富嶽百景
太宰治(著)
/青空文庫
作品情報
富士五湖の一つ、河口湖周辺の御坂峠。1938年の秋、小説家井伏鱒二がこもっていた宿に太宰が訪れた際の、富士山をめぐる紀行エッセイ。太宰中期にあたり、穏やかな作品が見られた時期でもある。本書でも、新たな結婚相手に会ったり、地元の若者から先生と呼ばれて喜んだりと明るい太宰が垣間見える。冒頭で、「ニツポンのフジヤマを、あらかじめ憧れてゐるからこそ、ワンダフルなのである」と富士山をネガティブに捉えた太宰。ところが、読み進めると、太宰がいろいろな場所から見つけた富士の姿は、どれも絵葉書にでもありそうな美しさがあり、鮮やかな魅力を伝えてくれている。
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
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曖昧で揺らぎのある富士の情景に考えさせられるばかり
本作が手記に近い手法であると理解した時点で、氏の履歴を併読しながら読み進めました。
この頃までに氏が「藁一すぢの自負」となる苦悩をどのように経てきたのかを理解する事こそ、本書における正しい富士の見え方…なのだろうと単純に思い至ったからです。
しかしふと振り返り、この曖昧で揺らぎのある富士の情景が果たして「太宰治」という人格を理解されたくて表現されたものだったのか。
実はそれこそ思考放棄で、本来はその時の読み手の気持ちに沿った富士山を映し出させる事こそ本書の目指す所だったのではないか。
考えは尽きません。
中々に深い。続きを読む投稿日:2014.04.19
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