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朝井リョウ / 中公文庫 (222件のレビュー)
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総合評価:
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masa
生きがいという目に見えないものをあるべきと思わされてる自分には響く箇所があった。 手段と目的が逆になっていたり、何者かになりたいがための行動をしてしまったり。 自分の軸で身近な幸せを大事にしていこ…うと思わされた。 螺旋プロジェクトのシリーズなので仕方ないが、海族、山族のくだりは対立を表す比喩表現として現代的な物語にマッチしていないような気がした。続きを読む
投稿日:2024.05.06
とんかつソース
雄介の他人と優劣をつけ“生きがい”を求める考え方は現代の個人主義的な世の中に生きづらさを感じている人達の主張に感じた。会社で管理職クラスの年代の方はよく昔は成績を競い合っていたんだよと話をする。今はど…うだろうか、人それぞれにあった目標を立て、達成に向けて行動することが主流になりつつある。競い合いが好きな人にとっては“生きがい”はなくなっている。そんな世の中で不安な気持ちを持ちながら令和を生きる私達は“生きがい”を求めて彷徨い、生き続けているのだと感じた。続きを読む
投稿日:2024.05.04
てわ
とっても面白かった。 競争だとか「人と比べるのはやめましょう」といった風潮がどんどんなくされていくっていうのは、自分も平成を生きた中で感じていたことだった。それについてどう思うとかは考えたことなかった…けど、この本では自分がぼんやり思っていたことを的確に言語化された気がした。気に入った文章が多く出てきたのでまた読み返したい。続きを読む
投稿日:2024.04.29
たけだ
救いがない展開。巷にいそうないわゆる「イタい人」がいっぱい出てくる。その内面にある黒い部分をがっつり見ないといけないのでエネルギーを持っていかれる感じ。朝井リョウの若者の心理描写はいつもリアルで共感で…きる。続きを読む
ねね
元々この本はプロジェクト関係の本だということを知らなくて、少し戸惑いはあったが、朝井リョウさんの表現が素晴らしくてすぐに内容にのめり込むことが出来た。 この本は6人の登場人物の視点で物語がひとつのとこ…ろに集約されていく作品だった。そして面白いのが解説でも仰っていたが、この6人と自分が重なるところが多くあって、自分の中でひた隠しにしてきた汚い部分と向き合わされる感じがした。 生きがいではなく死にがいを求めて生きている? 自分から敵を定めないと生きていけない。自分の存在を認知できない。 人は生きているだけで繋がってしまう。 平成は争いが見えなくなった時代、隠された時代。 ありのままでいいという言葉が逆に私たちを苦しめている。 ナンバーワンではなくオンリーワン。これは自己責任社会の入口。 本作品は解説やインタビュー記事などにも心に残る言葉が多く記されていて、読んでよかったと思った。続きを読む
投稿日:2024.04.19
僕
このレビューはネタバレを含みます
「もう一度読み返すとしたら」、 人間には3種類のタイプがいるってところ。 「共感できたところは」、 常識から外れたて見える決断さえすれば、その常識の中で競争してきた人たちに対して一矢報いることができるとでも思ったってところ。 「読む前と読んだあとで変わった気持ちは」、 タイトルから想像していた話とはちょっと違った。読んでる時は、雄介あついなと冷めた目で見てたけど、読んで寝た次の日は、自分のこの生きづらさは、生きがいを求めて今まで必死だったからかも、雄介かもとじわじわ思ってた。 「もしこの本のキャッチコピーを書くとしたら」、 生きる甲斐は?人生の価値は?そんなものは要らない? 朝井リョウの書く本は、本当に言葉にできない人の微妙なうわああってなるもどかしい不完全な感じ、こう言う気持ち、こう言う場面どっかであったっていうのがたくさん出てくる。 いつかもう一回読もう。
投稿日:2024.04.18
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