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皆川達夫 / 講談社学術文庫 (10件のレビュー)
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鈴華書記
バロック音楽というと,バッハやヘンデルなどの後期バロック音楽ばかりが有名であるが,ルネサンスからの変化を捉えるためにはさらに前に遡る必要がある。本書は一通りの知識を軽く確認するのに良いと思う。
投稿日:2021.08.18
nahokoy
音楽の父バッハ、とバッハにライトが当たりがちだが、それ以前のルネサンス音楽や他の作曲家にも視野が拡がった。バロックは歪んだ真珠という言葉だが、そのとおり当時の整然とした?音楽に対して革新的だったのだろ…う。私のよく知っているバッハは今でも前衛を感じさせる曲たくさんあるし。バロック音楽が今のジャズに通じる自由さのあるスタイルというのも楽しい発見だった。続きを読む
投稿日:2018.06.02
こめり
バロック音楽を概観するのに、うってつけの一冊。内容もさることながら、巻末のバロック音楽史小辞典や年表、関連地図がすばらしい。
投稿日:2015.01.07
kogisok
バロック音楽がそれまでの教会音楽および声楽中心を離れ、より器楽的で技術的な構成を有したものへと変化したことがよくわかる。それまでになり共通文法が模索され、それがさらに広い範囲での音楽の発展を促した。…やがてその動きは古典学派の流行を生むのだろう。しかし、決定的に重要なのはバロックだ。著者はそのように訴えているように思える。続きを読む
投稿日:2014.05.20
ほしぎつね
旧版に比べて挿絵の種類が増えたことに加え 印刷精度も格段に上がっており、大変良くなっていた。 内容が素敵なのはもちろんのことだし、 常に手の届くところに置いておきたい。
投稿日:2013.03.20
denon_sengai
いざバロック音楽を聴こうとしたとき、まずその作品群と世界観に圧倒されてしまうことが多いかもしれない。本書はそうした見えない壁を乗り越えるのに役立つだろう。年齢の積み重ねと共に、聴きたい音楽の志向が変わ…り、西欧音楽の原点を探索し始めた人にも有効だ。音楽の新奇性やオリジナリティを求める前に、実はその本質を把握することが必要だったことに気付いた。序で著者は、「わたくしたちの現在の生活に密着した意識から出発したものであり、わたくしたちが現在の自分たち自身を知り、自分を見出す一つの手掛かりを求める積極的な前向きの行為」として音楽の根源に触れることを説明している。この本を読みながら、人生を通じて気長にバロックと付き合っていくのがよさそうだ。 41頁で音楽の歴史の150周年周期を紹介している。大まかな流れはこうだ。 850年ごろ グレゴリア聖歌 他性音楽の体系化理論化 1000年ごろ セクエンツィア・他声音楽の展開 1150年ごろ ノートルダム学派へ移行 アルス・アンティクァ 吟遊詩人の世俗歌曲 1300年ごろ アルス・ノヴァ 世俗的他声音楽の出現 1450年ごろ ルネサンス音楽成立 1600年ごろ バロック音楽の始まり 1750年ごろ バッハ死去 古典派へ引き継ぎ 1900年ごろ 近代市民社会の音楽の始まり ここまで見てくると、気付くことがある。「大学」制度の広がりと何らかの接点があるのではないかということだ。音楽も大学も時代・文化・政治体制といった社会システムの中で生み出された。と整理できるかもしれない。ただそういえる理由を述べる紙幅はないので、今後の課題しておく。続きを読む
投稿日:2012.12.29
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