長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14
鷲田康(著)
/文藝春秋
作品情報
昭和49年10月14日、「我が巨人軍は永久に不滅です」の名セリフとともに現役引退したミスタープロ野球・長嶋茂雄。伝説となったあのフレーズはどのように生まれたのか、長嶋本人は何を考えていたのか。本人を含め、当時の関係者に徹底的に取材、「長嶋茂雄引退の日」の真実がいま明かされる。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14
- 著者
- 鷲田康
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 文藝春秋
- 書籍発売日
- 2014.10.25
- Reader Store発売日
- 2014.10.31
- ファイルサイズ
- 2.5MB
- ページ数
- 232ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.5 (7件のレビュー)
-
伝説の一部始終
野球に興味があろうとなかろうと、長嶋茂雄の名前を知らない人はいないはず。
そんな彼が現役を引退した1日を、周囲の人間や本人の証言から完全に再現したのが本書です。
長嶋茂雄の引退と言えば、「我が巨人軍…は永久に不滅です。」の名言があまりにも有名。
実はこの時、裏では長嶋による「場内一周」というドラマが繰り広げられていたのです。
松井秀喜が「選手よりファン」と語るほど、何よりもファンが喜ぶことを第一に考えていた長嶋茂雄。
引退当日も、「グラウンドを一周してファンに直接、お別れの挨拶がしたい」とスタッフに訴えますが、興奮したファンがグラウンドに流れ込む可能性があるとして却下されてしまいます。
しかし、諦めきれなかった長嶋は予告なしに場内を歩き始め、ファンに感謝の言葉を投げかけていくのです。
一人の野球選手としてだけでなく、色めき立つ高度経済成長の象徴だった長嶋茂雄。
時代のひとつの終焉を克明に切り取った本作には、野球ファンのみならずこみ上げくるものがあるはずです。続きを読む投稿日:2015.07.17
-
子供の頃の一茂を球場へ連れて行ったはいいが試合終了後に
置いて帰ったり、ストッキングを忘れてソックスをマジックで
黒く塗ったり。そんな長嶋茂雄伝説は知っているが、現役時代
の長嶋茂雄を私は知らない。
…
ヤクルトvs阪急の日本シリーズでヤクルト・大杉の打球を巡って
の「魔の1時間19分」や、広島vs近鉄の日本シリーズでの「江夏の
21球」は覚えている。王貞治の本塁打の記録だって、勿論、記憶
のなかになる。
だが、私の一番古い記憶にある長嶋茂雄は既に読売巨人軍の監督
としての長嶋茂雄だった。
プロ野球を見始めた時期が微妙にずれていたとしか思えない。だって、
長嶋茂雄が引退した昭和49年と言えば既に物心がついていた頃なの
だから。
現役時代を知らなくても長嶋茂雄が「ミスター・プロ野球」なのは
知っている。読売巨人軍は嫌いでも、漏れ聞こえて来る長嶋茂雄の
魅力には惹きつけられる。
本書は「我が巨人軍は永久に不滅です」との名台詞が生まれた、
長嶋茂雄引退の昭和49年10月14日を中心に描かれたスポーツ・
ノンフィクションであり、彼の引退と共に日本の戦後が終わった
ことに対するレクイエムでもあるのではないか。
本来、10月13日に予定されていた中日とのダブルヘッダーが
長嶋の引退の舞台だった。それが雨天順延で翌日になった。
当日券を求め、後楽園球場には早朝から続々と人々が集まって
来る。夢を、希望を与えてくれた、愛すべき長嶋茂雄の現役
最後の姿をその目に焼き付ける為に。
本書を読むまで2試合目終了後の引退セレモニーのことしか
知らなかった。だが、本当の「ファンとのお別れ」は1試合目と
2試合目のインターバルにあったのだね。
引退への準備が進むなか、長嶋本人が強く希望したのは球場を
1周すること。その希望は警備上の理由で却下されていた。
感情を昂ぶらせたファンがグラウンドへ雪崩れ込まないとも
限らない。だが、長嶋は諦めきれない。ファンのひとりひとりの
顔を見ながら、最後の挨拶をしたい。
このグラウンド1周が実現するシーンが見事に描かれている。
「どうすればファンは喜んでくれるか」。現役引退後も常に
ファンを第一に考えた長嶋らしい「お別れ」の仕方だった
のではないか。
長嶋との別れの為にやって来たファンで場内は既に5万を超える
観客で埋まっている。そこへ学校が終わってから駆けつけて来た
小学生たちがいた。
独断で彼らに無料で入場を許した球場副支配人の心意気に打たれ、
引退試合前日に名古屋での優勝パレードの為に東京への試合へ
行くことを球団に禁じられた中日・高木守道の長嶋への電話で
胸が詰まった。
私は間に合わなかった。唯一無二の存在、長嶋茂雄の現役時代に、
その引退の場面に間に合わなかった。
本書を読んでつくづく思う。「4番、サード、長嶋、背番号3」の
場内アナウンスをこの耳で聞き、長嶋のプレーをこの目で見た
かった…と。
ヒーロー。この言葉が最もふさわしい人の、活躍を知らぬことは
何か大事なものを知らずに過ごしているように感じた。とっても
損していないか、私は。続きを読む投稿日:2017.08.20
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。