【感想】安倍官邸の正体

田崎史郎 / 講談社現代新書
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
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3
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ブクログレビュー

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  • smatoga

    smatoga

    講義の課題図書として読んだ本だが、なんというか安倍元首相のイメージが変わったかもしれない。かなり戦略的な人だったのだなという印象。一方で、感情的になってしまう(敵だと感じると攻撃せずにはいられない。)ところなど人間臭い。
    菅さんや官房副長官との朝ミーティングの話が印象的。顔を合わせていないとあうんの呼吸での仕事というのは難しいというのはその通りだと思う。
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    投稿日:2023.05.07

  • hockson

    hockson

    ちょうど緊急事態宣言が出てた期間お茶の間でこの本の著者を目にする機会が度々あったので何者やと思いこの本を買って読んでみた。

    真実をもとめて、つなぎ合わせて、発信するのはいろんなしがらみがあるなかほんとに難しいんだろーなと思った。
    「ペンは剣よりも強し」は政治ジャーナリストの信念に深く刻まれた言葉であって欲しい。

    まぁこの本の感想をどう書こうかと迷った結果、とりあえず安倍首相お疲れ様でした。
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    投稿日:2020.10.17

  • mfin

    mfin

    2014年段階の本。著者もここまでの長期政権になるとは思わなかっただろうと思う。政権の要はどんなに批判されようが、菅官房長官と今井秘書官。第一次政権を放り出して以降も安倍氏を支え、第一次政権の失敗を踏まえた政権運営が出来ている。よく取材が出来ている本で、出版された当初に読んでいれば、もう少し高い評価になったと思う。(逆にいうと、安倍政権ができる過程を振り返りたい、という目的でなければ、読む必要はない。)続きを読む

    投稿日:2018.06.11

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    2014年刊。著者は(政権の太鼓持ち)時事通信社政治部(なんちゃって)記者。

     正直、著者の政治解説は政権べったり(=代弁者)で、著者の頭脳・経験でスクリーニングしたものとはいえないことから、もう政治部記者を返上し、自民党広報担当になればいいのにと思っていた(今も思っている)。
     故に通常ならば、絶対に食指を伸ばさない先であった。
     しかし、ある方のレビューで、政権に近い故に、その政権の意思決定の裏面=実態と構造は客観的に垣間見れそうだと思い直し、一気に読破。

     政権の政治的意思決定の構造という点で見ると、なかなか面白いネタが転がっている。
     
     まず①組織の要諦たる人事は官邸が決めるという点。これが最初に露わになったのが、官僚人事ではなく、三権分立を建前とした最高裁裁判官の人事介入という点である。これに懲りたら最高裁も、政権を慮ることなく、行政・立法に関し、統治行為論などという下手な便法は使わずに、三権分立に従って違憲判断をドンドン出せばどうか、司法積極主義に転換されては、とご助言差し上げたくなるほどだ。そして、今、正に問題となっている「忖度」の淵源が見えてくる。
     しかも、その司令塔が菅義偉官房長官ということだ。

     ②次に読売・産経への偏頗的な情報開示である。この司令塔は安倍本人と今井尚哉氏。なお、毎日実施していた記者ぶら下がりもしていない。

     さらに面白いのが、③「政治家」としての政策実行以外の能力の部分。
     偶然、先に読破した佐藤優著「君たちが知っておくべきこと」で出た森喜朗元首相と同様に、政治的にはさほどと思われるのに、官僚や記者らを人間的に引き込んでしまう引力を政治家は有している場合が多いが、安倍晋三氏もそれを持ち合わせている挿話である。
     ちなみに、佐藤は灘高生に対し、これを政治家の(仕掛ける)「罠」とし、この引力圏に引き込まれると周囲が見えなくなる弊害を説いている。
     具体的には、菅氏が安倍氏に引っかかったと取れる記述だが、著者自身もそうかもしれない。

     そして最も政権の政策決定における肝として重要な、④内閣官房正副長官会議と朝会(世論調査分析)の存在と構成、周囲への影響の件である。
     前者は、首相の他、官房長官菅、同副長官加藤勝信、同世耕弘成、同杉田和博と、首相秘書官今井尚哉が出席。政策遂行の内容のみならず、その時期などもここで決められ、他の官邸スタッフは固唾を呑んでこの帰趨を見守っているらしい。
     著者はこれを最高意思決定機関という位置付けと看做している。メンバーといい、色々想到しそうな、曰くありそうな組織体である。

     次に後者は、各報道機関による世論調査の分析と対応を担当するとのこと。ここには菅、加藤・世耕が参加していると。

     ⑤最後に強硬保守を「母体」と呼ぶ晋三くん。菅・今井らの反対をおしてなされた「母体」を慮る行動。ここに彼の本質が炙り出されてきているようだ。

     ⑥最後に補足として財務省。
     政権に面従腹背(刊行当時。今はすっかり骨抜き?)の状態らしいが、その最大の功労者が経済産業省を出自とする今井首相秘書官らしい。これまたなかなか興味深いところである。


     かような本書については、この程度、すなわち著者の種々の評価はすっ飛ばし、事実・人名・組織のあり方さえ頭に入れれば十分な書であることは確か。

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    投稿日:2018.04.15

  • miura1202

    miura1202

    総理の政治手腕や安倍政権を支える正副官房長官会議の存在や菅官房長官の存在、菅の経歴から迫る人物像や手腕などを詳しく知ることができました。内容は、一読して安倍政権寄りに書かれているように見えますが、あとがきにもあるように、「批判するのであれば、まず真相をしっかり理解した上でするべき」との著者の判断によるものです。続きを読む

    投稿日:2017.12.19

  • kun92

    kun92

    タイトルだけ見たときは、安倍政権批判本かと思ったのだがそうではなかった。むしろその強みと不安要素を、かなり客観的に描き出している。

    なるほどなあ。
    この後どうなるのか不安は残るけど。

    こういう世界では、生きていけないなあ。続きを読む

    投稿日:2017.11.09

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