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ルーシャス・シェパード, 内田昌之 / 竹書房文庫 (6件のレビュー)
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るこ
ファンタジー。SF。中編2作。 表題作はタイムスリップ冒険譚。 「スカル」は…何だろう?これも一人の男の冒険譚に思える。政治的な要素もあり。 前作では完全に背景となっていたグリオールが躍動しているが、…それでも主役には据えられていないのが面白い。 あくまで主役は人間であり、心情の描写がメイン。著者の作風か。 もう1作、シリーズ作品があるらしいので、翻訳されることに期待。続きを読む
投稿日:2023.01.24
フツキ
このレビューはネタバレを含みます
どうやら続編を先に読んでしまったらしい。グリオールと呼ばれる竜の鱗に触れてタイムスリップをしてしまう話と、死んだはずの巨竜の生まれ変わりが出てくる話。前半は面白かったけれど、後半はどうにも自分には合わなかった。最近の外国の作品はセックスと密接な関係でもあるんだろうか。
投稿日:2022.08.21
より
図書館で。 本編の番外編的な短編集だったらしい。本編はよくわからないまま読み始めたのですが、なんていうのか、表現がくどい。そして長い。 草原でのサバイバルに飽きてきて適当に流し読みしたら一気に話しが進…んでいてなんだかよくわからなくなり断念。 それにしてもカネで買う娼婦はアリで、性的虐待はダメというのはなんかダブルスタンダードな気がしないでもないなぁと。対価を払えば良いのか?確かに虐待はよくない。それは正しい。けれどもそれをお前が言う?という感じで読んでいて、モンニョリしました。続きを読む
投稿日:2022.04.30
ま鴨
前作同様、ねっとりとした筆致で描かれる圧倒的な世界観。今作を鴨がSFとして評価するのはこれも前作同様、「世界の変容」を描いているからです。鴨的に、SFとは物の考え方や世界の見え方を根底から揺さぶる、「変容」を描く文学だと思っています。それが科学的な変容でも、社会的な変容でも、一個人の価値観の変容でも、揺さぶる幅が大きければSFたりうる、と定義しています。そういう視点において、グリオールの思念が世界に影響を与えるこの作品は、まさにSFです。 前作との大きな違いは、前作では物語の世界観を形成するバックグラウンドの立ち位置にあったグリオールが、今作では思いっきり「主要キャラ」として生き生きと動き回っていること。吠えたり襲ったり空飛んだり、まぁ忙しいこと忙しいこと(笑)前作の、世界背景に溶け込んだグリオールの姿しか知らない鴨的には、「えっ?えっ!?」と結構衝撃でしたヽ( ´ー`)ノ でも、結局の読後感は前作と同様で、主題はグリオール自身ではなく、彼の邪念に絡めとられて閉塞感に苛まれる人間の愚かさを描くことなんだろうなー、と感じました。収録作「タボリンの鱗」「スカル」のどちらも、主役級の人間は最終的に生き延びます。生き延びるのですが、その先に広がるのは例えようのない絶望感。邪竜グリオールは既にいない、それでもなお視界を覆う不穏な空気、ひっそりと忍び寄る不安な気配・・・なんでしょうね、このゾワゾワした感覚。文字だけでこのゾワゾワ感を表現できる、ルーシャス・シェパードの筆力を感じますね。 というわけで、それなりに面白いです。が、読後感はめちゃくちゃスッキリしません(^_^; それでも読んでみたい!という上級者向けの作品ですね、これは。
投稿日:2020.10.12
yuuyom
竜のグリオールシリーズ2作目。今回は中編が2つ。怖ろしいけれど魅力的なグリオール。眠っていても、否、死んでいても周囲の人はグリオールに魅きつけられ、利用される。特にスカルという話では、アメリカ人の主人…公がテマラグアを訪れての物語なので、現実世界とグリオールの世界が交わった気がする。今までは、中世の竜物語の延長で読んでいたので、不思議な気がした。続きを読む
投稿日:2020.05.22
toca
『竜のグリオール』シリーズ。 短篇集とあるが、収録作は2編。厳密に言うなら中編2作だろうw グリオールの圧倒的な存在感がシリーズ全体を貫いている。巨大な何かというのは、それがフィクションの中であっても、存在感を失わないようだ。 シリーズの邦訳は残り1作。早く邦訳されないだろうか。
投稿日:2019.12.26
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