世界紛争地図
パスカル・ボニファス(著)
,ユベール・ヴェドリーヌ(著)
/ディスカヴァー・トゥエンティワン
作品情報
著者による序文から 紛争がすべて解決された平和な世界というものは、残念ながらまだ現実からほど遠く、希望の域に留まっている。危機や紛争は世界で今もなお発生し続け、21世紀初頭以降、世界的な緊張がトップニュースを飾らない日はほとんどないくらいだ。 わたしたちは、前に発行した『増補改訂版・最新世界情勢地図』のなかで、この世界を成り立たせている基本理念、原動力、そして世界についての多様な解釈について述べた。本書では、現在世界を揺るがしている危機と紛争について解説している。ただし各国の武力衝突のなかでも、純粋に国内勢力だけの対立によるものは扱わず、何らかの国外勢力から介入を受けたものに絞った。外国の影響がきっかけで発生し激化しているこれらの危機や紛争は、国際社会と密接な関わりを持ち、その波紋を世界中に広げている。 第1部では、危機のさまざまな原因の究明を試みた。第2部では、現在起きている危機について、その背景、問題点、現状、今後予想される展開について述べている。第3部では、紛争の解決にあたってどんな対策が可能であるかを検証している。 わたしたちは評価を下すのではなく、現状を理解し読み解くための鍵を提供しようと思う。ひとつひとつの危機や紛争に光を当てることによって、読者の皆さんが状況を俯瞰して、何が原因となっているのかを理解し、その進展を予測する助けになるのならば、わたしたちの目的は達せられたことになるだろう。
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商品情報
- シリーズ
- 最新 世界紛争地図
- 出版社
- ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 書籍発売日
- 2020.09.25
- Reader Store発売日
- 2020.09.01
- ファイルサイズ
- 100MB
- ページ数
- 148ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (2件のレビュー)
-
世界中の紛争について、地図を使って分かりやすく解説。それにしても、なぜにこうも争いが多いのか・・・?
投稿日:2022.03.09
ウクライナ侵攻以前にもチェチェンやジョージア、シリアなど凄惨な侵攻はあったとTVで見て、ニュースが通り過ぎた位の記憶なのでこの本を見てみた。
戦争はなぜ起こるのか? 各地の危機と紛争(いくつかの解決…策を提示)、想定される未来 の三部に分け記述。色分け地図が助けになる。
著者がたぶんフランスの人なので、地図がヨーロッパ中心で、メルカトル図法でなく極東がぐわんと北に湾曲して北極海の全体が見える地図。日本は注意しないと見失ってしまう。
日本がどう見えるのか?「中国/日本」のページがあり、著者の日本観が興味深い。
日本は戦後はアメリカの庇護無しではソ連や中国の脅威から身を守ることはできなかった。が中国やアジア諸国は戦時中の日本軍の残虐行為に対する謝罪が不十分だと思っている。2015年集団的自衛権について新たな法解釈が可能とした安全保障関係法案が可決されたので、これを中国はにがにがしく思っている。
今後のシナリオ
1 中国の国力増大と日中間の緊張の高まりにより、周辺諸国は日本とアメリカに接近する。日本は軍事力を増強する
2 アジアにおけるリーダーシップをめぐって中国と日本は対立。中国は一部のアジア諸国が持つ反日感情を煽って彼らを味方につけ、日本を孤立させ、アジア地域で覇権を握る。日本は態度を硬化させる
3 日中両国は地域の安定化に努め、それぞれが繁栄の道を歩めるようにする。日本は過去に犯した過ちを認め、中国やASEAN諸国との和解が成立する。中国からは反日感情がなくなる。
「トルコ/アルメニア」
1914年アルメニアはペルシア帝国、オスマン(トルコ)帝国、ロシア帝国に三分割されていた。アルメニア人はトルコのアナトリア地方にも多数おりトルコからの分離運動が起きた。これをトルコは討伐、アルメニア人をシリアの砂漠地帯の強制収容所へ送った。トルコ側で30万人、アルメニア側で150万人といわれ、多くの人が命を落とした。一般に西側世界ではこの出来事が20世紀に起きた最初のジェノサイド(集団虐殺)と捉えているが、この事実をトルコは認めていない。これがトルコのEU加盟の障害になっている。・・初めて知った。
「ロシア/ウクライナ」
今後のシナリオが3つ
1 和解
2 武力衝突が発生 ウクライナの汚職にうんざりしたヨーロッパは、ウクライナへの支援を減らすが、ロシアに対する経済制裁は続行する
3 (西側からの武力支援を受けている)ウクライナと、(西側からの反発を受けずに勝利しようと望む)ロシアで紛争が再び勃発。戦略の変化は無数の可能性 ・・これになった? 変化については予想を超える悪い状態か。
・戦争の原因は不変
国家間の紛争の原因は、この世界が誕生したとき以来存在している。集団=国家の基本的要求に起因。あらゆる脅威から確実に身を守り、自分達の影響力の範囲を広げること。そこには防衛上の懸念と、本能的な権力と征服への志向が混ざっている。
パスカル・ボニファス:パリ第8大学ヨーロッパ研究所教授
ユベール・ヴェドリーヌ:1981-1995までフランス大統領府で外交顧問、報道官、事務総長。1997-2002外務大臣(ジョスパン内閣)
2020.8.25第1刷 図書館続きを読む投稿日:2022.04.08
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