【感想】智恵子飛ぶ

津村節子 / 講談社文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • nakaizawa

    nakaizawa

    (「BOOK」データベースより)
    天才芸術家である高村光太郎の陰で、その秘められた才能を花咲かすことの出来なかった妻・智恵子。天真爛漫な少女時代、平塚らいてうらと親交を深める青春時代、光太郎との運命の出逢い、そして結婚、発病―。一心に生きた知恵子の愛と悲しみを余すことなく描いた、芸術選奨文部大臣賞受賞の傑作長編。続きを読む

    投稿日:2019.11.03

  • knkt09222

    knkt09222

    このふたりのことを知ったのは寺山修司「さかさま文学史黒髪篇」だった。
    だから高村光太郎にはいい印象を持っていなかった。
    また風貌から幼児的な父のイメージを持っていたらしい。
    だがこの本を読んで知ったのは、むしろ光太郎は父に負い目を感じ続けた息子であって、
    智恵子を抑圧したというよりは智恵子を芸術家の同志として迎え入れた。
    が、完全対等とはならなかったことに悲劇がある。
    制作意欲も、家庭内の位置も、性格も、弱者は強者の割りを食う。淫靡に権力関係が浸透してくる。
    男女として。夫婦として。実家の没落。父母きょうだいの心労。色覚障害?ゆえの芸術活動不首尾。もちろん更年期障害。性格。薬。
    狂気の原因はひとつに帰することはないと思うが、どうにも痛ましかった。
    続きを読む

    投稿日:2015.01.12

  • touxia

    touxia

    光太郎と智恵子の物語を読む。
    千恵子が、頭がおかしくなったと
    言うことはしっていたが、どのような要因で、
    そうなったのかは、知らなかった。

    少なくとも、芸術家同士が、
    一緒に生活すると言うことは、やはり大変なこと
    だったんだということがわかった。
    ただ、それは、芸術家だから大変だということでない、
    もっと「直截な問題」が横たわっているんだと思う。

    私の生き方を考えると、
    やはり光太郎がひょっとしたら、
    原点かもしれないと思った。
    青年の時に、かなりインパクトのある影響
    を受けていることを知った。

    智恵子の生まれ落ちた背景、
    そして、酒屋としての隆盛、・・・
    長女として、一目置かれていた。
    平塚明子そして、らいてう  青踏社
    田村俊子
    そして一番大きな出会いとしての高村光太郎

    デッサンは上手だが、色がうまく表現できない。
    ふたりの関係は、やはり、光太郎の詩によって、深く理解される。
    続きを読む

    投稿日:2012.11.04

  • じゃり

    じゃり

    とても吸い込まれる話だった。とてもよかったけど、終盤に近づくにつれ、とても辛かった。
    母に借りたが、出会えてよかった本である。
    扇子をおいていって、という場面が好き。
    吉本隆明の書く、高村光太郎を読んで見たい。

    続きを読む

    投稿日:2008.12.24

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