【感想】鳥たち

よしもとばなな / 集英社文庫
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
2
8
18
5
0

ブクログレビュー

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  • 和花

    和花

    トーンはずっと暗いのに、読み終わるころには心がふわっと晴れて生きる勇気を貰える物語だった。
    アメリカのセドナの雰囲気や描写は、行ったことのないその場所に居るような感覚になった。

    少し前から、よしもとばななさんの小説の世界に没入するのに時間がかかるようになった。
    昔は瞑想しているような気持ちで読んでいたから、今の自分の頭や心がクリアでなくなってきたからかもと思う。
    それでもやっぱり、途中から読まずにはいられなくなり、フレッシュだった自分の気持ちを思い出せるくらい心に効く小説だった。
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    投稿日:2024.04.18

  • moeka

    moeka

    身内の自死が与える影響。
    遺された側は何かメッセージを受け取らないといけないと思ってしまう。
    何かに心を侵食される前に光を見つけないといけない危うさがあった。
    緩やかだけど不安を感じる作品。

    投稿日:2024.01.26

  • aoikotori

    aoikotori

    よく言えば、よしもとばなならしい、らしさ全開の作品。
    スピリチュアル苦手な人はそもそも吉本ばななの作品は読まないと思うけど、これはひときわその傾向が強いかな。

    最初から最後まで重苦しい空気に満ちていて、わたしはこの二人の未来が明るいものになるとは思えなかった…
    暗く狭い世界をこのまま二人きりで生きていくような未来。
    吉本ばななの作品はいつも救いがあって、ほんのりあたたかい気持ちになれるから好きなのだけど、このお話からはそれを感じ取れませんでした。
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    投稿日:2023.08.20

  • しみず

    しみず

    キッチンは好きだったけど、これはなんだか…夢みがちで周りの人もすかしたようによいしょするし…霞みたいな小説でしたね

    投稿日:2023.07.27

  • chi?

    chi?

    つぐみやキッチン、、、よしもとばななが大好きだった時期があった。
    久しぶりのよしもとばなな。
    私はスレてしまったかなー。
    どうも、没入できなかった。
    もはや、精神論だけの話は辛いかも。
    そして、「世界で2人だけ」「特別な環境下にある私たち」という設定に、「この人たちはその狭い世界で一生を終えるのか」と感じた。
    自分たちは特別と思ってることが若くて、なんだか、読んでて恥ずかしい気分になった。
    スレたな。
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    投稿日:2023.03.31

  • 少しだけ丸いおもち

    少しだけ丸いおもち

    『どんなに明るい気持ちで、どんなに私たちを愛して去っていったとしても、もしくは生きるのがどんなに困難であったとしても、私たちはやっぱり悲しい。最後の最後まで私たちに一日でも多く会おうとしてくれなかったことが。』

    最終的には、いつものばななさんの言葉達に救いあげてもらえたけれど。

    ひたすら続いている出口のない暗いところを彷徨っている感覚で、ここ数年ずっと考えている命についてドンピシャな内容だったからか、

    もう読むのを辞めてしまいたいと思うほど、冒頭から途中まで苦しくて、痛々しくて、つらくて、何より腹立たしかった。

    人間の数だけ命や生き方や死に方への考え方はあるかもしれないけど、何があろうとも自殺に対しての批判的な強い考えが私の中にある。

    大人たちが自分たちの生き様や死に様を美化していることもないけど、どこかそう取れて、残された2人もどこか達観しているような、
    まさに、周りの人間とは違うオーラを放っていて、なんでそんな感じなの?とモヤモヤというか理解できない世界を見せつけられてる感覚だった。

    が、それはやっぱり『若さ、未熟さ、行きすぎた悲しさ』から来るもので、途中から感情が溢れるような言葉達がすごく印象に残っている。

    【いてほしかった。死よりも私を選んで欲しかった。】
    で、ハッとした。素直にど直球に、これが主人公の本心。

    それを、聞けて
    あぁ、、よかった。と漠然と感じた。

    生きていた素敵な時間を思い出すことも、
    愛されていたことを慈しむことも、
    最期が自殺だと、その過去に対して、
    そうじゃなかったのかな。、と残された人は思ってしまうんじゃないだろうか。

    未来だけではなく、過去さえ変えうるのが自殺だなと個人的に思う。

    『いつかはあんな風に完全に死ぬのだろう。
    でも今ははっきりと生きていて、触ることが許されていて、温かい。よかった、とわたしは思った。この時間こそが、私が確かに持っているものだ。だれにも奪うことはできない。』

    生きている2人が、生きている2人の未来があることに気がつけたことに圧倒的に救われました。読み終えたときのこの感覚は忘れられないです。
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    投稿日:2023.02.17

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