花影
大岡昇平(著)
/講談社文芸文庫
作品情報
女の盛りを過ぎようとしていたホステス葉子は、大学教師松崎との愛人生活に終止符を打ち、古巣の銀座のバーに戻った。無垢なこころを持ちながら、遊戯のように次々と空しい恋愛を繰り返し、やがて睡眠薬自殺を遂げる。その桜花の幻のようにはかない生に捧げられた鎮魂の曲。実在の人物をモデルとして、抑制の効いた筆致によって、純粋なロマネスクの結構に仕立てた現代文学屈指の名作。
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商品情報
- シリーズ
- 花影
- 著者
- 大岡昇平
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社文芸文庫
- 書籍発売日
- 2006.05.10
- Reader Store発売日
- 2014.05.16
- ファイルサイズ
- 0.2MB
- ページ数
- 208ページ
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この作品のレビュー
平均 3.0 (5件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
自らのための備忘録
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大岡昇平に興味がある。代表作だけでも『俘虜記』(1949年)、『武蔵野夫人』(1950年)、『野火』(1952年)、『花影』(1961年)、『レイテ戦記』(1971年)、『中原中也』(1974年)、『事件』(1977年)。もちろんスタンダール研究家としての側面も忘れてはならない。
「解説」で小谷野敦が、そもそも大岡昇平がスタンダール研究をしたことが間違いだったと書いているが、私には、あちこち手を出さずにはいられない大岡昇平の性質がなんとなくわかるような気がしてならない。だからこそ大岡昇平に興味がある。
昨日までスタンダールを読んでいた人物がフィリピンの戦場で何を思っていたのか、それは何度も何度も反芻してきたことだった。その大岡昇平が松崎なのか…、私にとってはそこが一番心に響いた。
本書は、坂本睦子について知りたいと思って読み始めた。坂本睦子。その経歴には、直木三十五、青山二郎、坂口安吾、中原中也、菊池寛、小林秀雄、河上徹太郎、そして大岡昇平と燦然と輝くビッグネームが登場する。しかし、結局は彼女の本当の姿は藪の中で、隔靴掻痒感甚だしい。
それにしてもこのビッグネームたちのオンパレードは何事なのだろう。一体彼女にどのような魅力があったのか? それはもちろん美貌に他ならないと思うのだが、写真ではわからない、実物には独特のオーラがあったのかも知れない。
下世話で余計なお世話だと言われそうだけれど、中原中也と小林秀雄は、長谷川泰子も争い、坂本睦子も争ったようだけれど、女性の好みが同じという友人関係はなかなか大変そう。
本書を読んで、勝手に課題図書としてピックアップしたのは、次の三冊。久世光彦著『女神』、窪美澄著『夏日狂想』、白洲正子著『いまなぜ青山二郎なのか』 追々読んでみたい。投稿日:2023.01.19
水商売をし、男をてんてんと渡り歩く女の話。死ぬことを生きがいにしている描写に、精神疾患を持つ私としては妙に共感してしまった。また、服毒する前の儀式のような行動にはへんな安寧があって、美しささえあった。…これがフィクションなら、「美しい」だけで終わったものの、モデルがいるという解説には少し胸を締め付けられた。続きを読む
投稿日:2022.12.23
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