【感想】ワイルドフラワーの見えない一年

松田青子 / 河出書房新社
(18件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
4
3
5
1
0

ブクログレビュー

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  • 夏海

    夏海

    このレビューはネタバレを含みます

    ボンドガールの話おもしろい、We can’t do it. も。男性ならではの感性、と履歴書も最高だったな。男の子たち、わかるのかな?この感覚。きっとわかんないだろうな。馬鹿みたいにだよね、本当。

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    投稿日:2023.09.25

  • みーば

    みーば

    なんだか、凄い本に出会った感じ!
    星新一のショートショートより、さらにショートあり。
    クスッと笑ったり、考えさせられたり、ぞくっとしたり、次はなんだろうとめくる手が止まらなかった。

    特に面白かったのは、
    「ボンド」
    「男性ならではの感性」
    「猫カフェ殺人事件」
    本のタイトルの
    「ワイルドフラワーの見えない一年」
    そして最後の「魔法」

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    投稿日:2022.11.29

  • ちひろーる

    ちひろーる

    短編集。男女・性差別、フェミニズムやそれぞれの役割についてをテーマにしたものがけっこうあって、考えさせられました。本当に「で?」っていうような、面白い短編もあった。ユーモア溢れるお話ばかりで楽しめました。吹き出して笑ってしまう話ばかりなので外では読めない。続きを読む

    投稿日:2022.10.24

  • itomona

    itomona

    アイディア勝負の一発芸満載。ジェンダーあるある、ポジティブあるある、等をベースに、褒め殺しあり、瞬間芸あり。活字にしかできないことはまだまだある。そんな感想を持つぐらいに楽しませてもらいました。

    投稿日:2022.10.10

  • Bm

    Bm

    短編集。
    いくつかの小説に関連性があったり、時々ショートショートより短い一文が挟まったりする。
    相変わらず不思議な世界観だが、テンポがいい文章で読みやすい。


    以外特に面白かったもの。

    ・あなたの好きな少女が嫌い
    日本のアニメなどを見ていると黒髪ストレートに白ワンピ(もしくは女子学生の制服)が正統派少女像みたいな前提が存在するのを感じる
    ポトレ撮影が目的でもなければそんな機能性に欠ける格好をしている女性がいるとは思えないような場面でもそういう格好をした少女が微笑んでいる画が多く、でもこういう少女を好む人たちは“自分を美しく撮影するために装う女”は嫌いなんだろうなぁと思う。

    ・女が死ぬ
    瀕死の重傷を負った女性に行きあった人々。悲劇のヒロインであるその女性になにかしてあげようと声をかけるが、彼女はヴァギナ論を語りだし…
    冷蔵庫の女という言葉が登場して久しい。
    しかし未だにストーリーに一波乱起こすために男性主人公に試練を与えるために、女性キャラクターが死んだりレイプされたり流産させられたりする。

    ・男性ならではの感性
    ミラーリング。

    ・履歴書
    普通に働いているのに“女の子”としての役割しか求められない女性の履歴書。
    「10年働いても、一度もち ゃんと「仕事」だった気がしない。いつもいろんなことがよくわからない。 次の10年も、よくわからない10年だろう。」

    ・テクノロジーの思い出
    人類とともに発展してきたテクノロジー。
    並走していると思っているのは人間だけで、テクノロジーは振り返らずに進んでいく。

    ・反射
    物語のしっぽを捕まえるにはタイミングと運が必要

    ・若い時代と悲しみ
    「若い時代と悲しみ」という花言葉を知ってから考えるようになった主人公の独白。たぶんこの花はサクラソウ。

    ・文脈の死
    続きを読む

    投稿日:2022.06.02

  • kayacom

    kayacom

    50もの短編が収められている。
    短編だからサクサク読めるかと思いきや、一つ一つが濃厚で、時間をかけて少しずつ読みたい一冊。
    全然違うかもしれないけど、芥川龍之介の『侏儒の言葉』を想起した。私たちが普段何気なく過ごしている事柄を言葉に、物語にして提示されることでドキッとする。中にはほんの数行の作品もあるけれど、意味を考えるとクスッと笑ってしまったり、ドキッとさせられたり。

    「ハワイ」は3年着られなかったセーターが主人公の話。
    世の中でブームの断捨離の裏をかくような内容。
    「少年という名のメカ」「あなたが好きな少女が嫌い」「女が死ぬ」などは私たちのジェンダーに対する認知バイアスに思いもよらない角度から攻め入ってくる感じ。「男の感性」も、世の中にある「女」に対する言葉を全部「男」にした作品で、その違和感から、逆に「女」に対する世の中の言及の仕方に疑問を抱かされる。
    翻訳家でもある作者の海外映画やドラマへの造詣の深さも垣間見える。歴代ボンドガールが一堂に会して懇親会を行う「ボンド」には笑ってしまうし、私も好きなドラマ「クリミナル・マインド」に登場するDr.スペンサー・リードへの手紙の形式をとった作品もある。

    『女が死ぬ』のタイトルとなって文庫化もされているとのこと。でも単行本のタイトルになっている「ワイルドフラワーの見えない1年」もすごく好きな作品。
    続きを読む

    投稿日:2022.02.01

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