【感想】おとなになるのび太たちへ　～人生を変える『ドラえもん』セレクション～

ドラえもんの漫画、懐かしく読ませてもらいました。中でも辻村深月さんおすすめの「ぼくよりダメなやつがきた」が良かったです。辻村さんが語るエピソードの中の「将来の夢って、いつか自然と決まるものだと思ってい…たんだけど、なりたい人はもう始めてるんだ…」という一文が心に響きました。続きを読む

小さい時から大好きだったドラえもんのお話。
大人になってから読むとまた違う見方ができて興味深かった。いちばん心に残ったのは辻村さんのエピソード。

学校や会社などの組織では、予め決まったスタンダードが…存在していて、その基準をもとに「できる」「できない」と評価がなされる。
しかもそれが絶対的な価値の様に感じてしまい、ある種洗脳され、自分への自信を失ってしまう。他者と比較したりして。

多目くんには、「できるようになりたいという前向きな気持ち」「ひとの言葉を真っ直ぐ受け止める素直さ」など、数値化しづらい内面的な力がある。でもそれはなかなか表面化しづらく、周りも気付きにくい。

わたしは自分のもつ力や強みを、（他者から褒められたり成果に出ていなかったりしていたとしても）気づいて、自分で認めてあげられるようになりたい。

逆に、「あの人はできない」「だめな人だ」と他者を決めつけるのではなくて、その人がもつ強みや魅力を知ろうとする、多角的な認知ができる人でありたい。
なんでも、二元論的な考え方から脱出したいという気持ちが強いなと思う。

「教室の誰も気付かなかったこと　大事にされなくても　大事なもの」という宇多田さんの歌詞を思い出す。わたしにとっての、御守りみたいな言葉。続きを読む

全体の3分の2くらいなら漫画、それ以外が著名人による文章です。サクサクと読めますし、大人から子どもまでおすすめできる内容なので、家族みんなで読める本だと思いました。

10人のクリエイティブな仕事をしている大人がドラえもんを通じて子供たちへメッセージを送っている本です。将来を考える上で、いろんな価値観に触れてもらいたいと思い、小学校6年生の息子にプレゼント。

自分とは異なる人生を歩む人から、仕事の思いを聞く。
そんな貴重な経験をできる本でした。
幅広いがために読み手の関心と合う章合わない章が出てくるので★ひとつ落としています、