はなゆきさんのレビュー
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銀河英雄伝説1 黎明篇
田中芳樹 / らいとすたっふ文庫
スターウォーズの世界に広がる吉川英治
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銀河宇宙での銀河帝国と同盟軍との戦争、そして両陣営とも距離をおく自治領の存在というと映画「スターウォーズ」と同じ物語世界ですが、そこで展開されるのは、吉川栄治の歴史小説のような展開です。
この小説は、…宇宙で展開される三国志です。吉川英治の小説を読むように、少しずつ最後まで読みましょう。長いですからね。
それと、すでに銀英伝のファンの方は、三国志を読んで見てください。面白いですよ。 続きを読む投稿日:2014.01.16
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視覚マーケティングのススメ
ウジトモコ / クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
デザイン戦略の考え方がわかります
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本書のタイトルは視覚マーケティングですが、単なるマーケティング論ではなくて、企業経営におけるデザインについて書かれています。
企業経営とデザインの関係や考え方がしっかりと述べられており、経営者、広報…担当者だけでなく、企画セクションの方も一読されることをお勧めします。 続きを読む投稿日:2013.10.30
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銀翼のイカロス
池井戸潤 / ダイヤモンド社
今回の本当の主役は、中野渡頭取だ
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今回の半沢直樹は、帝国航空(JAL?)の債権放棄をめぐって、女性国土交通大臣(蓮舫?)や大物政治家(小沢一郎?)や旧Tの銀行幹部などを相手に、いつものように戦います。
半沢直樹はもちろん、同期入行の渡…真利、近藤、上司の内藤部長など、前3作で登場した人物たちも活躍します。あの金融庁の黒崎検査官でさえ、単なる悪役とはいえない役割で登場です。でも今回の本当の主役は、中野渡頭取なんですね。最後まで読むと中野渡頭取が好きになりますよ。
エンターテイメントとしては、前3作より落ちるかなと思いますが、前3作を読んだ方なら絶対に楽しめます。ただし、前3作をまだ読んでない方は、前作を先に読んだ方がいいと思います。
続きを読む投稿日:2014.09.08
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徳川家康公遺訓 人の一生は重荷を負って遠き道を行くが如し、急ぐべからず――
日本歴史遺産研究会 / ゴマブックス
短い言葉にこめられた深い人生への洞察
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若いころは、私も信長や秀吉が好きでしたが、最近は歳をとったせいか家康の生き方に共感するところが多いです。
人の一生は、重い荷物を背負って、遠い道を行くようなものなのですよね。
短い遺訓ですが、しみじみ…と味わいたい言葉です。
家康の他に、西郷隆盛や伊達正宗、徳川光圀の遺訓も収録されています。
どの遺訓も、味わい深いですよ。 続きを読む投稿日:2014.09.10
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易経 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
三浦國雄 / 角川ソフィア文庫
易占いの中級以上の方向けの本です
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本の題名にビギナーズ・クラシックスとありますが、初心者向けの本ではありません。易経の読み下し文があるなど、中級以上の方向けの本です。すべての卦に占例もありますが、ちょっとマニアックな占例が多いです。
… 逆にいうと、易の初歩的な知識のある方以上には、とても有意義な本で、勉強になると思います。 続きを読む投稿日:2013.12.27
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日本人が海外で最高の仕事をする方法 ― スキルよりも大切なもの
糸木公廣 / 英治出版
大手企業の駐在経験者の体験に基づく海外での仕事の仕方
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ソニーの海外駐在員として、20年間9カ国を過ごした著者が体験に基づき海外での仕事の仕方を語っています。
大手企業の駐在員の方は、よく上から目線で異文化への接し方を話されます。私もこの本は、その手の…上から目線の話かなと思って読み始めたのですが、読んで見ると、意外とマトモで、相手の文化を尊重することの重要性や、現地社員や取引先を信頼すべきであることが繰り返し述べられています。
ただ、1カ国当たり約2年しか駐在されなかった訳ですから、深いテーマを扱っている割に表面的なトピックが多いのが残念でした。
著者の体験は、素直にうなずける内容ばかりですので、これから海外ビジネスに挑戦される方に、お勧めできる本です。
続きを読む投稿日:2014.07.26