【感想】必笑小咄のテクニック

米原万里 / 集英社新書
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
4
11
11
3
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • アワヒニビブリオバトル

    アワヒニビブリオバトル

    第38回アワヒニビブリオバトル「笑」出張@もりのみやキューズモールで発表された本です。
    2018.05.23

    投稿日:2022.11.07

  • borja

    borja

    このレビューはネタバレを含みます

    「薔薇の名前」で知ったアリストテレス「詩学」の第二部が現代に伝わっていたら、この本のような内容だったのではないかと思わせてくれる。小噺を通じて「笑い」が生じる普遍的な構造を探究した本。各章の最後に例題があって楽しめた。


    著者の相変わらずの教養の深さテーマと読者への誠実な姿勢。本当の意味で真面目な人だなと感じた。闘病中に書かれた本だと知ってさらに尊敬。

    以下、印象に残った文:
    物語の最も基本的な構造が、「失われたものの回復」あるいは「その代償」だとしたら、小噺の基本的な構造は「失われたものの回復の失敗」あるいは、予定されていた回復の処方箋の(代償)が無効であることの言い渡しである。

    「小泉首相とスターリンはトートロジーという論理のマジックを駆使する類い稀な才能がある」とのコメント。
    これを15年も前に言っていたのは慧眼。息子にこの才能が引き継がれ、SNSでネタにされている。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.01.16

  • 鴨田

    鴨田

    最後に出てくる、田丸久美子さんとの対談ネタが傑作。

    P150
    コンサルタントとは、あなたの時計を見て、あなたに時間を教えてくれる人たちのことである。
    プログラマーとは、あなたが知りもしない問題を、あなたが理解できない方法で解決する人たちのことである。続きを読む

    投稿日:2021.11.09

  • nomitomo13

    nomitomo13

    笑いの構造を分析して、必ず笑える小咄を創作できるテクニックを教える本。

    先行き不透明で不安が高まる今だからこそ、ユーモアを忘れないようにしたいですよね。本書は小咄の創作テクニックを通してユーモアを身につけるために必要なことを伝えています。

    ユーモアある話ができるようになりたい方は、本書を読むことをオススメします。
    続きを読む

    投稿日:2020.08.15

  • 喜餅/Kimochi

    喜餅/Kimochi

    【概略】
     素晴らしいキャリアを持つ著者が常に意識するのは、読者であれ知り合い・友人であれ、周囲に対して幸福感をもたらすことができること。すなわち、「笑い」という要素。あらゆる状況でも、その状況に合った「笑い」を意識してきた。その意識が、本書作成のキッカケとなった。
     従来は、ジャンルごとに分類されがちな「小咄」について、その質・アプローチといった視点での分類を試みた本書は、小咄の本質を理解することで、日々の生活への応用を可能にするものである。

    2017年06月不明  読了
    2019年02月05日 読了
    【書評】
     トーストマスターズクラブの大先輩、大嶋友秀さんに「笑い」に関するワークショップ依頼を頂き、その際に紹介してもらったのが本書との出合いのキッカケ。大嶋さんに感謝。
     一回目に読んだ時は、少し慌てて読んだせいか、「技術的な分類がされてるのは理解できたが、果たしてそれをどうやってワークショップ素材に落とし込もう」と悩んでた。ワークショップは目の前に迫ってたからね(笑)それに対し、今回は特に締め切りなどがない状態で読んだため、よりじっくりと楽しめたかな。
     最近、日本の芸人が持つ笑いの技術に対する意見を目にする。風刺の要素を入れるべきだ、みたいなね。風刺をするためには、風刺対象への研究が必須。本書内の「オチを思いがけないものにするために費やす知力とエネルギーを惜しんではならない」という言葉、刺さる。
     とりあえず、「風刺」というレベルまでいかないにせよ、日々の生活、いわゆる雑談の中に本書で分類されているコトを入れ込む・・・まずは「ゼロからオチを作る」のではなく「見出して演出する」という意識を強くもつことから、はじめるといいかも。並び替えてみたり、言葉を入れ替えてみたり。
     そういう意味でいうと、こういうことは母語でやったほうが効率的な気がする。「語学」に対して「あれもこれも」と盛り込みすぎることは、メモリ負荷により、動きが鈍ってしまうからね。
    続きを読む

    投稿日:2019.02.05

  • y_doka

    y_doka

    小咄を方法論によって分類して紹介するという試みは新しい。でも成功しているとは思えない。
    本文にもあったけど、ある一つの方法論だけで分類できないんだよね。たいていはAともいえるし、Bともいえる、というものになってしまっている。

    でも本書を嚆矢として、小咄の分類学が進めば面白いな。
    続きを読む

    投稿日:2018.06.09

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。