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グレゴワール・ドラクール, 中島さおり / 単行本 (10件のレビュー)
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ぶどう
何の前情報もなく、図書館でふと気になって手にした本。なんて素敵な小説だったのだろう! 最初のシーン、裸になって自分を見る所から、心を鷲づかみにされた。その後は物語が紡がれる数々の美しい言葉に酔いながら…、心はすっかり主人公であるジョスリーヌと共に愛に満たされ、悲しみに押しつぶされそうになる。 ここ最近で1番の小説。フランスの小説がしっくりくることが多いな、近頃。 とてもいい時間が過ごせました。続きを読む
投稿日:2023.01.14
kayohiko
お金との関係を通じて、幸せとは何か、考えさせてくれる本。 物語冒頭、自分をとりまく人やものに愛情を注ぎ、満足して暮らす主人公の描写は、いきいきしてて、面白くてどんどん読んでしまう。 でもそれは、満ち…足りてない自分を満ち足りてると信じることであったのかも。 かといってそれはそれで、悪いわけじゃなく、幸せの一つの形。幸せかどうかは、どの自分を幸せと思おうとするか、にかかってるのかなあ、と思った。続きを読む
投稿日:2022.05.24
Mizuiro
このレビューはネタバレを含みます
宝くじが当たったことを機に、平凡だった家族の暮らしが崩壊していく物語。 「ない」ばかり見て夢に固執すると、必要で「あった」ものまで「なくなって」いくこともあるのねと思ったけど、そんな事は頭でわかってても、なくならないとわからないものって多いよね。 だから「現状に満足できる」って、とてつもなく凄い能力だと思った。 素敵な表現がたくさん詰まってて、原作を読んだら、もっと面白いんだろうな〜。 「言葉は、まるで珍しいものででもあるかのように、自分の中にしまっている」 口数の少ない娘を描写するこの一文は、お気に入りの一つ。
投稿日:2021.10.11
阿羅漢
ちょうど友人と「年末ジャンボ当たったらどうするー? 」なんて恒例のやり取り交わしたところだったから、タイムリーな1冊とも言える。 ごく平凡な家庭が突然の大金を手にしたらどうなるか、なんて寓話…的なストーリーが、多分この話の肝じゃないよね。 フランス人作家の小説ってほとんど読んだこと無かったし、 タイトルだけ見て手に取ったから、あとがき読むまで作者は女性だと信じて疑わなかった。 たぶん、たぶん女性が多かれ少なかれ男性、という性に対して感じているであろう臭み?哀れみ?と憧れを、よくもさらさらと描写できたものだなぁ。続きを読む
投稿日:2020.12.30
saigehan
うーん、微妙。途中までは良かったけどなあ。旦那失踪後からの作者の意図がいまいちわからん。それまではいろいろあったけど、今はそれなりに幸せなおばさんの日常で結構面白かったが。旦那失踪によりストレスで痩せ…てきれいになり、過去のやさしい自分は死んで冷酷な自分が出来上がった。うーん。なんだこれ。これがベストセラー、映画化と言われてもなあ。残念な本だなあ。冷酷って言ったって旦那に対してだけで、他は変わってないんじゃないかね。日本昔話のように説教臭い感じが残る。 続きを読む
投稿日:2019.01.27
ねるねる (旧shaadi)
全く、想像していた内容とは違っていた。 もっと、やさしい雰囲気の話なのかと思っていたら、結構シビアというか、衝撃的でした! 全体的に、本当に、ほんとーにフランスらしさがあふれていました。
投稿日:2018.04.12
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