日本車敗北――「EV戦争」の衝撃
村沢義久(著)
/プレジデント社
作品情報
【内容紹介】
テスラの躍進、「ガソリン車&ハイブリッド車」禁止、売れないFCV、EV開発の遅れ・・・・・・
「日本車」は本当に生き残れるのか?
激変する自動車産業の最新潮流を、第一人者が解説。
「日本経済の優等生」といわれた日本車は、圧倒的な競争力のもと、多額の貿易黒字をもたらしてきた。それがいま「危機」に直面している。
世界各国で「脱ガソリン車」の動きが進む現在、車の「EVシフト」はもはや避けようがない。「ガソリン車の技術」では勝てない時代がやってきたのである。
「ゲームチェンジ」を前に、日本車メーカーは立ちすくんでいる。
成功体験を捨てられず、変われない日本車メーカー。
それを尻目に、テスラ、中国・韓国の猛追が始まった。
日本車はこのまま駆逐されてしまうのだろうか?
東大、ゴールドマンサックス等において、草創期よりEVに関わってきた第一人者が、「EVサバイバル時代」の全貌を解説。
【著者紹介】
[著]村沢 義久(むらさわ・よしひさ)
元東京大学特任教授、環境経営コンサルタント。
1948年徳島県生まれ。東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学系研究科修了(情報工学専攻)。スタンフォード大学経営大学院にてMBAを取得。その後、米コンサルタント大手、ベイン・アンド・カンパニーに入社。ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン日本代表を経て、ゴールドマン・サックス証券バイスプレジデント(M&A担当)、モニター・カンパニー日本代表などを歴任。
2005年から2010年まで東京大学特任教授。2010年から2013年まで東京大学総長室アドバイザー。2013年から2016年3月まで立命館大学大学院客員教授を務める。
著書に『図解EV革命』(毎日新聞出版)、『日本経済の勝ち方 太陽エネルギー革命』 (文春新書)、『電気自動車』(ちくまプリマー新書)、『手に取るように地球温暖化がわかる本』(ちくまプリマー新書)、『手に取るように地球温暖化がわかる本』(かんき出版)など多数。
【目次抜粋】
1章 テスラに抜かれる日本車
「テスラがトヨタ超え」の衝撃/ガソリン車の需要は復活しない など
2章 中国・韓国の猛追
韓国勢が日産「リーフ」を抜く/日本車メーカー「本当の競争力」 など
3章 なぜ水素は普及しないのか
トヨタの戦略に「3つの疑問」/実はメリットがない「アンモニア発電」 など
4章 電気で負ける日本車
テスラの太陽光発電ビジネス/ソフトバンクが進めるメガソーラー など
5章 過熱するバッテリー戦争
電池の王者CATL/ビル・ゲイツが支援する全固体電池メーカー など
6章 ビジネスモデルの敗北
日本車メーカーが下請けに?/BaaSがもたらす価格破壊 など
7章 どうすれば生き残れるのか
HVとFCVに見切りをつけよ/戦略的に「下請け」となることも模索せよ など
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商品情報
- シリーズ
- 日本車敗北――「EV戦争」の衝撃
- 著者
- 村沢義久
- 出版社
- プレジデント社
- 書籍発売日
- 2022.02.04
- Reader Store発売日
- 2022.02.04
- ファイルサイズ
- 10.3MB
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この作品のレビュー
平均 3.3 (8件のレビュー)
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なぜ日本車メーカーはEVシフトに乗り遅れたのか?
著者によれば、トップが世界の潮流を見誤り、ビジネスモデルの変革を怠ったからというのが結論らしいが、事はそう単純ではない。
テスラの量産EV第1号である「ロードスター」が発売されたのが2008年。…
その年から現在まで、著者に言わせれば日本はまるまる「12年の遅れ」をとったとする。
2008年といったらリーマン・ショックの年で、2011年は東日本大震災が発生。
そこからの12年は、トヨタを例にとるとV字回復の期間で、2012年には世界販売台数でトップに立ち、2014年には同社初の年間販売台数1,000万台超えを達成。
2015年には日本企業で初の純利益2兆円越えと、デフレ不況下の日本にあって裾野の広い自動車産業が支えていた側面があるが、著者の提言通り、プリウスを含むハイブリットやMIRAIなど燃料電池車の開発・販売に見切りをつけ、EVに100%注力していたらどうなっていたか?
本書にもある通り、ピラミッド構造で下支えしている中小の部品メーカーは、不要になってしまう。
なぜならEVになれば、ガソリンエンジンそのものがなくなるので、燃料噴射装置やピストン、変速機など駆動関係の部品は必要なくなるからだ。
おまけにこれから垂直統合ではなく水平分業だと、いまのEVベンチャーがやっているように、電池は安い中国のあそこから、あの部品は韓国のあそこからと融通無碍に調達していれば、日本に残る自動車産業の就業人口はいったいどこまで減ってしまっただろうか。
著者はさらに、日本メーカーは過去の栄光にとらわれず、海外の新興ベンチャーの下請けになることをネガティブに捉えるべきでないと言う。
まぁ、間違いなくそうなるだろうけど、車体設計などのノウハウなど、積み重ねた資源が失われるのは一瞬で、それほどの強みがあるように思えない。
どこもまだ実用化できていない全固体電池を日本のメーカーが開発できたら、ゲームチェンジャーになるかといったら、これもそうでもない。
先行するEV先進国の成功も、画期的な先端技術に支えられているわけではなく、後発者利益の側面も大いにあって、日本もハイブリッド技術で世界をリードできず、V字回復にも失敗して、ずっと前から産業が斜陽化しつつあったら、世界のEVシフトにも容易についていけたのかもしれないが....。
何かを捨てなければ、大事なものは拾えないが、捨てるものもこれまで大事に育ててきたものという、この二律背反..。
本書には、自動運転技術の未来であるとか、そもそも自動車の需要はどうなのかや、EVシフトにあたってまたぞろ国の「エコカー」減税などの補助金を大盤振る舞いするのかなどのトピックは見当たらず、ひたすら著者の最大の関心事である電源開発の行く末にスポットが当てられている。
でもまあ、水素の活用がこんなに非効率だとは知らなかった。
FCVが売れてないのは承知していたが、非常に大きなエネルギーが無駄となるなんて、リニア新幹線と同じで、電力を浪費する乗り物だったということか。続きを読む投稿日:2023.01.26
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今更感あったけど。
EVってガソリン車とは全く違う別物の商品って認識が必要だね。そこから広がるビジネスモデルもあるし、十分注意していかないと。投稿日:2024.01.14
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