tamamushiさんのレビュー
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仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング
久保田競 / 角川SSC新書
前向きな気持ちを生むには、スロージョギングが一番。
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この本では、
「ゆっくり走ることで
脳が鍛えられる」
ということを様々な科学的な研究結果や
論文を引用して訴えています。
分かりやすい言葉で書かれており、
どなたにもオススメできます。
人の脳…は35歳を過ぎると老化すると言われますが、
スロージョギング(笑顔を保てるぐらいゆっくりな走り)を
行うことで、
脳の細胞が増えたり、機能が向上するのだそうです。
具体的な部位としては、
脳の司令塔である前頭前野や、
記憶を司る海馬などが、挙げられています。
その結果、学習能力を高めたり、
人の話をよく覚えたり、いいコピーやキーワードを思いつくといった
言語に関わる能力も強化できるそうです。
また脳だけではなく、循環器系にもプラスに作用し、
血流がよくなるほか、免疫系の働きも強化され、
病気にかかりにくい体になるともあります。
また、報酬系がただ走るだけでも活性化するとあります。
走ることでドーパミンが放出され、
仕事にも前向きに取り組める脳になるそうです。
私もこの本を読み、朝30分早起きして、
スロージョギングに出掛けるようになりました。
とても気持ちのいい朝のスタートを切ることができます。
スロージョギングで
前向きな気持ちになれる。
これだけでも今の世の中では
大きな福音になるのではないでしょうか。
続きを読む投稿日:2013.12.05
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トヨタの育て方
(株)OJTソリューションズ / 中経出版
「考える」ことが成長の種
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本書は、トヨタの本当の強みが、
生産システムや、技術力などではなく、
「人を育てる力」にあると説きます。
トヨタが育てたいのは、
「考える」ことができる人材。
問題を発見し、解決できる力。
そのた…めの具体的な方法として、取り上げられていた
「3行提案制度」というものです。
「問題」「改善策」「効果」の
3つの項目について、A4用紙に1行ずつ書かせたそうです。
とりたてて耳新しいものではありませんが、
考える人材を育てる手法として
大きな効果を発揮しているとのことです。
ですから問題が起こると、
絶好の教育の機会と捉える。
毎日問題解決を繰り返し、社員が成長していくというわけです。
トヨタは
「常に進化、確信を追求し、絶え間なく改善に取り組む」
ことを掲げています。
こうした信念が、伝承され続けていくことで
会社が成長しているのではないかと思いました。
本書は、部下の育成についても
具体的な方法を記しています。
研修を担う立場の方、
中間管理職の方にとって参考になる点が
あるのではないかと思いました。
続きを読む投稿日:2013.12.04
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零戦 その誕生と栄光の記録
堀越二郎 / 講談社文庫
燃える技術者魂の熱が宿る一冊
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映画「風立ちぬ」を夏に見て、堀越二郎に興味を持ち、読んだ一冊です。
技術職の堀越二郎の著書ですから、難しいのかもと思っていましたが、
いやいや、とても読みやすいです。
洗練されたストレートな思いがび…しびし伝わってきました。
まさに無駄をそぎ落として零戦を設計した人らしい、簡潔明瞭インパクトのある文章です。
堀越氏は、これまでの常識を鵜吞みにせず、
根拠を考え、新しい光をあてることを強調します。
一方で合理的なものの考え方も強い。
合理精神と、既成概念を打ち破る自由な発想を
併せ持つバランスの良さが
堀越氏には、あったのだろうと推察されます。
映画「風立ちぬ」の堀越二郎は、
のんびりとしたマイペースな感じがありましたが、
本書には、燃える技術者魂の熱が込められています。
自分の職場での仕事や、勉強の質を
少しでも上げていきたいと思いました。
堀越氏の偉大さを感じた一冊でした。
続きを読む投稿日:2013.11.10
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コメントする力 情報を編集×発信する技術
竹田圭吾 / PHP研究所
「自分にしか言えないこと」が大事
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著者は、情報を「収集」するという発想をすてることを強調します。
ネットによって情報が増え、アクセスも容易になったため、
必要なときに最新の情報を入手した方がよいということです。
限られた時間で、自分…にとって必要な情報を得るには、
不必要な情報をいかに情報をスルーするかということがが重要になってきます。
そのために情報チェックのための時間を最初に決めてしまうことを述べています。
ネットの記事は精読せず、流し読み。
新聞は「読む」ものではなく、「見る」ものと、説いています。
「広く浅く」インプットしておき、
あの情報はあの人が詳しかったとか、あれはあそこに詳細があるはず
とゆるく覚えておくことの大切さを記しています。
「広く浅く」インプットは分かりますが、
ある程度のメモは必要なのではないかという気もします。
情報は活用できてこそ意味があります。
こうして各種メディアや取材によって得られた情報を
表現する方法については、映像が浮かぶようなストーリーで発信することを唱えます。
そこに自分なりの付加価値をつけることが大切だと言っています。
ざっくりとまとめると、
メディアや人からさまざまな情報を広く浅く仕入れつつ、
自分自身でいろんなことを体験しておくことが、
気の利いたコメントや、魅力ある情報を発信する能力になる、
ということなのでしょう。 続きを読む投稿日:2013.11.10