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佐藤賢一 / 講談社 (16件のレビュー)
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なー
このレビューはネタバレを含みます
タイミングと言うか…。 フランス王室にだって、王権の強い時代が幾らでもあったのに。よりによって、夫アンリ2世が事故死した後、嫁にデレデレの長男が病死し、次男の幼帝を抱えるこの時期に、宗教改革がぶつからんでも…。と、弱音を吐いたりしないのが我らが「お店屋さんの娘」、カトリーヌ・ド・メディシス。 全国行脚で、フィレンツェ・メディチ家仕込みの洗練を見せつけ、半島の平民女のド根性で突き進む。私欲にまみれる佞臣やら隣国やら聖職者やらを交わし、どこまでも新旧両教徒の宥和政策を進める姿が感動的…と思いきや、この本の幕切れは「聖バルテルミの虐殺」。ドュバ=ポンサンの絵画まんまにパリ市内を視察する。歴史はまだまだこの後も低迷する、特に黒王妃推しの息子・アンリ3世の治世はこれからだと言うのに…。 王妃マルゴはほとんど出てこないし、フェリペ2世も全然だけど、王妃も戴冠式ってあるんだ〜って知ったので良しとする。
投稿日:2021.08.17
mokunokami
カトリーヌ・ド・メディシスとユグノー戦争を題材とする歴史小説。中途で挫折。主人公のモノローグが全然駄目。この著者は『女信長』の時もそうだったが女性を内側からは全く描けない。狂言回しを拵えて、第三者視…点だけで描いた方が良かった。続きを読む
投稿日:2020.12.02
探耽(たんたん)
フランス国内で燻り続けた宗教戦争時の王母、カトリーヌ・ド・メディシスの物語です。 カトリックとプロテスタントの勢力が拮抗するフランスは、共存の道を模索します。 カトリーヌも共存を一番に考える側でしたが…、双方の急進派が起こす流れには抗えません。 しかし、一度戦争となれば周りの男衆よりも一貫した姿勢で臨みます。 それまで地味な庶民のイタリア女として馬鹿にされていた彼女は、一変して強い指導者となります。 客観視された文章とカトリーヌの回想が分けられた構成となっています。 前者だけでも十分なくらいの女性らしい強さが、後者によって更に印象付けられました。続きを読む
投稿日:2017.09.10
4tama
直木賞作家らしいのですが、、、面白くなかったので、読むのを止めました。 映画「アン・ブーリン」の様なドロドロした面白いものを期待したのですが、黒王妃であるカトリーナの心の声がよくある感じを抜けず。
投稿日:2016.03.05
skullandbones
地の文はフランソワ2世の治世から聖バルテルミ虐殺まで、カトリーヌ・ド・メディシスの独白による回想はアンリ2世との結婚から夫の死まで、両者が並行して記述される。 佐藤賢一にしては女性の書き方もあんまり下…世話じゃなく、なんとカトリーヌに好感を持たせる記述になっている。 融和指向だったカトリーヌがなぜ聖バルテルミを惹き起こしたのか(乃至許容したのか)をどう表現するのかと思っていたが、それはあまりよく描かれていなかった。融和を求める考えが結構書き込まれていただけに残念。コリニーが息子の父親面したのが家族を守るマンマとして許せなかっただけでは弱いでしょう。コリニー暗殺教唆だけならともかく…続きを読む
投稿日:2015.04.20
hosinotuki
名前がごちゃごちゃして分かりづらく、カトリーヌの夫の愛を争う時代と子供の王としての黒幕の時代が交互に語られて、これもまたややこしい構造で、、、とにかく権謀術数の宮廷の嫌らしさがよく分かった。
投稿日:2014.01.12
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