【感想】彼女について

よしもとばなな / 文春文庫
(111件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
26
37
31
5
1

ブクログレビュー

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  • まさんまりこ

    まさんまりこ

    ばななさんの作品の中でもかなり好きな本です。
    エネルギーと静けさがせめぎ合っていて、苦しくなるような感じがたまりません。
    おそろしい出来事は日常の延長上に存在する事をあらためて思う一冊でした。

    投稿日:2024.01.21

  • yamamiya

    yamamiya

    ばななさんの小説でこんなにどんでん返しで涙が出るなんて初めて、曖昧な疑問全てに納得がいきました。不幸中の幸い、のひと言でまとめられてしまえる由美子だけれど、綺麗に安らかな終わり方で良かった。そして、どんなに惨い死に方をしても少し泣いてしまうくらいの夜を幼少期から何度も過ごしていても、最後に思い出すのは楽しいことばかりだということが私をとても安心させた。重いのに温かくて、不思議な気持ち続きを読む

    投稿日:2024.01.15

  • pa-yan

    pa-yan

    このレビューはネタバレを含みます

    これも積読本から。
    ハードカバーで。
    -------------------------
    さようなら、
    私の世界。

    幸せの魔女が、復讐の旅にでた。
    どこまでも暗く、哀しみに満ちた
    世界を最後に救ったものとは——
    大きな愛に包まれる、
    ばななワールドの新境地!
    -------------------------
    久しぶりにばななさんの作品を手に取りました。
    この方の文章は独特というか、
    どうしてこんな書き方読ませ方できるんだろう、と。
    久しぶりに再会したような気持ちです。
    同じ状況をほかの方が書いても、
    ばななさんのような文書にはならないんだろうな、と。

    両親を事件で亡くし、
    たった一人で生きてきた由美子。
    突然現れた従兄の昇一。
    二人で過去の巡礼の旅に出るという印象なのですが、
    あわせて謎解きのようなミステリーのような印象がありました。

    魔術を使う姉妹、
    精神病院、殺人事件、
    出てくる人も言葉も本当なら怖いはずなのに、
    なぜかあたたかくて優しい。

    内容は痛く凄惨な部分もあるのに、
    ばななさんの文章のおかげで
    静かで優しい空気になっています。
    仕事の昼休憩に読むと、心が落ち着きました。

    最後は…夢落ちかい!死んでたのかい!と思いましたが。苦笑

    ばななさんが描く文章が好きだから読んで良かったです。
    読書中は心が落ち着く時間でした。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.05.07

  • りり

    りり

    p167
    オーラとかではなく、細かく人を見ていけば物理的にわかる問題なのよ。

    自分の考えを入れないで見るのが大事なのよね。人はほとんどのものを自分の考えだけで見ているから。

    人は、なんでもできる

    物語として伝えたい事とは全然別だと思うんだけど、
    自分の考えを入れずに見るって非常に難しい。
    先入観なく感情無しに向き合いたい。全てに
    続きを読む

    投稿日:2022.12.17

  • ます

    ます

    ばななさん。
    みんなからオススメされてたのに、子供の頃にキッチンを読んだきりで、ずっと気になってた。

    とっても不思議で残酷でおそろしい話なのに、温かくて人生を前向きに考えさせてくれる作品だった。

    ばななワールド。はまりそう。続きを読む

    投稿日:2022.08.29

  • ikuminnnnn

    ikuminnnnn

    重く、非現実的なストーリーだったけど、
    吉本ばななの表現が好きで、
    次はどんなステキな言葉が出てくるんだろう、
    っていう気持ちで読み進められた感じ。

    -----

    “今、いっしょにいる人があることが、いつも一人で行動している私を和ませた。隣にいる人にちょっとしたことをその場でしゃべれるのはいい、そう思った。”

    “それでも、誰かが自分のために、普通に思いやりを持って動いてくれることがこんなに嬉しいなんて思わなかった。”

    “土台って何ですか?”
    “この世は生きるに値すると思う力よ。抱きしめられたこと、かわいがられたこと。それからいろいろな天気の日のいろいろな思い出を持っていること。おいしいものを食べさせてもらったこと。思いついたことを話して喜ばれたこと、疑うことなく誰かの子供でいたこと、あたたかい布団にくるまって寝たこと、自分はいてもいいんだと心底思いながらこの世に存在したこと。少しでもそれを持っていれば、新しい出来事に出会うたびにそれらが喚起されて良いものも上書きされて塗り重ねられるから、困難があっても人は生きていけるんだと思う。土台なのだから、あくまでそれは上に何かを育てていくためのものなのよね。”

    -----

    魔女の母親に殺された娘が、
    幽霊となって現実の世界に戻ってきて、
    人生の醍醐味を体感していく話。
    続きを読む

    投稿日:2021.10.24

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