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山田正紀 / ハルキ文庫 (32件のレビュー)
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としふみ
小樽好きにはたまらないミステリーだ。小樽は古い建物や歴史的建造物が数多くの残る街。北海道の中でも人気の観光地だ。この本はその小樽を舞台にした6つの短編からなる小説。時代は鬱屈とした昭和初期、軍国化への…道を進む暗い時代だ。山田正紀は『神狩り』でデビューしたSF作家。若かりし頃は良く読んだが、内容はほとんど覚えていない。著者のミステリーは初めての体験。 『人喰いー』というタイトルが暗示するように、何が人には言えない秘密を共有するようなストーリー。主人公は20代なかばの若者2人。樺太行きの客船に乗り合わせ妙な親しみを覚え行動を共にする。船の中で、降り立った小樽の街で、2人は殺人事件に出くわす。6つの章は独立した内容かと思いきや最後の章でひとつひとつ繋がっていたことが明らかになり思いもよらぬ展開をもたらす。昭和初期の出来事が若者2人の人生を変え、現代に繋がる。過去の秘密と現代が交差した時、老いた2人に由来したものはなにか? 終始、暗い雰囲気が覆う小説だが、この時代設定は嫌いではない。続きを読む
投稿日:2023.11.06
みさき
個人的には好きな部類。作中作に込めた思いとか言われてもわからんし、時代設定すれば多少の事は書いても問題ないでしょ的な発想も好きではないけど、書きたかったストーリーはわかる。
投稿日:2021.12.29
Kurashina
このレビューはネタバレを含みます
6つの短編が収録された連作短編集。 どれも悪くはないミステリではあるが、やはり総じて見ると良いところは多数あるものの、少し物足りないと思わざるを得ない。 だが、この昭和の雰囲気であったり、最後に老境の椹や呪師の姿を描き、二人の人生も描いている点はとても良い。 短編(中編?)の中で面白かったのをいくつか。 『人喰い船』 事件自体は単純ではあるが、「なぜ死体が服を着脱したのか」という謎に対する答えが見事。 『人喰い博覧会』 連作としての仕掛けはあまり驚きには値しないが、「実は宮口は落ちていない」というのは驚いた。 心臓マヒで死んだ宮口を放送塔から落とさなければならなかった理由も納得。 まだ自分に合うかどうかがイマイチ分からんな... とりあえずもう少し山田正紀の作品を読んでみよう。
投稿日:2021.09.20
もちゃ
うちの祖父母が生まれた昭和のはじめの北海道が舞台。 じいちゃんが生まれた頃の日本ってこんな感じなのかぁと思いながら読んでました。 …北海道しか出てこんけど
投稿日:2020.07.26
emarute1208
この時代の日本って好きだなあ。外見は決してクリーンじゃないんだけど、内面がクリーンって感じがして。もちろん時代が時代だけに腹黒い人はたくさんいるから『正直』って意味のクリーンではなくて、何と言うか『病…んでない』感じのクリーン。 そんな時代が舞台だから、こんな小説が成り立つんだろうな。 現代社会だと彼方此方に予想外の穴ができすぎて話が立ち行かなくなりそうだ。続きを読む
投稿日:2018.11.11
office4690
小説の題名が衝撃的なので読んでみた。「人喰い・・・」ってなんだ、時代背景が昭和初期であること、そして事件の現場が北海道小樽という現在においては過疎の町であること、なんだか横溝正史っぽい匂いがする。ど…れだけ人が喰われるのか熊に食われるのかと期待したが、そんな話ではない、人喰いってこの時代の比喩で使われてるだけらしい。多少がっかりしたがそれなりに面白い、最後には現在に話を戻し当時の謎を・・・星3つ半続きを読む
投稿日:2017.04.16
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