【感想】現代台湾クロニクル:2014-2023

近藤伸二 / 白水社
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • アヒル殿

    アヒル殿

    台湾の過去10年くらいの時事について、もともと別雑誌で連載されていた記事をまとめて書籍化されたもの。

    ただし、個人的にはとても面白いアプローチがなされていると思ったのでメモ。

    雑誌等に連載されたものの書籍化はよくあることだが、それを編集せずにテーマ別にそのまま掲載している。
    もちろん、記載は当時のままであるので、結果・結論が未完であることも多いが、面白いのは注釈としてその後の経過が付記されている点。

    これにより、当時筆者がどのような経緯で記事を書いていたか、それが結果としてどのようなものであったか、当時の観測はどの程度正しかったと言えるのか、外れた場合はなぜそのようなジャーナリズムに当時なってしまっていたのか、とういのが時系列で追えてとても躍動感が出ると思う。(本書にそこまでの考察は無く、読者の勝手な想像になるが)

    これはありそうでなかなか無かったアプローチじゃないかな?と思う。

    要望としては、もっと注釈(その後の結果・結論に加えて考察、その当時の自身の記事の振り返り、反省点?など)を充実してもらえると、より読み応えが出る。
    あと、各節にいつ掲載された記事だったかもタイトル下に記載いただければと(一応巻末にもあったが、それだと不便だったため)

    最近のジャーナリズムは、内容の深さの割に、インプレッションを稼ぐためのセンセーショナルなタイトル付けがされるなど、ある種の消費材のようになっていて、嫌気がさしていたが、もし本書のように、一定期間置いてから「総括」がされれば、洗練されより価値が生まれるだろう、とよい気づきが得られたようい思う。

    #内容への書評ではなく恐縮だが、、
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    投稿日:2023.11.05

  • kouhei1985

    kouhei1985

    台湾について著者が連載していた記事をまとめた本。政治、外交、経済、軍事などさまざまなテーマを扱っていて、現在台湾が置かれている状況が概観できる。扱う年代が2014年~2023年なので、おもに現今の蔡英文政権について書かれている。

    当時の空気感を伝えるため記事はそのまま収録されているが(そのため時どきによって評価も変わる)、適宜注釈が加えられているのでその後の推移がわかりやすい。トピックごとに年代順にまとめられているので、話題が変わるたびに頭のなかで時系列がすこし混乱する。

    台湾の立場は中国の意向や米中関係に大きく影響を受けているのがよくわかる。(これは台湾のみならず日本も同様だろう)
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    投稿日:2023.10.08

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