東山結衣
    ネットヒーローズ株式会社に新卒で入って以来、定時で帰る毎日を貫いてきた。サブマネジャー。
    晃太郎とは二年前に分かれている。

    種田晃太郎
    マネジャー。甘露寺を教育していたが、心因性の蕁麻疹になる。結衣の元婚約者。

    甘露寺勝
    大学浪人と就職浪人を一年ずつ経て入社。結衣のいる制作チームに配属。大型ルーキー。

    灰原忍
    ネットヒーローズ株式会社代表取締役社長。IT業界の他社に先駆けて働き方改革を実施。二十時以降は社内の冷暖房を切り、入退室を厳密に記録するカードリーダーを設置、残業を週二十時間以内に抑えるよう管理職に命じた。

    桜宮彩奈
    結衣が教えていた新人。この会社の競合相手であるベイシックを三年で退職し、第二新卒としてネットヒーローズに採用された。

    福永清次
    結衣たちのチームの前マネジャー。メンタルの専門の病院に通院中。

    諏訪巧
    結衣の元婚約者。結衣が納期に追われている間、職場の後輩と浮気していた。ベイシックの営業部。

    吾妻徹
    結衣と同じチーム。

    王丹
    結衣が仕事帰りに寄る上海飯店の女店主。
    中国語の翻訳を依頼している。

    種田柊
    晃太郎の九歳年下の弟。結衣が個人的に調査のバイトを頼んでいる。アカウント名〈愁〉。引きこもり生活はようやく脱したものの、再就職はしておらず、小遣い稼ぎのために調査を引き受けてくれる。

    回鍋肉のおじさん
    上海飯店の常連だった。回鍋肉定食を食べた後、会社へ戻り、あさまではたらいてなくなった。息子がフォースに就職した。常時臨戦態勢が社風の会社。

    石黒良久
    管理部。会社全体の案件予算、利益率、人員配置など、現場のパフォーマンスを見張る。結衣より年下の三十歳。創業メンバーでもあり、ゼネラルマネジャーにまで昇りつめている。「グロ」と呼ばれている。重度の砂糖中毒。

    三谷佳菜子
    真面目な性格で結衣と同い年。以前は同じチームにいたが、今は運用部に異動し、念願のチーフの座に就いた。

    来栖泰斗
    結衣が育てた新人。運用部に異動。容姿もよく、頭もいい。すぐ「辞めます」と言うことと、思ったことをすぐに口に出すことを除けば、将来を期待されている二年目。

    大森高志
    ネットヒーローズの営業部員。

    のうきん
    吉川。フォース社員。

    トランス
    竹中。フォース社員。

    マウンティング
    榊原。フォース社員。

    風間
    ベイシックの営業担当。

    賤ヶ岳八重
    結衣の二歳年上の先輩。女性初の役員になるのが目標。去年双子を産んだばかりで当分は焦らないことにした。

    野沢花
    賤ヶ岳に教育を受け持ってもらっている新人。

    宗介
    結衣の兄。父と折り合いが悪い。

    ダイナソー
    藤堂文康。フォースの広報部長。恐竜のように頬骨がゴツゴツと出ている。

    バオ・グエン
    ベトナム出身の留学生。二十三歳。三ヶ月のインターンとして確保。

    フォースの研究員
    草加。コンペで結衣に勝ってもらいたいと焚きつける。

    風間寿也
    ベイシックの営業部副部長。フォース担当。

    劉王子
    王丹の腹違いの弟。

    押田陽義
    フォースの役員。

    加藤一馬
    二十二歳。結衣のチームの新人の一人。賤ヶ岳の下につかせている。無難なタイプだが遅刻が多い。

    八神蘇芳
    人事が格差採用をしてでも採ろうとした学生エンジニア。

    結衣の父

    結衣の母

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.23

  • aoi sora

    aoi sora

    やはり爽快感あるストーリー
    今では絶対許されない強烈な場面もあるけど、今も以前も色んなタイプの人が職場にはいるわけで、少しずつでもわかり合い、分かち合い、以前より更に互いを寛容に受け入れる心の隙間は必要だなと感じました。受け入れることによって見えてくることも多いよなと。
    番外編含め、結衣、晃太郎のやりとりは大好き、最終場面、種田さんの行動力はやっぱり素敵(^^)
    こんな思わぬ行動力を発揮する人に会いたい!と幸せいただきました。
    2人ばかりでなく、登場人物のたくさんの情熱をいただき、最後の志帆さんのあとがきまで読んで、マルっとお守りのかたまりだと思いました。
    やっぱり次も読もう笑
    続きを読む

    投稿日:2024.04.03

  • さきこ

    さきこ

    1は未読ですが、ドラマを見ていたので2から読みました。本作は、差別的CMで炎上し、社内ではパワハラが横行する問題企業・フォースのweb制作コンペに参加するところからはじまる。
    ドラマ版は現実味のあるストーリーに調整されていたが、原作はキャラクターもストーリーも癖が強くあまりリアリティがなかった。甘露寺ほどぶっ飛んだ新人いないし(いるのか?笑)、中小企業とはいえそこそこの規模の会社の社長が一社員にそこまで肩入れしないし、「定時で帰る」という物語の根幹となる部分も、主人公の頑張り次第で会社の制度が守られるというのは現実離れしていると感じた。
    ドラマ版の結衣には共感できたが本作ではあまり共感できず。パワハラやセクハラの描かれ方もなんとなく古い感じがした。しかし種田さんは向井理さんの印象を引きずっているのでかっこよくて(笑)、3も読んでみたくなる。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.18

  • なるさん

    なるさん

    相変わらず面白かったです。
    働き方改革が叫ばれる中、仕事の遅い奴ばかり時間外を稼ぐという矛盾を感じながら仕事してるので主人公の潔さは気持ちいいですね。
    コンペで勝った後のお話にも言及されていたら、もっとよかったと思います。
    職場のみんなに読ませたい小説ですね。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.31

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。