【感想】日本語と外国語

鈴木孝夫 / 岩波新書
(33件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • sakurane0913

    sakurane0913

    その言葉が意味する範囲は、言語によって違う。
    例えば、「赤」でもどこからどこまで「赤」なのか。「赤」に対するイメージなど。
    辞書に載っていないことも多い。

    漢字の話が出てきたが、今でいうバーコード(英語やひらがな)とQRコード(漢字)の違いかなと思った。
    英語教育が普及しているので、外来語はカタカナにしないで、その国の言葉で綴るようにすればいいのかな。和製英語はカタカナで。
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    投稿日:2024.02.24

  • さら

    さら

    読みやすいかったし、外国語の端々に出てくる外国文化、認識の違いが面白かった。
    言語に関心のある人ならば一度読むといいと思う。

    投稿日:2022.09.07

  • supermichael211

    supermichael211

     日本語を扱う人、必読の書。「漢字を駆使できるとカッコいいですよね」と話していたら、文章の達人から薦められたものです。Amazonのポイントはイマイチなのですが、個人的には★5つ。

     前半は、外国と日本との文化やものごとの捉え方の違いなどで、目からウロコが取れまくりです。海外との色の定義の違い、虹は七色か、イギリス人はなぜ靴を脱がないのか、難しい英語の表記はなぜそうなるのかなど「トリビアの泉」状態です(ついでながら、イスラム教の国旗に「月」が多い理由もわかりました)。さらに後半の「漢字の知られざる働き(1)(2)」は圧巻です。「日本語はテレビ型(聴覚と視覚を駆使)、英語はラジオ型(聴覚のみを使用)」という説明の箇所では、読みながら唸ってしまいました。

     1990年初版でもう店頭にはないかもしれませんが、図書館で借りられますので、ご興味のある方は是非読んでみていただければと思います。
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    投稿日:2022.07.11

  • hazel8483

    hazel8483

    それぞれの国で関心がある分野のことは
    語彙が増えると読んだことがあります。
    農業が盛んだった国では
    気象に関する言葉が多かったりするように。
    ある言語で、ひとつにしか結びつかない語が
    別の言語ではいろいろな意味を含むとしたら
    そこに「齟齬」が生じることもある。
    うわ〜。翻訳が大変な仕事だってよくわかるなぁ。

    この本でも、そういう語彙のことや
    ひとつの言葉が与えるイメージも
    国や時代によって変わってしまうという話
    (太陽が赤くない国、虹が六色でも気にしない人)
    カタカナ英語が氾濫する事情など
    言語学習のためというより
    国際社会で外国語を使うための予備知識が
    たくさん載っている感じがします。

    後半は漢字の利便性のような言語学的な話もあり。
    1990年の新書ですが、今読んでもおもしろかった。
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    投稿日:2022.05.26

  • 板橋区民

    板橋区民

    一体この文章は誰に向けて何のために書かれたものだろう。あまりに当たり前のことが延々と続く。そもそも外国語を学ぶのは、外国文化を学ぶ手段を獲得するためであり、外国語学習イコール外国文化学習ではない。英語を学ぶことと、イギリス文化を学ぶことは全く別物である。問題の立て方がずれているように思う。
    この本が書かれたのは1989年とのことだが、当時はこういう認識だったのかしらん。口絵の『茶色』も自分にはオレンジ色に見える。時代とともに色の見え方が変わるのかも。虹が英語圏で6色なのも常識だと思ってたから、ドヤ顔で解説しているのも不思議に感じた。
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    投稿日:2022.02.27

  • S.K.

    S.K.

    英語のorangeは「オレンジ色」で日本人がイメージするのと同じ色とは限らない。「黄色の封筒」や「赤靴」も黄色、赤とは限らない。
    色の名前が持つ弁別的な用法、つまり「他のに比べて赤っぽい」から「赤」と呼ぶ、その物ズバリを表現しないこともある。
    りんご、太陽に対する文化的なイメージの差。また、「フランスではリンゴはこう」「英語では虹は◯色」と言い切ることも難しい。

    日本語が持つ多数の同音異義語。
    音声的に「ん」を除き、すべて「子音・母音」の組み合わせしか許容しない。だから、作れる言葉の種類が限られる。また、日常語は短くなる傾向があるので、ただただ長い語を作っていろんな種類の単語ができました、というわけにもいかない。
    日本語の動詞の抽象度の高さ。「なく」「鳴る」など。

    日本語は、漢字(視覚)情報も込みで成立している。筆者の言う「テレビ言語」
    確かに会話でも「それどういう漢字?」と尋ねることは多い。

    英語は「ラジオ言語」。音声のみでほぼ成立する。単に「言語学的には…」と言っても、ヨーロッパ言語を前提として発展した言語学に日本語を当てはめることは注意を要する。

    yellowが黄色だ、と覚えたところですべて理解できるとは限らない。自分にとって太陽は恵みだから誰にとってもそうだ、と思うとアラビア文化ではそうではない。
    トリビア的にも面白いが、自分の理解と相手の理解が同じか?自分に対して、言葉がどんな影響を与えているか?「絶対こうだ!」と言い切らず、謙虚であり、微妙な差異や違和感に気づくモニター力が必要。
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    投稿日:2021.07.11

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