【感想】江戸一新

門井慶喜 / 中央公論新社
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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5
4
1
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ブクログレビュー

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  • けらりひょん

    けらりひょん

    明暦の大火をきっかけに、江戸の町は大きく発展した。その裏には、知恵いづと呼ばれる老中、松平伊豆守信綱の働きがあった。
    厳しい財政やお家事情を潜り抜け、見事大江戸再編を成した信綱の、嘘か誠か、才知な仕事ぶりが繰り広げられる。

    面白くない訳ではない。けれど、イマイチ盛り上がらない。
    登場人物の説明や、背景を読んでいたら、最後に皆わぁっと集まって、急に終わったという印象。
    個人的には、キャラクターや展開を広げるよりも、信綱の知性の深掘りをもっと見たかった。

    続きを読む

    投稿日:2024.03.27

  • yone97

    yone97

    当時の明暦の大火、江戸の街の再建、川越大名のちえいづこと松平信綱の川越との関係がよく分かる一冊であった。1657明暦大火、1666ロンドン大火、保科正之、札ノ辻、島原の乱、由井正雪の乱、吉原の移転、江戸城の天守台再建、等江戸に関する歴史がわかった気がする。続きを読む

    投稿日:2023.09.30

  • 稲石浩司

    稲石浩司

    このレビューはネタバレを含みます

    明暦の大火後の江戸復興を描いた歴史小説。

    松平信綱を中心とした江戸復興物語で、復興ものとしては面白かったです。
    ただ、幡随院長兵衛が信綱の江戸市民の声として繋がっているのはいいですが、水野十郎左衛門との確執が通説とは違った結末になったり、聞いたこともない姉の話だったりはちょっと不必要かなと思いました。
    むしろ「家康、江戸を建てる」のように、復興当事者のいろんな視点での短編連作にした方が良かったと思いました。

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    投稿日:2023.09.22

  • ひさとら

    ひさとら

    時代小説が面白いと感じるようになった。歳をとったということかもしれない。そういえば時代劇も多く見るようになったな。

    投稿日:2023.08.07

  • todo23

    todo23

    これはちょっと。。。。
    門井さんという事で、明暦の大火の後の江戸拡大事業を描いた史実物という位置づけで読み始めたのですが、何かすごく中途半端な物語でした。
    主人公は知恵伊豆こと松平信綱。そしてサブに幡随院長兵衛。TVドラマ「暴れん坊将軍」の吉宗とめ組の辰五郎みたいな関係ですね。まあ、ここまでは許せます。しかし、長兵衛の敵役・水野十郎左衛門にまで江戸一新策の起案者といった役割を与えたりしてなんだか話のつじつまが合わず。そもそもこの二人を登場させたのは町奴vs旗本奴のアクションシーンを入れたかっただけなのかなあ。その他にも信綱の実姉のおあんやその弟子・おときについては、ページ数が割かれる割にストーリーとの関連が薄いし。。。結局、全8章中の第5章から第7章までが妙な活劇物になってしまいました。
    極端に言えば1-4章と8章で「江戸一新」は語られています。史実物だけでは退屈だろうから歌舞伎や講談の題材を入れたい、読者も知らない信綱のプライベートも入れたいなどと欲張ったのでしょうかね。エンタメ路線ならもっとそっちに振って「江戸一新」は背景くらいにすればそれも一つの方法だと思いますが。。。。中途半端にエンタメを入れた為に、本来の「江戸一新」の中身は薄くなって、結果だけが語られるような中途半端な物語でした。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.15

  • tosyokan175

    tosyokan175

    「家康、江戸建てる」の読了からほぼ6年。1657年の明暦の大火を契機とした復興の、いや、後の百万都市、江戸へのアップデートの物語です。続編として手に取りましたが、まったく違う物語で、今回の主人公は老中、松平信綱。知恵伊豆としてなかなか有名人ですが、こういう仕事をした人だとは知りませんでした。自らを「臆病者」と認じ、いろいろ高速シミュレーションしながら一筋ならぬステイクホルダーとディールしていく、という感覚が会社再建物語みたいでとても現代的です。「家康、江戸建てる」が創業者が主人公だとしたら「江戸一新」は変革期のサラーマン社長かな。DXに翻弄される今に相通じています。EX、エドトランスフォーメーションなんて言ったりして。本来なら災害からの復興ストーリーとして3・11からの年月を想起させるものであって欲しいのですが、そういう感慨からは遠かったのが残念。たまたま最近、「地形でみる江戸・東京発展史」を読了したので、その新書の口絵、記述と本書の物語が重なりあって、面白味が倍増しました。未読ですが「東京、はじまる」とか「地中の星」とか著者にとっての大きな意味での主人公は江戸・東京という首都なのかもしれませんね。続きを読む

    投稿日:2023.04.18

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