【感想】災厄

永嶋恵美 / 講談社文庫
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
1
2
5
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ノアミク

    ノアミク

    最初から最後までイヤな話。
    著者の作品が初めての人じゃない限り、ちょっと嫌な話を読みたくて読んでいるのだろうけど、それでもやっぱり嫌な話。
    人の嫌な部分を集めたような作品。

    投稿日:2021.10.18

  • miyous

    miyous

    このレビューはネタバレを含みます

    高校生が妊婦を計画的に殺害し、その弁護を引き受けた男性の妻は妊婦。
    何故弁護を引き受けたのか、義理のために引き受けたと誰もが思っていたがその男性は幼少期に少年犯罪の被害者で被害者の立場からの思いで引き受けていた。
    弁護士の妻は旦那が弁護を引き受けた事でマタニティスイミングをやめざるおえなくなり、そこからいやがらが始まる。
    自宅や電話番号がネットで流出され、誹謗中傷の原因を作ったのが旦那の事務所の女性。
    悪意を際立たせている小説だけど、みんながもっている妬みで自分もなる可能性があるし、される可能性もある。そんな怖さをもった小説。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.05.07

  • yaiyai35

    yaiyai35

    妊婦連続殺人事件の犯人は高校生…
    その事件についての話かと思ったら、
    その殺人犯の少年の担当の弁護士の妻のまわりで起こる悪意の嫌がらせについての話

    途中で絵里の弟の話が出てきて
    そこから何かが…
    と思ったけどとくに何もなく…
    とにかく、女は怖い、陰湿ってコト
    続きを読む

    投稿日:2017.01.11

  • kikochan

    kikochan

    とってもイヤな気持ちで読み続けた。人間の悪意をしつこく書いている。誰の中にももちろん悪意はあるだろう。しかし、理性で抑えられるものだが、立場が変われば悪意は全面に出てくるのかもしれない。

    投稿日:2015.02.15

  • ayano6n

    ayano6n

    それぞれの登場人物からの悪意に溢れた本。悪意だらけで全体として暗くなる分、善意の行動が明るく際立つ。
    "人は善意と悪意とを同じだけ持っている。どちらが表に出るのかの違いでしかないのだ。"に全てが集約されている。続きを読む

    投稿日:2013.08.25

  • 3cheers4GIPS

    3cheers4GIPS

    おおおおおお。


    この人の作品はたしか、「転落」だけ読んだことある気がする。うーん、あんま覚えていないんだけど、奇妙なくらいによどみなく人が落ちてゆき、どろどろしたいやな感じで終わり、少し最後にGがくる、そんな感じだったかな〜(あいまい)

    で、この、「災厄」。裏表紙で読むと、妊娠している弁護士の妻。その夫はこともあろうに妊婦連続殺人の高校生の弁護を引き受ける。とたんに周りから押し寄せる悪意。女同士の暗闇を描く、的な、あらあらかなり心がタフじゃないとまた、読めませんな。という、すでに裏表紙からかなりの悪意と女性のいやらしさがフンプンと匂ってきております。


    雨が、苦手なんですあたし。雨のふる前のニオイと、雨の音。もう早く帰ってぬくぬくしてたーい、って思うし、お家にいてもなんとなく心がわさわさするんです、雨。ついでに傘をさすのがすきじゃなくて、たいがいの雨は濡れて帰ってくる。雨に濡れた髪の毛のニオイも独特で、キライ。うー。そんな中でこんな陰惨な本大丈夫かな?と思った割には開き直ってさくさく読めた。いや、読まされたのかもしれない。

    裏表紙に実は、たっぷりのヒントが隠されていたと、読み終わって気づく。悪意の発祥の地が例えばマタニティスクールの、こないだまで仲良くしていたグループだったり、しばらくぶりにあった同級生だったり。あるいはまた別の、顔の見えないデジタルな悪意。弁護士という職業へのねたみだったりあるいは妊婦を殺害した犯人への憤りだったり、この本には様々な悪意が交錯してる。もし悪意選手権を開催したらこの本、かなりの上位入賞だと思う。


    読み終わって、でもうまいな、と思った。

    要所要所にこれでもかとばらまかれる品のない、およそ知的でない悪意の裏に、実はそれを操る、非常に鋭利で計算高い、数十倍精度の高い悪意が潜まれている恐怖。女の感情的な悪意の端々に、絡まるようにして男の、矜持にくるまれた悲惨な恨みとそねみが覗いてる。


    うーん、すごいね。


    結果としてあたしとしては、人間って生きるためにはがらんどうになるか、悪意で満たされることが必要なのかもねとさえ思った。おー、なんといやな読後感。塩撒いて塩。おかーさーん!


    そんないやな読書でした。もうぞっとするほど女に失望し、男を疑いたいすべての人に(何人いるかは知らないが)、お勧めします。とはいえその実、幸せの絶頂の時にこれを紐解き、身の引き締まる思いをする、そんな利用法もあるかもしれません。
    続きを読む

    投稿日:2012.10.03

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。