【感想】ドラえもん(37)

藤子・F・不二雄 / 月刊コロコロコミック
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
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ブクログレビュー

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  • だまし売りNo

    だまし売りNo

    藤子・F・不二雄『ドラえもん 37』(小学館、てんとう虫コミックス)は「魔法事典」「アトカラホントスピーカー」などを収録する。
    「魔法事典」は、のび太が魔法事典を使って失敗する話である。のび太は魔法少女のアニメ「魔女っ子ノブちゃん」に夢中になる。ジャイアンやスネ夫からは女の子の観る番組と馬鹿にされるが、自分が面白いものを面白いと感じる、のび太は立派である。セーラームーンやプリキュアの普及した現代から見れば、のび太は先進的である。
    のび太は魔法を使いたがる。そのために図書室で調べるほど熱心である。のび太は勉強嫌いであるが、選択と集中によって興味のある分野では成果を出す可能性がある。ドラえもんを修理するためにロボット工学の第一人者になるという嘘最終回があるが、それだけの能力がありそうである。
    ドラえもんは「魔法事典」を出す。そこには何も書かれていないが、自分で好きなように書き込むと、それが魔法になる。この魔法事典があれば、映画『のび太の魔界大冒険』で、「もしもボックス」を使って魔法が使える世界にする必要はなかった。もしもボックスで魔法が使える世界にしても、魔法は訓練や高価な道具がなければ使えなかった。しかも人間界を滅ぼそうとする魔界まで作られてしまった。魔法事典ならば、これらの問題は起きない。
    ところが、のび太は魔法事典を使っても失敗する。魔法が使えればうまくいくとならないところは、魔界大冒険と共通するコンセプトである。
    この魔法事典は2018年10月19日のアニメで「魔法使いのび太」と題して放送された。ハロウィンの時期であり、ハロウィンに因んだエピソードが追加されている。

    「アトカラホントスピーカー」はスネ夫がドラえもんの秘密道具を悪用して自爆する。のび太の役回りがスネ夫になる。ヤンキーと友達になることはメリットよりもデメリットの方が大きい。ジャイアンは伊藤翼の大ファンである。ジャイアンは歌手として伊藤翼をライバル視しないのだろうか。
    アトカラホントスピーカーは嘘を現実化させる道具であるが、現実に起こり得る辻褄合わせをする点が優れものである。たとえば「狼が来た」と言った場合、何もないところに狼が来るのではなく、動物園から脱走したという設定があって狼が来る。
    アニメ『ドラえもん』は2018年11月9日に「あい棒」「アトカラホントスピーカー」を放送した。「あい棒」はドラマ『相棒』のコラボ企画である。『ドラえもん』と『相棒』というテレビ朝日の長寿番組同士のコラボである。特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)がアニメ出演した。
    ドラえもんとのび太がテレビドラマの『相棒』を観る。のび太は「ぼくも相棒が欲しい」と言い出す。のび太にはドラえもんという相棒が既にいるのではないか。しかし、寛大なドラえもんは秘密道具「あい棒」を出す。
    スネ夫が本気を出せばジャイアンに負けないのではないか。「あい棒」の頼もしいスネ夫と「アトカラホント スピーカー」の嘘でまかせのスネ夫には落差がある。
    この「あい棒」は一方的に利用する関係で、相互主義がない。この放送の直前の『相棒season17』第4話「バクハン」(2018年11月7日)では冠城が杉下への協力を拒否しながら、実は杉下のためになる行動をした。そのような深みは無い。
    第4話「バクハン」のCMではアニメ『ドラえもん』のCMが流れた。第5話「計算違いな男」(2018年11月14日)では「どこでもドアを発明した方が人類の役に立つのに」とのセリフがあった。『ドラえもん』とのコラボが続いている。

    「かわいい石ころの話」はペットクリームを使って石を犬のようにする。きれいな石をペットのようにする気持ちは共感できる。スネ夫が宝石ではなく、巨大な庭石にしたのは、金持ちよりも男の子との感覚が勝ったのだろうか。この話は同名タイトルで2021年5月22日のアニメで放送した。
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    投稿日:2021.05.22

  • zyamoji

    zyamoji

    「リフトストック」「ドッキリビデオ」はアニメで見て良かったと思ったが、原作でも動きのある楽しい作品だった。

    投稿日:2021.05.17

  • akg333

    akg333

    このレビューはネタバレを含みます



    ドラえもんってバトル漫画っぽいひみつ道具多いよなあ。
    「魔法辞典」とかHUNTER×HUNTERのクロロそのままだし。

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    投稿日:2012.11.08

  • ピヨピヨ

    ピヨピヨ

    僕が初めて買った漫画はてんとう虫コミックスの『ドラえもん』18巻と31巻と34巻でした。以後、漫画、アニメ、映画からいかに影響を受けまた学んだものか…。勇気や友情をはじめ、人生に大切なものはほとんどすべて『ドラえもん』から学んだと言って過言ではありません。

    しずかちゃんのお父さんが語る「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人間〜」は、確かに僕の理想の人間像を形成しています。全45巻(そしてプラス)に永遠の名作とそのもとが溢れていますね。
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    投稿日:2009.08.24

  • kiyosi

    kiyosi

    『魔法事典』『なんでもひきうけ会社』『感覚モニター』『ロボット背後霊』『エレベーター・プレート』『自信ぐらつ機』『おもやげフロシキ』『リフトストック』『ドッキリビデオ』『アトカラホントスピーカー』『かわいい石ころの話』『かぐやロボット』『カムカムカットフード』『ふきかえ糸電話』『タマゴの中のしずちゃん』『のび太の0点脱出作戦』『クローンリッキドごくう』『しかしユーレイはでた!』『大人気!クリスチーネ先生』続きを読む

    投稿日:2008.11.04

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