0
金井美恵子 / 講談社文芸文庫 (21件のレビュー)
レビューを書く
商品詳細ページへ戻る
総合評価:
"powered by"
真琴
初の小説で太宰治賞次席となった「愛の生活」、泉鏡花賞の「プラトン的恋愛」など、金井美恵子の傑作10編の短編集。 収録されているのは60〜80年代の初期作品。あとがきにある「処女作にすべてが含まれてい…る」ではないが、ほぼ彼女の世界観は完成されていると思う。 表題作や受賞作、また「夢の時間」「アカシア騎士団」などは幾重もの観念、言葉世界が折り重なり、難解な印象。 個人的に好きなのは、作品群の中でも短い「兎」「母子像」「空気男のはなし」。迷いのない筆致と幻覚的な世界がいい。 彼女の観念的な世界と虚無感は心地良い。物語と現実の境目が曖昧で、ふわふわとした感じ。言葉によって世界が認識され、その危うさに弄ばれている快感に浸れる。続きを読む
投稿日:2024.02.23
青葉
大学の先生に勧められて手に取ったけれども、とんでもない世界に足を踏み入れてしまった気がする。ずいぶん好きでした。描写や比喩がちょっとグロテスクな感じがするので、そういうのが平気なひとはぜひ読んでみて欲…しい。繊細な言葉が連なっているので、グロテスクなものも美しく見えてくるのが不思議。続きを読む
投稿日:2024.02.20
司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)
内容: 「《わたしはFをどのように愛しているのか?》との脅えを、透明な日常風景の中に乾いた感覚的な文体で描いて、太宰治賞次席となった19歳時の初の小説「愛の生活」。幻想的な究極の愛というべき「森のメリ…ュジーヌ」。書くことの自意識を書く「プラトン的恋愛」(泉鏡花文学賞受賞作)。今日の人間存在の不安と表現することの困難を逆転させて、細やかで多彩な空間を織り成す、金井美恵子の秀作10篇。」 三宅香帆紹介 : ・村上春樹の『眠り』を読んだかたにおすすめする、次の本 ・「日常と恋愛が重なったところに夫婦というものは存在する。が、本当にそれらは重なり合う事ができるだろうか?女性が過ごす日常にはつねに狂気が何気なく潜んでいることがわかる小説。」続きを読む
投稿日:2023.09.26
いけ
吐瀉物のような薄桃色の日焼けした背表紙を持つ古本は限界を超えて煙草の匂いが染み付いていた 金井美恵子の本として味のあるコンディションともとらえられる 最初期の作品だからか語彙の洪水にのまれる感覚は薄く…て爽やか 語彙の洪水にのまれながらリズムに身を任せる 語りかける文章の軽やかさ 森のメリュジーヌ 愛と幻想のイマージュイマージュのためのイマージュ 血や吐瀉物や生き物の内側にあるもののの噴出 その中に存在が溶けていくことは次第に身体的なことではなくなり時空と現実と幻想とあらゆるものの区別がつかなくなることというよりももはや逆転していく 解説も面白い続きを読む
投稿日:2022.12.23
ui
ラジオで紹介されていた『兎』が読みた過ぎて手に取ったものでした。…が、とても読むのが大変でした。まだまだこの雰囲気を楽しめる理解力や感覚が持てていなかったようです。 短編の、特に前半の書き方では読んで…いるうちに主語が変わっているようななんの話なのか見失うことがあり混乱します。たくさん文字はあるのに伝わることが少なくて、何をしているのかもよくわからなくて辛かった…モヤモヤっとした感情が文の中にあるきがするけどそれだけというか…辛かった笑 兎あたりから読みやすくなった印象でしたが ただ兎以外は記憶に話の内容があまりありません。 時々ラインを引いておきたい素敵な表現がありそういうのを探すためだけに読んでいました。 グロの描写はとても上手い方なのではとドキドキしました。そこは怖くも美しく素晴らしいなと思いました。 続きを読む
投稿日:2022.02.09
ぽ
めちゃくちゃつまらないとか、難しいとか、そういうことはまるでなく、けどなんだか、読んでいて退屈な、いや、退屈ですらない、むなしいような気分になってきて、やめてしまった
投稿日:2020.09.01
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。