- 最終巻
虚空の冠(下)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)
楡周平(著)
/新潮文庫
作品情報
メディアの独裁者vs.IT業界の風雲児。勝利を収めるのはどちらだ!? かつてテレビと出版のメディアミックスを成功させた渋沢は、電子出版に新たな事業の可能性を見いだし、密かに策を練る。一方、渋沢の協力を得られなかった芦野は、独自のルートでコンテンツを集め、ついに電子書籍端末を世に送り出す──。ビジネスの開拓者らが繰り広げる熾烈な攻防戦を描く、白熱の人間ドラマ。
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この作品のレビュー
平均 3.9 (15件のレビュー)
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携帯電話で 急激に伸びた IT企業の 芦野 そして 亮輔。
電子書籍リーダー ミネルバを無償で配布する。
その狙いは 携帯電話のシェアーを高めるための
方策であり、そして 活字を読む人のプラットフォー…ムを
支配する事にあった。
様々な試練をくぐり抜けて 極東グループのトップの渋沢。
87歳という高齢にも関わらず、戦略的な思考は極めて優れている。
活字離れではなく、紙離れであると亮輔にいわれて、
はじめて 何が 問題なのかを 理解する。
コンテンツを供給する側でなく、
プラットフォームを握る事が大切だと物の本質をつかむ。
そして、大手出版会社6社とアメリカの本の翻訳をする事で、
出版をまとめ、新聞も 電子化を図る。
ミネルバが クリスマスをターゲットにして
発売し、好評を得るが。
渋沢は、その6ヶ月後をみすえて、ミネルバをモルモットにしながら、
みずからの 戦略を実行する。
そして、プラットフォームを制するが。
軍艦にぶち当てられて、沈んだという メッセージが、
時代を超えて、鳩が 運ぶ。
なるほどねぇ。光と陰が 自己の歴史の中で交錯する。
芦野がいいところまでいくが、次の一歩の経営判断があやまっていた。
たぶん 渋沢の評価が 十分でなかったと言える。
年寄りには 電子書籍のプラットフォームの価値が
わからないだろうと思っていたのかもしれない。
レコードが 消えて、フィルムが 消えた。
次は 本当に 紙の本が消えるのか?
という事であるが、電子の本は
もっと違った大きなものをつくりそうな気がする。
そして、やはり、紙の本は 残っていくのでしょうね。続きを読む投稿日:2016.07.05
2016年6月23日
新米新聞記者の渋沢が取材に赴く途中に事故に遭い、その真相を黙っておく事を条件に、政治部のエース記者として出世コースを進む。渋沢は紆余曲折ありながらも新聞、テレビ、ラジオ、出版を…手掛ける巨大な複合メディアの会長となり、最後にはベンチャー企業との戦いを征して電子書籍の覇権も握る、という話。
楡修平の作品を読むといつも思うことだが、この人は時代をほんの少し先どった話を作るのがとても上手いと思う。
この作品を読んでいると、本当にもうすぐ電子書籍の波が来るような感覚に陥りそうになってしまった。
しかし、個人的にはやはり出版物は紙で読みたいと思うし、実際自分も本や雑誌は書店で自分の目で見て購入している。自分の場合何となく書店にいって気に入った物を購入するのが好きなので、この作品のように、電子書籍が主流になってしまうと困るな、と思った。
ただ、作中では電子書籍専用の端末「ノア」を無料で配布して電子書籍を流行らせたが、タブレットの下位互換でしか無いような端末が、例え無料だったとしても普及することは無いように思う。電子書籍を普及させるためにはスマホやタブレットを上手く利用する必要があるだろう。
そもそも活字離れの原因は本や雑誌よりも楽しい娯楽が身近に増えたことに起因すると思うので、わざわざ電子書籍専用の端末を作るよりスマホやタブレットの中に取り入っていかなければならないように思う。
最後の場面で鳩を飛ばすのだが、幸造の気持ちと渋沢の気持ちの両方がわかるだけに切ない気持ちになった。
上手い終わらせ方だと思った。続きを読む投稿日:2016.06.23
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