ふふさんのレビュー
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キノの旅 the Beautiful World
時雨沢恵一, 黒星紅白 / 電撃文庫
クールなラノベ。
4
SF、不条理、ダークな世界観もokで、
「でもラノベはちょっと..」という方にも、おすすめします。
また、ベタ過ぎないラノベをお探しの方も是非!
色々なライトノベルに目を通しましたが、時雨沢氏は、"…物語力"(読ませる巧さ)に長けていると感じました。
初めは、設定(バイクと語ったり)に少し入りにくいかも知れませんが、読むうちに違和感が薄れてゆくようです。
主人公キノとバイクが架空の街を旅するストーリーですが、様々な街の登場人物や歴史等が、現実社会あるあるなんですよね。
善悪のボーダーや、自己の信念など、自分なら?と考えてしまう場面が何度もありました。
著者の巧さだと思います。
又、新作を出してくれないかな、と願っているのですが..即買いしそうです(笑)。 続きを読む投稿日:2015.10.27
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グラスホッパー
伊坂幸太郎 / 角川文庫
Soo,cool.
3
伊坂さんのはじまり。
かな、と思っています。
自分はこの本で、一気にハートをさらわれました(笑)
氏の作品の魅力は、不条理や残酷さを(「オーデュポンの祈り」「魔王」「アヒルと鴨の~」「ゴールデンスラ…ンバー」等々。そしてこの作品も然り)、
クールな筆致で表現しながら、ブレない真理というのか熱情が深部にあり、セリフに見え隠れするところではないかと思っています。
「死神の精度」などもそうですが、この著作は特に、
ハードボイルド色が強いと思います。
ハードボイルド系が苦手な方は読みづらいかもしれません。
(グロテスクな表現もあります。苦手な方は飛ばしてお読みになれは大丈夫)
それらを差し引いても、キャラが魅力的。
一人でも共感する人物がいれば、物語に入っていけるかもしれませんよ。
映画化されるとの事。
お読みになった方はお分かりかと思いますが、
配役が難しい本ですよね。。ご苦労なさったのではとお察しします。
このグラスホッパーのイメージにかなり近く、上手いと感じたのは、コミックで既出の
大須賀めぐみさん作「魔王」、「wal'tz」です。
確か殆どのキャラが出てきたはずです。
(※「wal'tz」は殺し屋の蝉が主人公)
もちろん、Readerさんでも発売されていますので、
コミックも是非!
Readerさんで買えるとは..感激‼
宣伝してしまいました(笑)
最後に、心に響いたセリフを載せて終わります。
ご一読ありがとうございました。
そして伊坂さんにも、感謝を。
「でも僕は戦おうと思うんだ」
「僕は、君のために結構がんばっているんじゃないかな」(妻を殺された主人公の鈴木)
「死んでるみたいに生きていたくない」
(架空のロックミュージシャン、ジャック・クリスピン) 続きを読む投稿日:2015.09.25
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世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)
高野秀行 / 小学館文庫
最高、です。
0
ほんとに、大好きなノンフィクション作家です。
このタイトル..即買い(笑)
実際、詳細のわからない国々へ探検に出かけていく、と言う事は、誰にでもできるわけではないですよね、
それをさらりと(に見える…)して見せ、ユーモアにくるんだ文章で私たちに提示する..
「あなたはどう思う?」
とたずねられるような、心に切り込んでくる力を持った方のように感じます。
上面ではない、実体験者のみが持つ力でしょうか。
なんて、堅苦しく書いてしまいましたが、この本は
構えずに読める本です。
道中(探検ですね)の色々なエピソード
(ネタバレは絶対したくない位おもしろい)は、
どれも本当に興味深い。
"ああ背徳のカロリーメイト"
に吹き出し(題からして笑)、
"テロ街ック天国"に考えさせられ、
"ゲテモノ道"に絶句。。。
あー、楽しかった‼
(くれぐれも、電車内+お食事中には、お読みになりませんように(笑) 続きを読む投稿日:2015.05.23
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それでも人生にイエスと言う
ヴィクトール・エミール・フランクル(著), 山田邦男(翻訳), 松田美佳(翻訳) / 春秋社
切望していました。
4
ReaderStoreさん、ほんとにほんとにありがとう‼
紙の本は所蔵していますが、電子書籍になってほしい‼
と、常々切望していました。
持ち歩けるなんて‼(感涙)
この図書には何度、救われたことか…..
そして故フランクル氏へ、この本を著してくださったこと、敬意と感謝の念が絶えません。
本書は、悩んだり失敗したりのヘタレな自分(笑)でも、確実に立ち上がれ、実証済みです。
以下の本文が本書の根幹でしょうか。
全て書き出したいくらいですが、一部のみ記し
終わります。
是非、本文をご覧いただきたいと思います。
「..生きる意味があるか、
と問うのは、はじめから誤っているのです。..
"『人生』こそが問いを出し
私たちに問いを提起している" からです..」 続きを読む投稿日:2015.05.15
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あした死ぬかもよ?
ひすいこたろう / ディスカヴァー・トゥエンティワン
ひすいさんの魔法。
1
タイトルだけ目にすると、ネガな本?とミスリードされそうなのですが、そうならないのは、ひすいさん。
既に他著をお読みの方はご存知のとおり、氏のユーモアと人柄の良さ、普遍的な生き方指南まで濃縮?された印…象の、本作です。
「死」というのは、その時までの生き方のまとめ、ってことなのでしょうか。
この本を読むと、
"一生懸命に生きる"➡
"もし突然の不幸が訪れても大丈夫"、
な感じがします。
(この時点でひすいさんマジックにかかってますね笑)
自己を奮い立たせる点に特化した啓発本も良いけど、
ひすい氏の本は、適度なゆるさ?が、じわじわと心の深い場所まで届いてくるようです。
その分、"ちゃんと生きなきゃ"的効果が続きます(笑)
紙の本も購入しました。
他刊のエンディングノートを書き始めたきっかけで、この本にも巡り合いました。
エンディングノートに共通した仕様で、
文中の各項目に、記入欄があります。
(鉛筆で書いたり消したり、付箋をつけたり、
日付を入れて日記のようにも使えます)
不覚に、自分で書きながら涙してしまいました。
友人に贈ったところ激しく?感謝され、
過去・未来を考える機会としても有用なかもしれません。
あと少し、お安くならないかなぁ..もっと贈るのに(笑) 続きを読む投稿日:2015.05.06
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アルスラーン戦記(3)
荒川弘, 田中芳樹 / 別冊少年マガジン
荒川さん、ならでは。
1
荒川さんらしい、くっきりとしたキャラだち。
どの人物も、個性的。
惚れてしまいます。
小説を未読なため、合っているか自信がないのですが(ファンの皆様お許し下さい)、壮大な歴史絵巻、という感じでしょう…か?
小説とはいえ、どんな国にも過ちはあるのでしょうが(奴隷制だったり極刑だったり..)現実の世界情勢を思うと、決してフィクションとは言い難い怖さを感じました。
レビューを書かれていらっしゃる方々に感化され、
小説版も読もうか迷います。
読みきるのがもったいないストーリーだったらどうしよう。ここが悩むところです(笑) 続きを読む投稿日:2015.05.01