【感想】戦艦大和 生還者たちの証言から

栗原俊雄 / 岩波新書
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • midwhite

    midwhite

    初めて沖縄を旅行するので、お供に手にとった書。
    行きの飛行機の中でほぼ読んでしまった。
    沖縄に沈んだ戦艦大和を思いながら旅程を進むことにする。

    投稿日:2018.09.20

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    2007年刊。著者は毎日新聞大阪本社学芸部記者。戦艦大和の誕生から沈没、さらに、生存者や遺族のインタビュー、関係者の記録を分析。戦後史と生存者・遺族のインタビューを中心とし、記者らしい手法が特徴的。その意味で、第五章生還、第七章遺族が中核だろう。特に「蜘蛛の糸」状態で生還した人物の経験は胸を打つ。また、生存者が戦友の遺族を憚り、肩身の狭い思いをし、このため、事実を開陳することを差し控えていたと思われる点は、当時の時代相や軍人意識を伺わせ、生還者の戦後の控え目な証言の意味合いを読み解くことができよう。

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    投稿日:2017.01.20

  • のんびりゆったり

    のんびりゆったり

    戦艦大和乗組員、生存者23名のインタビューからなる本です。戦争の非常さ、悲惨さを痛感しました。このような記録はとても貴重なことです。

    投稿日:2013.03.07

  • ユウジ

    ユウジ

    「大和」入門書として良書。副題の通り生還者の証言から大和の一生を描いている。ただ、もっと詳しいことを知りたい人には物足りんかも。

    特攻なのに二階級特進がないのは何故か、の記述(推測)あり。

    投稿日:2012.09.09

  • bax

    bax

    [ 内容 ]
    真珠湾攻撃の直後に竣工し「世界最大・最強」といわれた大和。
    だが、この巨艦はレイテ沖海戦などを経て沖縄へ向かう途中、わずか二時間余りの戦闘で撃沈された。
    約三〇〇〇人の乗組員の内、生還者は三〇〇人足らず。
    著者は生存する二三人からその凄惨きわまる体験を取材、大和の航跡と戦争の実相、生存者や遺族の願いを伝える。

    [ 目次 ]
    序章 誕生
    第1章 初陣
    第2章 海戦
    第3章 出撃
    第4章 沈没
    第5章 生還
    第6章 責任
    第7章 遺族
    第8章 戦後
    第9章 真相
    第10章 未来

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    投稿日:2011.05.16

  • N

    N

     超ド級の大和型戦艦1番艦である「大和」は、同型艦「武蔵」とともに、世界最大の戦艦として世に知られている。

     本書はその「大和」を概説するルポである。

     まず最初の3分の1ほどで「大和」建造の背景、ミッドウェーから沖縄特攻に至るまでの戦歴などが簡潔に紹介されている。

     戦艦「大和」を語るという場合、そのほとんどは、天一号作戦と呼称される悲愴な沖縄特攻作戦と撃沈についである。

     そしてご多分に漏れず、本書も存命している生還乗組員へのインタビューを通して、その模様を点描している。

     ちなみに、他の戦史ドキュメンタリーと大きく違うのは、著者は戦艦「大和」を通して、反戦・反軍国主義の反省を行おうとしている点であろう。
     その部分については読者の好みの点もあるだろうが、生還者の証言を率直にまとめているというよりはある種の誘導があるように感じる部分もあった。


     個人的には、戦艦「大和」という巨大兵器を通して、日露戦争以来の大艦巨砲主義、「海軍の休日」と言われた戦間期の建艦構想などを描写し、アジア最大の海上兵力として君臨した帝国海軍の終幕を論じて欲しかったが、まだ若いジャーナリストにそれを求めるのは酷かもしれない。(もちろん本人もそんなことを書こうとは思わないだろうが)

     戦艦「大和」については、既に古典となった吉田満の『戦艦大和ノ最期』、辺見じゅんの『男たちの大和』(註:断じてあの軽薄な映画ではない。原作の小説である)という素晴らしい戦記小説がある。
     本書は、それら以上の感動を与えてくれるものではないが、入門書と思って読む分には結構だし、ほとんどいなくなってしまった生存者の声を聞き取ろうとする姿勢は立派なものだと思う。


     最後に、本書の中で紹介されている生還者がひそかに書き写していた元海軍少佐の詩を引用しておきたい。

     海よ、語ってくれ
     若者が生命を捨て
     守ろうとしたものが何であったかを
     海よ叫んでくれ
     今もなお海底深くから
     己れの生命の価値を問い続け
     眠っているいるもののあることを
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    投稿日:2011.01.22

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