【感想】ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち

川上量生 / 日経BP
(30件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • kaido

    kaido

    人間が人間らしくあるためのサービスを、川上さんは作ろうとしているということがわかった。
    川上さんはでかい野望に向かって努力するとかではなくふざけたり茶化したりしながら理想を示してそれを着実に実現する感じの方だと理解した。大言壮語することが性に合わない方のようであり、その気持ちは何となくわかるから、親しみを持った。可能ならいつかお会いしてみたいなと思った。続きを読む

    投稿日:2023.12.10

  • JAIST LIBRARY

    JAIST LIBRARY

    「常識」に対する反論の数々に,革新的な経営方法や企画の原点が見える!「ニコニコ動画」等の大ヒットの生みの親,川上量生(現在はカドカワ株式会社代表取締役社長他,数々の職を兼任)に,辣腕編集者の加藤貞顕がインタビュー。図らずも明かされた「心に秘めたはずの本音」。続きを読む

    投稿日:2018.12.28

  • inu-no-mimi

    inu-no-mimi

    期待以上に面白く、膝を打つこと多々。思わず声に出して笑ってしまったところあり。
    言論の自由に関するスタンスはじめ、極めて論理的でフェアな考え方、子供のようにストレートで明るくチャーミングなたたずまいは、最近再び振り返っているチョムスキーに通じるものがあるように感じた。
    でまた聞き手のピースオブケイク加藤氏が実に秀逸なのだと思う。
    続きを読む

    投稿日:2018.10.18

  • log1984

    log1984

    インタビューひとつひとつが短いため、踏み込んだ議論はなされておらず物足りなさを感じた。ただ、川上さんの考え方や思想は強烈に感じ取れる。

    建築学や都市計画学は、学問(一定の理論に基づいて体系化された知識と方法)とは言いづらいと大学時代に感じていた。本書を参考に考えると、「実社会に接している学問は、学問の定義自体があやふやだから、議論の基盤が曖昧」なため、論理を組み立てて理解する方法が適していなかったのだろう。
    実際、様々な可能性を想定したうえで定義をしようとすると、収拾がつかないし、仮に定義をして論理を組み立ててみても、結論までたどり着かずに力尽きてしまったり、研究テーマとして扱おうと思った魅力的な『気づき』からは遠く離れて凡庸なものとなってしまったりする。
    建築学や都市計画学が実社会に接している学問であるために、「結論なしに論理を組み立てる」ことは「間違ってしまうことのほうが多い危険なアプローチ」だったのだろう。本書では、「何らかの先入観や思い込みのない客観的な状態で、議論を組み立てる」のではなく、「目的がある立場」に立ち議論を組み立てる姿勢で向き合うアプローチを紹介している。
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    投稿日:2018.08.31

  • 田島慎太郎

    田島慎太郎

    ニコニコ動画を作った川上量生さんの本。今よく言われている完璧じゃなくて、余白を持った方が親密さが増すということについても書かれている。確かに、ニコニコ動画って全然完璧じゃなくて、でもきっとそれが良かったんだと今になって思う。
    また、タイトルにも哲学とあるように、川上量生さんの価値観がたくさん詰まった本。ニコニコ動画という愛された動画配信サイトに親近感がある方なら、この本に書かれていることもすんなり受け入れられることも多いと思う。
    続きを読む

    投稿日:2018.03.24

  • tanketanketanke

    tanketanketanke

    このレビューはネタバレを含みます

    カドカワドワンゴの川上さんとケイクスの加藤さんの対談本。

    川上さんはもちろんだけど、加藤さんも相当頭良いオタクだなという印象。とにかく二人の思考の切り口とバックグラウンドにある知識の量が面白くて笑けてくる。

    とにかくアタマが刺激される良質な一冊でした。


    ・ニコニコ超会議はあとから振り返ると意味があった。mixiは終った感でたけど、ニコニコはやってる感出せた。

    ・カドカワドワンゴの経営統合に関して、任天堂を引き合いに出して、プラットフォーム自身がコンテンツを作るべき。コンテンツを作らないプラットフォームはコンテンツが安くなる。地獄になる。

    ・論理が多くなればなるほど現実を正確にエミュレーションしやすくなる。その過程で何とか論理を成立させようと無理矢理考える。詭弁になったらだめなのでビジネス的にも成立させようと頑張る。
    ストーリー戦略のストーリーはこじつけ。

    ・クリエイターが増えれば増えるほど多様性は失われる。ラノベのストーリーの話。

    ・才能とは希少性

    ・インターネットは多様性を失わさせる

    ・オタクって「敵にまわすと恐ろしいが味方にすると頼りない」

    ・孤独は形質じゃなくて状況。なので希少性にはならない。

    ・論理の後付けの事例:ヨーロッパのスコラ哲学。神は存在するという前提で理屈を考えた。

    ・文系の論客は言葉は道具だと捉え、論理を手段として扱う。理系の研究者は論理的に正しいことは何なのかということに興味がある。理系は論理を使って世の中の一般法則とか真理を探している。

    ・説明の量を増やせばだいたいは説明が付く。フーリエ解析みたいなもん。

    ・イデオロギーの本質は知識の体型なんだと。世界をエミュレーションするための膨大な論理というものは力を持つ。ある程度世界を正しく論述できてしまうから。これがイデオロギーの本質。共産主義とかね。

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    投稿日:2017.11.16

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