0
遠藤周作 / 講談社文庫 (4件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
キじばと。。
進駐軍として日本にやってきたロバート・オノラは、ミツという日本人女性とのあいだに子どもをもうけますが、朝鮮戦争後にアメリカへもどります。彼は約二十年ぶりに日本にやってきて、ミツとその子どものゆくえを追…いかけます。 一方、浪人生の石井信也は、東大合格をめざして勉強に励んでいました。しかし、友人の近藤が受験をやめてアメリカで画家をめざす決意をしたことに心を揺さぶられ、二度目の不合格となります。父親の豊次が彼にかけていた期待の重さに苦しんでいた信也は家を出て、スナックで働きはじめます。そんな彼に、宇田という男をリーダーとする組織が目をつけ、彼を壮大な犯罪計画に巻き込んでいきます。 信也の姉で出版社に勤務する真里子は、新劇の俳優である本多公介の自宅を仕事で訪れます。妻に先立たれ、母親と一人息子と三人で暮らしていた彼は、真里子に惹かれるようになり、彼女にプロポーズします。彼女は本多に心を許すようになりますが、お見合いで知りあった河合という平凡な男の妻としての人生をえらびます。 三人の登場人物を中心とするストーリーが、相互にからみあいながらひとつに収斂していく構成になっており、エンターテインメント性の強い作品です。文庫本で700頁を超えるヴォリュームですが、あっという間に読むことができました。続きを読む
投稿日:2023.07.14
sykm1024
どう生きるかについて思い悩む若者たちが、人生の岐路に立ち、大きな決断をしていく姿を描いた作品。 若者たちの青臭さと、それを見守る大人たちの鬱陶しさが克明に写し出されている。 ただ、終盤の登場人物たちが…繋がっていく過程は、ちょっと無理矢理な感じがしたかな。 急に物語が丸く収まってしまって、物足りない気がした。続きを読む
投稿日:2016.08.22
captainmanbou
長い小説だが、一気に読み進めた。時代は戦後、今の価値観とは違う部分も多々あるが、それでも共感することができる。若い頃の疑問と苦悩、そして大人たちのすでに固まった既成概念と、それとはまったく無関係な愛情…の行きどころ。人は間違いを犯す。しかしそれが果たして本当に間違いかどうかは、誰も判断できない。では生きるとは? 今さらながらそんなことを改めて考えさせられる。生きることと生活することの葛藤を、私たちの視点にまで落とし込んで伝えうる遠藤周作はさすがだと思う。続きを読む
投稿日:2012.09.30
カラスマ ケン
僕も浪人したから感情移入が若干ハイになってしまった。 浪人生とアメリカ人のストーリが交差していく斬新だけど、若干細部の点で投げやりじゃあないかなと思える箇所もある気がする。 ただ遠藤周作本人の涙の経験…が生かされている分だけあって、結構オモイんだようなあ。 なんだかんだいって好きな小説です。続きを読む
投稿日:2009.03.30
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。