
放課後地球防衛軍 1 なぞの転校生
笹本 祐一
ハヤカワ文庫JA
ねらわれた学園を思い出す
作者が後書きで触れるように、導入の流れはあえて陳腐・普遍的と言ってよいものがあります。 しかし作中の様々な天文知識など、宇宙関連に長らく携わった作者なりの拘りなどは、現代的なジュブナイルといえる。 そう。本作はライトノベルというよりも、現代のジュブナイルと呼ぶべきなのかもしれない。
1投稿日: 2017.05.27
日々我人間
桜 玉吉
文藝春秋
作者の安否確認をするなら週刊文春で
読んでいると「読もう!コミックビーム!」を彷彿とさせる何かを感じてしまう。 あと作者名が「桜(空白)玉吉」になってるせいで、漫玉日記の「桜玉吉」とリンクが繋がってないのが残念。 そのせいで電子書籍版が出てるのに、昨日ようやく気づきました。
1投稿日: 2017.01.25
伊豆漫玉日記【電子特典付き】
桜玉吉
ビームコミックス
久しぶりの新刊。作者の安否確認を単行本でする読者。
漫画喫茶で描いたという前作から、引き続きの漫画喫茶生活。そしてタイトルにあるとおりの伊豆生活へ。 そういえば買ってましたね、家。 漫喫漫玉日記よりもさらに「日々の中でちょっと印象に残った話」にフォーカスした作品。 「日々我人間」の作者名が「桜(空白)玉吉」となってるせいで本作の作者名とリンクが繋がってないのでご注意を。
0投稿日: 2017.01.25
防衛漫玉日記 1
桜玉吉
月刊コミックビーム
防衛隊の活動期
作者がある意味一番アクティブだった時期の「絵日記まんが」。 そのためか、登場人物の数も多く、絵柄も「しあわせのかたち」に近しいポップさが強い。 ただし、端々からのちのメンタル的な傾きが感じられる。さらに「アスキーが加速度的に傾いていった頃の空気」は、この当時を知らないと今いち理解できないかもしれない。 後のビーム編集長O村パパが、秋田書店から転職してアスキー社員として初登場する作品。
0投稿日: 2014.06.28
漫喫漫玉日記 深夜便
桜玉吉
月刊コミックビーム
桜玉吉久方の新刊
桜玉吉といえばファミ通などで「コミックビーム!」という4コマを描いている人、というのが多分一番わかりやすい気がしますが、その昔はゲイツちゃんがギャーと叫んだり、掲載誌を燃して暖を取ったりとしていた人でもあります。長らく心身の不調で筆をおいていた作者の久方ぶりの新刊。 ノーフューチャーぶりはさらに磨きをかけ、もはや読んでるこちらが不安に胸を痛めるほど。 そんな中に現れる不条理かつ現実と非現実の境目の「日記」は、一読の価値があります。
2投稿日: 2014.05.11
はやて×ブレード 1
林家志弦
ウルトラジャンプ
バカが征く。天地に立つ。
主人公の一人、黒鉄はやてはバカです。超ド級のバカです。筋金入りのバカです。 でもだからこそ、彼女はシンプルに自分の望みを叶える術を選べます。 だからこそ、迷って足を止めていたもう一人の主人公、無道綾名の背中を押せました。 キャラがたくさん出てくる作品では作者が存在を忘れたりしますが、本作は大丈夫。17巻で懐かしい顔ぶれも出てきます。きっちりとボケて、落として、持ち上げて、ツッコミを入れて。シリアスもギャグも全力で駆け抜けます。お勧め。
0投稿日: 2013.09.26
宇宙軍士官学校―前哨―1
鷹見一幸
ハヤカワ文庫JA
地味です。だがそれがいい。
舞台は宇宙。宇宙軍士官学校の生徒として過酷な訓練に明け暮れる主人公達。 といった感じですが、内容としては頭脳派青年がひたすら頭をひねりつつ、どうしようもない状況を少しでもひっくり返すべく抗うお話。 早川の作品としては、ライトノベル的要素が強いので読みやすくもあります。
2投稿日: 2013.09.26
ソード・ワールドRPGリプレイ集バブリーズ編1 2万ガメルを取り返せ!
清松みゆき/グループSNE,中村博文
富士見ドラゴンブック
実は本領発揮は次の混沌魔術師から
一定以上の年齢のTRPGプレイヤーやその周辺書籍の読者からは有名な「バブリーズ」。 その冒険の始まりの巻です。 ただこの頃の彼らはとてもとても貧乏で貧弱で、後の「バブリー」さはまだありません。 しかし、その悪らつなまでの頭脳プレイが、皆様を痛快にさせるでしょう。ただし今のSW2.0やSW1.0完全版ルールでは、おそらくこの辺りの手は使えませんのでご注意を。
0投稿日: 2013.09.26
かんがえるひとになりかけ
近田鳶迩
東京創元社
30ページなれどあっと驚く結末
その結末は予想してなかった――というか、ある意味卑怯じゃないですかそれ、な一人称ミステリ。 お値段以上の驚きはいただきました。
2投稿日: 2013.09.26
