【感想】日露戦争物語 11

江川達也 / サード・ライン
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • りん

    りん

    歴史物語を書いていくと、きっと、自分がドンドン歴史に詳しくなっていくのだと思います。
    そうすると、そこいらじゅうに、もったいないぐらいおもしろい話がちらばっていることに気付きます。
    また、ささやかなエピソードに見えて、とても重要なエピソードも見えてきます。

    そして、読者も同じ様におもしろいだろうと、いろいろエピソードを重ねるわけですが……。
    実は、読者はそんなにおもしろいとは、思わないという……。

    もちろんそれは、読者の勉強不足なんだと思います。
    知れば知るほど、おもしろいのだと。

    でも、それは、「物語」として正しいのでしょうか?

    何が言いたいかというと、

    「ノボさんや、主人公は、今なにしてんの?」

    ってことです。

    もちろん、物語によっては、主人公が全然でてこない展開もあり得ます。
    でも、その時には、それでも主人公的に大きく物語を動かしていく人が必要なのだと思います。
    この巻みたいに、小さなエピソードの連続は、歴史的には正しいのかもしれないけれど、あんまりおもしろいとは思えません。

    いや、わたしの頭が悪いだけかもしれませんが。
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    投稿日:2008.08.27

  • yuzu

    yuzu

    "BE FREE!"の連載を読んでいた時、破天荒でキワドい表現もありましたが、その表現の向こうに「既成概念なんて脱ぎ捨てて、もっと自由な心になろうよ!」という若き日の江川氏のメッセージが垣間見えるように思えました。
    この作品では可愛い女の子はほとんど出てくることはありません。とにかく登場人物は秋山好古・真之兄弟をはじめとして、男・漢・おとこ、現代では偉人として語り継がれる人々が綺羅星のごとく、希望に燃えて登場して来ます。
    のぼさん(正岡子規)・若き日の南方熊楠はやや誇張して描かれていますが、それでも彼らに対する作者からの尊敬の念が伺えます。「今では偉人伝でしか語られなくなった先人たちも若いときはこんな事を考えていたのか」と彼らを少し身近に感じ、次に彼らの偉大な功績を少しづつ知っていく。そこから近代日本史に興味を持ったり、思いをはせたりするきっかけになれば それでいいと思います。
    私の好きなのは第1巻、ケンカ大将の真之とストーリー展開の疾走感、また第4巻39話、書生の真之、のぼさんらが無銭旅行をする話、真之が空を見上げて…と言う所。 坂の上の雲ともダブっていますがどちらも大好きです。
    このところずっと戦闘場面で、秋山真之もどこいったんだ?って思っているのですが 打ち切りになることなく、江川さんも少々TVに出ても構わないので この連載だけは是非描き切って欲しい。それだけの作品と言えます。
    まだまだ描かれそうにはないけど、日露戦争終結後の人々の高揚は、この国をどんな方向に持って行ったか…けど、日々現実と時間に追われ、閉塞感を感じる現代人にとっては 果てしない可能性を信じる事も出来たかも知れないこの時代の空気は羨ましくもあります。
    しかしこの巻(11巻)よりも後の巻あたりから絵の質がガタ落ちし、話もわかりづらくなり「ビッグコミックスピリッツ」においては2006年40号で連載打ち切りとなってしまいました。
    モチベーションを保っていけば間違いなく江川氏の代表作となったと思え、残念でなりません。
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    投稿日:2006.10.13

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