【感想】新装版 上司が「鬼」とならねば部下は動かず 強い上司、強い部下を作る、31の黄金律

染谷和巳 / プレジデント社
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • natsuko

    natsuko

    最初は強すぎる文調に少し拒否感を持ってしまったけれど、読み進めるうちに、「確かにその通りだなぁ」と深く納得しました。
    確かに仕事の場において厳しさは必要。厳しさが出てくるのは真摯に仕事に向き合っているからこそ。私も自分にも周囲にも、厳しくあるべき場面ではそうできる人になりたい。続きを読む

    投稿日:2021.07.14

  • omitea

    omitea

    経営思想を考えさせられる。
    人を育てて組織として強くなるのか、強い人を集めて組織とするのか。正解は無いが、最良はなにか。

    この書籍としては、育成する企業が生き残ると説いている。

    投稿日:2019.03.12

  • tora2012

    tora2012

    このレビューはネタバレを含みます

    *意識とは知識・教養・感受性、そして価値観と思想だ。
    一般に使われている意識という言葉の意味は、つぎのようなものである。
    ①知識・教養・感受性の程度。これがごく普通の意識の意味である。見聞きしたことをどう感じ、どう思うかが意識である。
    ②価値観。何を大事にしているかが価値観だが、その人が持っている価値観を意識という言葉で表現する。
    ③思想。どんな考え方をするか、その人の思想を意識と呼ぶことは多い。
    *言葉の入れ替えによって社員の知識を豊かにする、理解力と表現力を伸ばす、これが意識変革の入り口である。
    *社員意識からの脱皮の時
    社員意識のまま固定化しつつある課長に言いたい。あなたは大人になり、会社に入り、仕事をして生計をたてるようになった。現在、あなたの人生の幸不幸を握っているのは会社である。会社に人生を左右されるのがいやだというなら、そこを離れればいい。離れて一人で何かをすればいい。離れる気がないなら、そして自分の人生を幸福な充実したものにするには、どうすればいいか考えよ。強い会社になってもらわなくてはこまる。社員に十分の待遇ができる会社でなくてはこまる。そのため、トップをはじめ有能な人材が揃っていること。自分もその人材の一人になること。いい商品、いい技術、いいお客を持つこと。社会から支持される会社になること。あなたはトップが何を考えているか、何をしようとしているか理解する。その考えに協調する。部門の目標達成に力を尽くす。自分の仕事能力を磨く。より高い成果をあげる努力をする。汚れた仕事をする。進んで重いをものを持つ。人がいやがる仕事をする。困難な仕事は「私がやりましょう」と手をあげる。汗を流す。仕事の工夫をする。改善案を提出する。仕事の関連分野の勉強をする。経営やビジネスについて勉強する。会社の同僚、上司、後輩とコミュニケーションをはかる。夜遅くなってもその日の仕事はその日のうちに仕上げる。会社のものを大事に使う。仲間の仕事に協力する。小さい不満にこだわるな。会社の欠点を許せ。上司におこられたら感謝せよ。厳しい試練に音をあげるな。忍耐強く仕事せよ。会社のためにと思って行動することが、結局自分の人生の幸福となって戻ってくる。すなわちあなたの心に、会社を肯定し仕事に全力を投入する気持ちが芽生えてきたなら、それが社員意識からの脱皮の時である。
    *「休日カット、労働時間増」が必要である。低迷の時代に変わったのだから会社は体制とルールを変えなければならない。勝つ会社は、勝つための手段方法が実行できる。負ける会社はそれができない会社である。
    *ではあなたの管理者としての意識はどうか。責任者としての自覚に欠けている。たとえは部門の成績が下がっても平然としている。部下がだらけていてもその姿勢を正そうとしない。部下を指導できない。たとえば挨拶しない部下を挨拶するように変えること一つできない。統率できない。たとえば何かをしようとしても部下の反発にあうとすぐ引っ込めてしまう。これが現状ではないか。なぜこうなのか。大事にしているものが自分の部門や仕事ではないからである。部下と同程度、あるいは部下より少しましな程度の意識しか持ち合わせていないからである。管理者は部下の親でも先生でもない。部下と比べて抜群の能力もない。優れた人格の持ち主でもないし、大きい権限を与えられていない。しかし管理者は部下を動かさなければならない。目標達成に向けて部下全員を規律に従わせ、高い意欲で仕事に立ち向かわせなければならない。人はどんな人の発言に耳を傾けるのか。能力や人格が抜群でなくても、自己の任務に真剣な人なら従う気になる。その人の心の現れである❝姿勢❞が前向きであれば、自然に頭を下げて従おうとするものだ。
    *大競争時代とは会社が生き残りをかけて戦う時である。この時社員がばらばらでいれば負ける。社員が一つの意思のもとに一致団結していれば勝つ。これから社員になる内定者に求められるのは、礼儀やビジネスルールはもとより、会社の方針を理解し、共鳴し、その意志に従って行動する姿勢である。つまり「積極参加の会社人間」である。会社の方針やルールに従わない自分勝手人間や、「いつでもこんな会社辞めてやる」という冷たい目の利己的な人間は、会社にマイナスの存在である。もちろん、この研修会社の内定者研修がこうした社員を作ることを目指しているとは思わないが、大競争時代を迎えるにあたっては、向上心のある会社人間の育成こそ急務と謳ってほしいものである。
    *「はい」という返事ができないということは、上の指示命令をしっかり受け止めることができないということである。仕事ができないことである。返事だけではない。おはようございます、行ってきます、ただいま、お先に失礼します、こうした挨拶がきちんとできる人は、仕事への意欲が高い。「おはようございます」という明るく大きい声は、「今日も元気でやって来ました、この組織に参加して自分の役割を一生懸命果たします」という意思表示である。こうした挨拶をしない人は、組織のメンバーとしての自覚が欠けており、仕事への意欲も小さい。
    *統率とは人の心をつかんで人を引っ張っていくことである。イヤイヤ首に縄をつけて引っ張っても、牛馬同様、人もろくに動くものではない。したがって矛盾するようだが、統率者は下から支持される人間であることが要求される。下の人が喜んでついてくるためには、下の人が共感し、尊敬する心がなくてはならない。金の亡者が「さあ、かせいでこい!」とムチで追い立てても、誰も本気で動きはしない。「統率」の原点は指導者の人間の広さ、深さ、大きさなどにある。これが欠けていれば下の者は必ず逃げていく。ただ多くの指導者、このことばかりに気を遣い、いつもニコニコとやさしい顔でいる。基本をうやむやにしてしまうやさしい気持ちは、上に立つ者には有害である。仁慈の人玄徳が孔明に批判されたように、指導者としてはふやけてしまうのだ。目標を掲げたならその目標に真一文字に突き進む。弱音を吐く者を許さず、脱落する者は打ち捨てて、誘惑を振り切って先頭に立って進む。統率とは自分の考えどおりに行わせることである。そしてその考えを、下が理解してくれればなをよい。だが理解されなくても、反発が予想されても、やると決めたことはやるべきである。自分が作った規則規律を厳重に守らせること。自分が出した命令を厳重に行わせ守らせること。いつ、いかなる時も会社中心の意思を貫いていくこと。これが優れた統率者の基本姿勢である。
    *意識は行動に現れる。民主的という言葉に魅入られた幹部は、限りなく民主的な行動をとる。その行動は社長を失望させ、部下の軽蔑を買う。「意識が変われば行動が変わる」と言う。これは真実だが「形が心を作る」という格言もあるように、「行動を変えれば意識が変わる」もまた真実である。あなたが日常の行動を変えれば、あなたの意識が変わってくる。行動力は肉体の力ではない。頭脳の力である。上からの命令を実現するためにどうすればいいか考える。
    現場の刻々と変化する局面で起きる問題をどうすればいいか考える。判断し、決断し、先頭に立って問題を解決する。つまり問題解決のために、その時その時、最良の手段・方法を取ることができる能力が行動力である。行動力がない人は、どうすればいいか考えられない。問題に対する最良の解決方法が出てこない。それが、決めるべきことを決めない、上の言いなりで自分の意見を持たない、どっちつかずのあいまいな発言をするなどの、煮え切らない態度となって表面に現れる。
    *社長が社員に求めるのは強い生命力と人間味である。明るさ、あたたかみ、聡明、敏捷、活気、忍耐、根性などであるが、一言で言えば人を引き寄せる魅力である。魅力ある社員になりなさい。魅力ある社員になれば何でもできる。作る技術も新製品を開発するアイデアも、接客サービスも、クレーム処理も、一流になるのは軽いこと。主任も店長も経営幹部も難なく務まる。独立して社長になってもうまくいく。これが社長の考え方である。
    *人に好影響を与える息を吐き続ける条件としては、
    第一に肉体が丈夫で健康である。
    第二に家庭が円満である。
    第三に人のあら探しをしない
    第四に人を信用して人に任せる
    第五に仕事以外の趣味を持つ
    第六に心のそこから何でも話せる友人を持つ
    第七に冗談を言って笑う時を持つこと
    といったことが挙げられる。社長以下会社の指導者層が、いい息を吐くことが大事である。それが社員の健全な呼吸を生む。悪い息をしている社員も、上司の吐いたきれいな空気を吸って感化されるからである。
    *一般社員が持つべき経営者意識とは、つぎのようなものだと言われている。
    ①帰属意識。会社全体の中で自分が果たしている役割を十分に自覚する。部分ではなく全体の安定と向上を考える。業績低迷など問題が起きたら、先頭に立って真正面から問題解決に取り組む。会社に不満があっても批判しない。上に意見具申して聞き入れられなくても黙って耐える。社会に対して誇ることができる会社にしようと全力をそそぐ。
    ②原価意識。新しい顧客を開拓する。顧客第一主義を実践する。これによってより多い利益を出す。またむだを省く。もっと安くできないか、もっと経費を節約できないかを常に考える。製造や管理部員であっても自分がいくら利益を出しているか、いくら会社に損失を与えているかを把握して、行動の指針にする。
    ③商人意識。社員は農民でも職人でもない。商人である。商人は利益感覚が鋭敏である。儲けるために工夫改善しアイデアを出す。職場の問題点を見つけて「どうすればいいか」考え解決していく。いいと思ったことは即実行し、悪いと思ったことはすぐやめる行動力を持っている。
    *第一に自分自身を変える。マイナスの意識をプラスに変える。「よし、私が会社を改革してみせる」と決意する。
    第二に即行動する。自分が模範を示す。してみせて、行って聞かせて部下を動かす。
    第三に敵をやっつける。会社の足を引っ張る不満分子は敵である。自分の陣地の中を敵が横行するのを許してはならない。
    第四に同志をつくる。改革は一人ではできない。自分の考えを理解してもらう努力を惜しまない。
    第五に社長の理解を得る。改革に真剣に取り組んでいるあなたをを拒否する社長はいないはずだ。しかし、社長とよく話して同意を得ておく必要はある。
    第六に人を大事にする。社員に思いやりを持って接する。わからない人には根気よく何度でも説いて心と心をつないでいく。
    第七に継続する。信念を貫く。家族の了解、協力を得て全精力をここに注ぐ。こうすればあなたは会社を立て直すことができる。中小企業で会社を改革するのはたやすいことだ。出世するのも簡単、社長になるのも簡単。あなたが❝意識❞を変えさえすればいいのだ。民主的意識を捨てて、侍意識を確立すればいいのだ。

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    投稿日:2016.07.23

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