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太宰治 / 講談社文庫 (2件のレビュー)
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aqua
このレビューはネタバレを含みます
三部作と短編一作からなる一冊で、どの作品も最後のページで心を鷲掴みにされてしまった。 人の心の複雑さや、描かれている揺らぎが魅力的。死と隣り合わせに生きているということを思い出す。 本人も小説内に登場し、私小説のようで身近に感じられた。
投稿日:2020.04.03
shoukootaden
太宰の「ダス・ゲマイネ」を読むと、カフカの「判決」を思い出す。友人、女、死に向かう疾走。カフカの生い立ちからもわかるように「判決」の重要な要素は「父」でありその要素は「ダス・ゲマイネ」には無いが、どち…らも友人に象徴される日常が空虚であったことの認識、それによる精神混乱と崩壊。そうして疾走し死に至る。女に象徴される希望よりも、虚の認識は強烈なのだろう。認識しても死にきれない私はこうして本を読むことにより、死へ仮想疾走し日常に戻るのだから、著者の太宰やカフカはたいした作家である。ストーリーとしてはつまんないけどね、ダス・ゲマイネ。続きを読む
投稿日:2011.11.16
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