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森岡正博 / 筑摩選書 (17件のレビュー)
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アツシ
存在することと生成することの違いに基づく議論は難しかったが、反出生の考え方が古代にまで遡り、常に存在し続けてきたことに驚き。 本題とは逸れるがニーチェの永遠回帰という考え方は初めて知り、刺激的だった。
投稿日:2023.06.26
こごと
面白かった! 誕生肯定とニーチェの運命愛の概念が特に好きで、自分の人生観を変えてくれたと言っても過言では無い。 ブッダやショーペンハウアーの考え方も分かる。 (数年前まではうつ病もあり他者には強要し…ない反出生主義の立場だったので、辛い時人間はこうなっていたかもしれない平行世界の存在を考えてしまうというのも嫌という程当時は実感した。) そして歴史的に苦悩を抱える人間達が存在したこと自体も自分にとっては凄く救いになったので反出生主義の人達も存在はしていて欲しい。 だがやはり何が実現可能かを考え続けない限り無駄に苦しむだけという事も理解しているので今の精神状態でこの本が読めて良かったと思う。 続きを読む
投稿日:2022.11.20
橘根(緩洲えむ)
夢中で読みました。明確な言葉で論理的に繰り返し確認しながら書いてくれてるので読みやすかった。また読み返します。何回かにわたって講義を受けた気分。手軽なハウツー本ではなくこれからも考えてゆく途上にある哲…学です。人間への愛がある。自分の陥ってる状況がわかってきたし行き詰まった感覚から緩やかに解放されていくだろうという希望が見えました。続きを読む
投稿日:2022.06.17
yuki
初めて反出生主義に触れた時、「感覚的にわかる気がする」と思った。現代の病理、はしかみたいなもの、誰もが生きてりゃ思うことをそれっぽく言ってみた露悪的なもの、と「見做したい」欲望を感じた。 が、反出生主…義こそ逆説的に生を考える契機となっていることを評価しなければならない。優生思想然り、わたしたちは克服できるのか、人生にYESと言える言えるのか。 著者が指摘するまでもなく、原始仏教やユダヤ、キリスト教のように現世を超えた世界に理想を見る考え方は広義の反出生主義だ。 この意味で言えば、反出生主義は決して現代思想ではない。ただ、科学技術が進歩して人間が生命の在り方に介入できる余地がどんどん膨らんできたからこそ突きつけられた課題である。 本書は、これまでの哲学が積み上げてきた成果から反出生主義に挑むための武器を抽出してみせる。本書で答えは出ない。戦士自らが記した、旅のプロローグであり、同志に送るエールである。続きを読む
投稿日:2022.04.16
きゃろ
途中から難しくて最後まで読めなかった、私の東洋思想への興味があまりなかったせいもあるかと。 ★反出生主義は生物進化との果てしない戦いを宿命づけられている 仮に人類による反出生主義が成功する → 他の…惑星や衛星で物質から生命が誕生 → 痛みを感じる存在へと進化 ★消極的功利主義 幸福の増大よりも苦しみの減少続きを読む
投稿日:2022.03.25
まり
2021年6月 この本を手に取る人は自分の誕生について否定的、あるいは疑問を持っている人なのだろう。自分の生命について無意識に肯定的な人がたぶん多数派なんだけど、そうでない人も一定数いて、そういう人は…地として常に「生きる意味」を問うて生きている。まあわたしのことだが。「人生」の手前の「生命」についての哲学を欲していた。 反出生主義は生まれてこないほうがいい、子どもを産むのは悪という理論である。なんとも極端な理論のような気もするが、理論ゲームのように構築された反出生主義の土俵に乗ってしまうとあらかじめ用意された枠組みに取り込まれ反論ができないようになってしまう。 反論を試みる時、別の土俵に立つことを意識しないといけない。反論の土俵として、仏教哲学やニーチェの思想を挙げつつ、著者は誕生肯定を唱えている。生きる意味を考えるよりもどうしたら誕生を肯定できるのか考えることを勧める著者にまっすぐに励まされた。続きを読む
投稿日:2021.07.18
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