【感想】定年女子 60を過ぎて働くということ

岸本裕紀子 / 集英社文庫
(2件のレビュー)

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    投稿日:2022.06.27

  • yasz

    yasz

    タイトルを見る限りでは女性向けと思われがちですが、本屋さんでこの本を手に取って少し読んだ私は、これには男性が読んでも大いに参考になると思い読むことにしました。本日はこの数か月間に読み終わった本のレビューを書いていますが、これはつい数週間前に読み終わった本で、この本が発行されたのも昨年(2019)11月なので情報も参考になると思います。

    私が平成元年に社会人になった時には、「君たちは60歳まで働くことになる、それまでの人生設計を考えるように」と、組合からも会社の人事からも言われてきました。私もそのようにしてきたつもりでいますが、年金支給時期が5年遅くなり、またそれに合わせて65歳まで働けるような法整備が整ってきていて、私はその激動期にいると思います。

    60歳以降も働くということは、それまでの働き方とどう違うのか、また自主的にどう変えていくべきなのかを考えさせられる良い本となりました。60歳以降も働くということは、既に85歳を超えた両親の状況変化を把握する必要があり、様々なことを考える必要があります。一般解はなく、一人一人に最適な解答を導く必要があると認識した本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・再雇用=仕事を静かにクールダウンする期間、65歳の本当のリタイアまでの橋渡し、ではなく、この先も積極的に仕事をしていこうという姿勢に変わってきている(p28)

    ・自分が今できることを考える、その一つは、先輩社員として仕事のノウハウを後輩たちに教えること、経験は伝えられるが人脈は(人を紹介できても)伝えられない(p35)

    ・専門職は強いというイメージがあるが、それは他の可能性を捨てることであり、思い切りが無いとできない(p38)

    ・勝手知ったる今の会社にいたほうが楽である、この働き方のメリットは、介護との両立である、定年後は、仕事3介護3自分の生活4という感じになる(p66,67)

    ・やりがいのある仕事に定年後も続けられた人の条件、1)比較的小さな規模の会社、2)上司が元社員を評価している、3)再雇用する明確な理由がある(p71)

    ・子育てで大事なのは、子供を頭ごなしに叱ったり、注意するのではなく、子供が何をしたいのか、その気持ちに寄り添い、助けが必要な時には後ろからそっと手を差し伸べること(p73)

    ・定年後から仕事を探し始めるのは遅い、定年前の早期退職も視野に入れることも考える(p158)

    ・60歳が定年としてそこまでが第一ステージ、65歳くらいまでが第二ステージ、そしてその後70歳くらいまでが第三ステージ(p173)

    ・57歳の人には「現役感」が漂っているが、61歳の人には「リタイア感」が漂う、転職するなら50代のうち、独立するなら50歳まで(p177)

    ・定年後も働くつもりがあるなら、自分の職歴を振り返り、専門と言えそうな分野をざっとまとめておくべき(p182)

    ・現役時代には、仕事とプライベートは明確に分けて考えたが、定年後はその境界線があいまいになり、それが楽しかったりする(p187)

    2020年3月29月日作成
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    投稿日:2020.03.29

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