【感想】立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演

立花隆 / 中央公論新社
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • katoetu

    katoetu

    戦争について深い。
    加害者被害者では終わらない。絡み合う話。
    赤い死体と黒い死体
    抑圧された者からの暴力。引き揚げの悲哀。

    吉田茂の自問 小倉和夫
    シベリア鎮魂歌 立花隆
    ヒロシマ・モナムール マルグリッド デュラス続きを読む

    投稿日:2024.04.01

  • sagami246

    sagami246

    本書の「まえがき」にあたる部分を、立花隆の実の妹である菊入直代さんという方が書かれている。それによると、本書の発行意図は下記の通りである。
    【引用】
    2021年4月30日に兄・立花隆が亡くなり、80日あまりが経った。
    本書は、時代を担う人々に、兄がどうしても伝えたいと切望したラストメッセージを、講演録や対談など書籍未収録だった「肉声」を中心に編んだものである。
    【引用終わり】
    そして、具体的な中身としては、第一部は、立花隆が2015年1月に長崎大学で行った講演「被爆者なき時代に向けて」を中心に構成されており、第二部は大江健三郎との2日にわたる対談を中心に構成されている。さらに、最後に保坂正康が追悼的な文章を書いている。

    第一部・第二部で語られているテーマは、核兵器・戦争・地球環境などといった問題である。それを、立花隆は、「現在」「将来」の問題として、提起している。メッセージは、若い世代に向けたもの。
    立花隆は、数多くのテーマを著作にしているが、若い世代に伝えたかったことの中心は、こういうことだったのか、と理解した。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.15

  • JAIST LIBRARY

    JAIST LIBRARY

    2021年に永眠した知の巨人・立花隆。1991年ソ連崩壊の年,大江氏との対談で語られたのは,核拡散,格差拡大,環境破壊の問題であった。これらは現代における地球規模の問題であり,立花氏が生涯取り組んだテーマ「戦争と平和」について,今こそ深く問いかけられる1冊。続きを読む

    投稿日:2022.07.25

  • つーさん

    つーさん

    本書の巻頭の前書きは、菊入直代(立花隆の実妹)が書いている。

    本書で一番読みたかったのは、実は保阪正康の解説だった。
    時代に生き、万象の深部を見る と題されている。

    文字通りの追悼文だ。

    立花隆の追悼番組にこの人が出演していて、的確な話をしていたので関心を持っていた。

    左翼の論客的なイメージだったのだが、少し違っていた。

    保阪あるいは保坂という別人(いるとして)と混同していたのかもしれない。

    でこの解説文を読んでこの人の立花隆、更には立花隆の一族についての考えが理解できたので、良かったと思う。

    本編に関しては、ウクライナがロシアに侵攻されている現実を見て、2022年3月12日現在、とても読む気にはなれない。

    現実は動いている。

    参考

    女は戦争の顔をしていない

    の作者は、両親がそれぞれウクライナとベラルーシの出身だそうだ。
    彼女は現状をどう見ているのだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2022.03.12

  • kitaura69

    kitaura69

    このレビューはネタバレを含みます

    核兵器を禁止すべき理由が書いてある。なるほど、そういうことだったのかと思った。大陸からの引揚げのことも、こういう視点があるのだということを教えられた。巻末の保阪さんの解説もよかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.02.16

  • 陽子の本棚

    陽子の本棚

    今年亡くなった立花隆、若い頃から田中角栄研究で、センセーショナルを起こしたジャーナリストの作品、かなり刺激されて読んだ。
    一族も知性的で、思考が深い人々だと読んでわかった。
    読みごたえのある作品を次々と上梓し、精力的に生きた人。意志的に生きる、かなり難しいことを
    問われた内容だった。
    続きを読む

    投稿日:2021.09.28

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