【感想】落語手帖

江國滋 / ちくま文庫
(3件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • koba-book2011

    koba-book2011

    昭和の名人、三代目桂三木助は1961年に58歳で早世。
    死の間際、枕頭に三木助夫人、子供たち、そして八代目桂文楽、五代目柳家小さんが座ると、三木助が文楽に、「弟子の木久八を頼む」。
    言われた文楽が頷くのを見ると、次に三木助は小さんに、「おれの「芝浜」を覚えて欲しい。それを木久八に教えてやってくれ」。
    小さんが「引き受けた。他に言っておくことはないかい」と頷くと、三木助は「ないよ」と微笑んで逝去したそうです。
    後日、三木助夫人が「あたしと子供たちに何もないのか、と不服でしたけど、芸人だから仕方がない」と言ったそうです。



    楽しむほうからすると、たかが落語。

    だけど、「たったひとりの話芸」の世界っていうのは、高みに至れば至るほど、ここまで業が深いものなんだなあ。と、慄然と面白かったエピソード。
    ちなみに、弟子の木久八、というのが、映画「の・ようなもの」にも出演した入船亭扇橋。飄々とした語りがたまらなく好きでした。小三治さんとのとぼけた交友関係が、お互いのまくらに頻繁に表れるのが微笑ましかったです。平成の名人、2015年死去。

    #

    冒頭に書いた三木助さんのエピソードや、古典落語の世界のトリビアなどが満載な、落語エッセイ。と言っても、1961年に世に出た本なので、言ってみれば「落語雑文の嚆矢」。江國さんというのは、その後、演芸評論の大家?になられます。
    その後のことは判りませんが、この本は江國さんのデビュー作のようなものらしく、随所に若々しさと、落語への熱い情熱がほとばしっていて、内容が古くてもその熱が微笑ましい一冊でした。
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    投稿日:2017.12.15

  • takeshirata

    takeshirata

    序 辰野隆
    落語談議
    落語博物誌
    高座百景
    五人のはなし
    落語歳時記
    新作問答
    落語結縁
    自跋
    解説 矢野誠一
    解説 瀧口雅仁
    (目次より)

    投稿日:2010.02.12

  • khiro

    khiro

    うー噺を全然知らんから読めない、少しずつホンモノの落語をと思う 少し読めるようになってきた07/05/14

    投稿日:2007.05.14

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