【感想】一行怪談

吉田悠軌 / PHP文芸文庫
(30件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
3
9
8
2
2

ブクログレビュー

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  • 浅葱

    浅葱

    1ページ1文の掌編集。
    怪談というよりも奇妙な気分になるフックのような感じだし、物語というよりも詩集に近い。

    一行怪談のルールとして詞ではなく物語であり、その中でも怪談である。一続きの文章。とあるけれど、文章が上手いので引っかからずに読めるのがいい。二つに分けるとかえってつっかえそうになり、そうなると想像しにくくなる。
    自発的に想像するよりも、ふっと湧き上がるものの方がかえって怖い?

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    投稿日:2023.06.04

  • Anno

    Anno

    1ページに1つ、一文だけで構成される怪談小説集。

    タイトルにも書いている通り1話1行程度ですので、ものすごく怖い……! というものではないですが、不思議で不気味な雰囲気が魅力。たった1文に、とても想像力を刺激されます。

    さらっと読めてしまうのですが、1ページ毎にもう少しこの世界を感じたいと思えるような1冊です。
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    投稿日:2022.10.20

  • み

    怪談だから怖いと思ってたけど不思議な話が一行で書かれている感じ(もちろんゾッとするのもある)
    恋をした日に家の猫が死んでいた話と、飼い猫が妻に愛を語る話と、恋文兼遺書を燃やしてくれと言った話が好き

    投稿日:2022.09.17

  • ますたぁ

    ますたぁ

    一行だけの怪談集

    一行怪談凡例
    ・題名は入らない。
    ・文章に句点は一つ。
    ・詩ではなく物語である。
    ・物語の中でも怪談に近い
    ・以上を踏まえた一続きの文章。


    異様な状況を表した一行だけの文章
    怪談」と銘打ってあるので、その背景を想像すると怖いものがある

    しかし怪談ではなく、SF、ギャグ、ファンタジーとして想像できるものも多数
    あと、風刺の効いたものもある

    「世にも奇妙な物語」系の話を一行で表現したというのが一番近い気がする



    個人的に「怪談じゃないかも?」と思ったもの

    ------
    夕方にあの坂道に近づかない方がいいのは、いつも午後5時のサイレンとともに、汗だくのオバさんが自転車のペダルを必死にこぎながら、急坂をゆっくり下っていくのに出くわすからだ。
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    考えようによっては、日常の謎じゃね?


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    つい携帯電話を盗み見たばかりに、恋人が「の」という人物を「の」の字だけでやりとりしている、何十通ものメールの意味に悩まなければならなくなった。
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    モールス信号とか、暗号化してたんじゃね?


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    ひょんなことから「肉」と呼ばれるものの本当の正体を知り、慌てて皆に教えてまわるも、そんなことすら知らなかったのかと呆れられてしまう。
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    SFで植物性の疑似肉という可能性もある


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    転校先で渡された生徒手帳にある「渡辺について話すことを禁ずる」という校則について尋ねても、みんな苦笑いするだけで何も話してくれない。
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    「脳みそぷるん」という不条理ギャグマンガで、「山田」系のネタで似たようなものが多数
    芸人さんがこんなネタをやるのもありえそう


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    ある朝目覚めると、全ての家具に噛み跡がついていた。
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    子供とかペットとかの仕業では?


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    無限の解像度をもつ一枚の風景写真を、どこまでも拡大し続ける仕事に任命された。
    ------
    フラクタル構造のGIFを見るようなもの?



    読む人によって、どれが刺さるかは違うと思う
    物語のパターンを知っている人や、背景を色々と想像できる人ならかなり面白いのではなかろうか?
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    投稿日:2022.06.15

  • 雑食

    雑食

    全ページごとに1行、多くて3行程度なのでさくさく読める。し、全部しっかり怖い!おもろい!

    何度も読んでぞっとする系、不気味系、人間怖い系…
    いろいろな味のホラーが楽しめる欲張り本。

    投稿日:2022.04.30

  • solala06

    solala06

    たった一行が、こんなにも怖い。
    前後の文脈がないからこその想像の余地が、無限に広がる恐怖への扉を開くのだろう…。
    SSとかと違って、完全に1頁に収まってるってのも、視覚的に訴えるものがある気がする。
    やらないけど、その部分を破ったら何かがこぼれてきそうな…。続きを読む

    投稿日:2022.03.06

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