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河野裕 / 新潮文庫nex (66件のレビュー)
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総合評価:
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薄雪
このレビューはネタバレを含みます
階段島シリーズ3作目。 1、2作目では階段島が舞台ですがこの作品では島ではなくて、現実のほうが舞台となります。 少し話が難しくなります。 魔女を探している謎の少女安達が現れます。彼女は、階段島シリーズにおけるトリックスターの役割を果たしているようです。 真辺が変わっていくという現実を受け入れず、階段島に送りまれた七草。対して、七草への依存を必要とする真辺は、その依存するペルソナを階段島に送り込んだことがわかります。 親との関係で苦悩する大地を見ながら、真辺由宇も深く傷ついていました。 傍でそれを見た七草は感じます。 真辺に感じていた、赤い太陽みたいな優しく暖かい感情、好きという気持ち。 そこには真辺の涙が重なって、くすんだ色に見える。それでも汚れた赤を恋と呼ぶんだ、と。 こんなにも彼女の涙を拭き取ってあげたいじゃないか、と。 少し抽象的な話が多く、解釈に難しい巻となっています。
投稿日:2024.05.06
rock12
シリーズ3作目。 1作目の謎が少しずつ解明された感じがある。 引き算の魔女に引いてもらった物について深く考えさせられた。 モヤモヤする気持ちが嫌で引いてもらったのはわかる。しかし、それで本当にいいのか…とも思ってしまった。続きを読む
投稿日:2023.12.23
モリタコウセイ
捨てられた側ではなく、捨てた側の現実世界の話。お互いがお互いを捨てていたんだ 「貴方は捨てたいんですか? それとも、拾いたいんですか?」 人生で大事なのは足し算より引き算?
投稿日:2023.08.24
kosoado1913
現実パートの話。 前作までのファンタジー感はあまりなく、ずっと推理小説のような七草が謎を解いて行こうとする話で、割と複雑で読むのが大変だった。 でも階段島の方と繋がっている部分は面白い。
投稿日:2023.08.12
URIKO
階段島シリーズ第3弾。 第2弾の停滞期(←失礼な)を経て、物語が動き出した。今回は、階段島ではなく、現実の世界(と言っていいのかよくわからないけど)側の七草や真辺のお話。 こちら側では、魔女は「引き算の魔女」と呼ばれ、彼女を探そうとする七草が行動を起こすところから物語が始まる。「引き算の魔女」を探す七草が出会ったのは安達という少女。安達のことをなんとなく不思議に思いながらも、魔女探しという名目で協力しあう二人。七草は魔女に会い(正確には電話をもらい)、自分の一部を捨てることに成功。続いて、真辺も、大地も自分の一部を捨てたよう。 今回は七草と真辺が捨てたものがはっきりしたわけだけど、なんとなく興ざめしたのは私の性格がひねくれているから。 結局、七草と真辺はお互いがお互いを思いあってるってことね、はいはい。 「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない(by B’Z)」 「あなたさえそばにいれば他に何もいらない(by大黒摩季)」 「あたしは君のメロディーやその哲学や言葉、全てを 守る為なら少し位する苦労もいとわないのです(by 椎名林檎)」 と往年の名曲を3曲ほど歌ってしまった。 ま、でも、こうできゃ人格を捨てるほどには至らないよね。物語にならないよね。 「正直者になるために嘘をつく」とか「そうかもしれないけれど、全く違うかもしれない」とかいう言い回しに少々疲れてきたけれど、シリーズ完結まで読み切ろう。
投稿日:2023.01.16
めい
階段島の続き。島の中の話ではなく、外の世界が舞台。前の話との繋がりが見えておもしろかった。魔女がなにかまだよくわからなかったけど、続きが気になる。一気に読めた。
投稿日:2023.01.09
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