【感想】NHK「100分de名著」ブックス 荘子

玄侑宗久 / NHK出版
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • 長年の読書家

    長年の読書家

    荘子と聞くとハードルが高いかもしれません。
    そんな方にはこの本から入っていただけたらと思います。さすがNHKさん、ふんわり導入本として最適ですね。

    投稿日:2024.01.18

  • 9678

    9678

    番組アーカイブも含めて修了しました。最初はふむふむ、と学んでいましたが、最後は宗教に近いのかな?孔子の教えの方が腹落ちしました。まだ人生修養が足らないということ。

    投稿日:2023.10.31

  • marikhmer

    marikhmer

    良寛や松尾芭蕉も学んだ『荘子』。万物斉同を知りたくて読んだ。この本は読みやすく分かりやすいが奥が深いため、入門書のように取っ掛かりとして、他の文献で深めていくのが良さそう。禅についても学んでいきたい。

    投稿日:2022.09.18

  • 猫吸い

    猫吸い

    このレビューはネタバレを含みます

    :最も強い主体性は完全な受け身である
     荘子の最大の関心ごとは主体性であった。逆説的だが、自分の外側で起こる変化を全て受け入れられる柔軟性を持ち、完全に受け身に徹した時こそ完全な主体性を得ることが可能なのである。精神分析学においても、完全に身を任せられることが完全な主体性の確立であるとされているという。
     この受け身の姿勢は、一般的に「待ち」の姿として理解されているものとは似て非なるものだろう。なぜならば、完全な受け身の姿勢においては常に変化に合わせて動かなくてはならず、何かを待っていることなどできないからである。つまり受け身でいるというよりは、流れに逆らうような意識がないから上手く流れ流されることができるという、無意識の状態が受け身だと表現されているのだろう。一言で言えば無意識に能動的であることこそが完全な主体性なのだ。

    :「遊」の境地
     遊とは時空間に縛られない世界のこと。老子から受け継いだ道と違い、荘子独自の概念である。これは名人と言われる人たちが行き着く境地で、一言で言えば無意識にできてしまうことである。そして何かを無意識にできるようになるには反復練習をするしかない。理屈を忘れるほどの反復練習によって到達できる無意識の境地が遊である。そしてこの境地がありのままでいるということなのである。

    :フロー
     遊の境地に至る反復練習は、知性や理性を抑制する。受け身ではなく、能動的に本気で反復練習を行うことで、この境地に達することができる。このような没我の時間は今風に言うと「フロー」である。これは歓喜を伴うクリエイティブで想像力豊かな時間だ。そして自己の狭い視野を破る訓練(反復練習)によって、私たちは驚くほど平静に変化する世界を眺められるようにもなる。読書はこのような自己の視野から抜け出すことを助けてくれる。
     なぜそんなに努力家なのか?と周囲から恐れられているのに、本人は全く努力だと思っていないということはよくある。おそらく努力は意識的であるのに対して、反復練習(継続)は無意識的な遊びなのである。両者の認識の違いは行為の継続に意識が介入しているかしないかということなのだろう。

    :総評
     荘子の思想の概観ができる良書。また近年注目が集まる「フロー」やマインドフルネスなどの現象に、科学的な側面からではなく思想的な側面から光を当てている点は評価されるべきだろう。従って荘子の入門書としてだけではなく、自己啓発の書としても楽しむことができる1冊である。

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    投稿日:2022.03.19

  • orangewind

    orangewind

    荘子の本を過去に1冊読んだのですが、イマイチ腑に落ちなかったので、この本を手に取って読んでみました。

    荘子が何を書いているのか、を様々な角度から丁寧に説明しており、荘子が目指した事がとてもよく理解できた気がします。文章もコンパクトにまとまっており、文章量も手頃なので、荘子に興味がある方の入門書として、とても良い本だと感じました。続きを読む

    投稿日:2021.12.13

  • るるみん

    るるみん

    効率性を重視するな、など生きていく上で普段自分が考えてる事とは真逆の事が説かれている。

    確かに天から見たら、1人の人間が色々と考えてもしょうがないのかもしれない。

    色々と気付きを与えられた気がする。もう少し自分も楽に生きてみよう。続きを読む

    投稿日:2020.11.03

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